野球

特集:第50回明治神宮野球大会

関大が森翔平、肥後皓介の4回生リレーで金沢学院大を零封 1972年以来の白星

47年ぶりの勝利を喜ぶ関大の肥後、森、坂之下(左から、すべて撮影・佐伯航平)

第50回明治神宮野球大会

11月18日@神宮球場
準々決勝 関西大(関西)5ー0 金沢学院大(北陸)

50回記念明治神宮大会第4日目は11月18日、大学の部の準々決勝で2年ぶり7度目出場の関西大(関西五連盟代表)が金沢学院大(北陸・東海産連盟代表)を5-0で下し、19日の準決勝へ進んだ。

 守備職人、坂之下のしぶといタイムリーで先制

関大は2回、2死一、二塁から、8番坂之下晴人(2年、大阪桐蔭)が外角のボールにしぶとく食らいついて一、二塁間を破る。バットを短く持つ守備職人のタイムリーヒットで1点を先取した。5回は2番関本英実(4年、和歌山・日高)の左越えツーベースで1点を追加。6回には2番手の武並泰秀(4年、倉敷商)と3番手の長谷川威展(2年、花咲徳栄)を攻め、4安打で3点を加えた。

関大の「遅咲きエース」森は、惜しくも公式戦初完封ならず

 投げては、この秋からエース格となった左の森翔平(4年、鳥取商)が緩急の差を巧みに使って、8回まで無失点。9回の先頭打者にヒットを打たれ、次打者に当てたところで、右サイドスローの肥後皓介(4年、広陵)にスイッチ。肥後は危なげなく3人で打ちとり、ゲームセット。2年ぶり7度目出場の関大は、エース山口高志(現・関大アドバイザリースタッフ)を要して優勝した1972年以来で勝った。

9回無死一、二塁から登板し、試合を締めた関大の肥後

 自身4度目の挑戦だった関大の早瀬万豊監督は、かみしめるように語った。「やっと勝てました。森はリーグ最終の近大戦から代表決定戦と素晴らしいピッチングをしてくれて、そのまま今日も出してくれました。肥後は春にチームを支えてくれた存在なんですけど、肩がよくなくて無理させないようにしてました。神宮大会に間に合ってくれて、4回生二人でようやってくれました」。9回に降板したあと、笑顔でベンチの手すりをたたきつけた森は「公式戦で完封したことがないから、なんとか最後までいきたかったんですけど……。2年前に出たときはスタンドで見てました。神宮のマウンドに立ってみたら、応援がすごくて力になりました」と話した。

金沢学院大の5番手で力投した孫大

金沢学院大・角尾貴宏監督の話
「関大の森君はスピードがあって変化球もよかった。スピードに負けないように、とばかり言いすぎてしまったと反省してます。あのぐらいすごいピッチャーと対戦できたことは、下級生たちにとっては、いい経験になったと思います。うちは最初から継投でいくつもりでした。先発の松井は状態があまりよくない中、頑張ってくれました」

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