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大東大バスケ、創部51年目で初の関東リーグ制覇 スター選手に頼らない強さ

大東文化大は残り4節を残した時点で初優勝を決めた(すべて撮影・青木美帆)

第95回関東大学バスケットボールリーグ戦

8月24日~11月10日
1位 大東文化大(18勝4敗)
2位 青山学院大(16勝6敗)
3位 専修大(16勝6敗)
4位 日本体育大(15勝7敗)
5位 筑波大(14勝8敗)
6位 東海大(13勝9敗)

11月10日に関東リーグの最終戦が実施され、1部は大東文化大が18勝4敗で初優勝を飾った。大東大は開幕節の青山学院大戦でつまずいたが、その後は怒涛の17連勝。10月27日、4節を残して創部51年目の初優勝を達成した。

優勝が決まってから崩れたチームの連携

優勝を決めた直後のミーティングで、西尾吉弘ヘッドコーチ(HC)は「残り4試合をインカレにつなげよう。喜ぶのはまだ早いよな」と選手たちに伝えたが、結果は4戦3敗。最終日の専修大戦も、相手の展開の速いオフェンスやゴール下へアタックを防ぐことができず、77-84で敗れた。

キャプテンの中村浩陸(ひろむ、4年、中部大第一)は言う。「この4戦はいままでうまくいってた連携でミスが多く出ました。とくにディフェンスでコミュニケーションが全然とれてなかったです。うちはディフェンスのチームなのに、オフェンスのことばかり話してしまって……。これまではディフェンスでコミュニケーションがとれてたからこそ、しっかり守れて、ブレイクがたくさん出せてました。これまでとはチームがまったく変わってしまってました」

モッチ(左)は最終日の専修大戦、一人で29得点を挙げた

大学屈指の司令塔と名を馳せた熊谷航(こう、現・シーホース三河)が今春で卒業。今年の大東大のラインナップは、スター選手がそろう東海大や筑波大などと比べると、正直地味ではある。リーグ開幕前の前評判も決して高いものではなかったが、ふたを開けてみれば、他を寄せ付けない圧倒的かつ盤石な強さを誇った。西尾HCは「熊谷とモッチ(・ラミン、4年、桜丘)という絶対的なラインがなくなったからこそ、選手たちがみな『自分がやらなければ』と思えるようになったからかもしれない」と分析している。

4年目でブレイクした高木が優秀選手賞

その中でとくに成長した選手として指揮官が挙げたのが、後藤大輝(4年、山形南)と高木慎哉(4年、北陸)だった。とくに高木は過去3年間、ほとんど出場時間がなかったが、最終学年にブレイク。持ち味のディフェンス、リバウンド、ルーズボールはもとより、「モッチのインサイドだけではリズムが悪くなる」との考えで磨いてきた外角シュートでもチームを助け、大会の優秀選手賞に選出された。

高木(左)は専修大戦でスリー4本を含む15得点を決めた

「なかなか出場時間はなかったけど、そこで腐らず自分のやるべきことをがんばってきました。いままでの悔しさを出してやろうという思いでした」と高木はリーグ戦を振り返った。優秀選手賞について問うと「こうやって人の前で表彰されるなんて夢のまた夢でした。本当にすごくうれしいです」と表情を崩した。

大東大は一昨年にインカレ初優勝を飾り、昨年はまさかの2回戦負けに終わった。総合力の高さと安定感を武器に、二年越しの夢へと向けて突き進む。

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