大学アメフト

法政大がラン・ラン・ランで神戸大に快勝、MVPに法政QB勝本将馬 東京ボウル

学生ラストゲームで109ydを走ってMVPになった法政大のQB勝本(撮影・北川直樹)

アメフト東京ボウル

12月8日@富士通スタジアム川崎
法政大(関東TOP8・2位)33-20 神戸大(関西3位)

アメリカンフットボールの第6回東西大学対抗戦「東京ボウル」は12月8日にあり、三つのタッチダウン(TD)を先取した法政大(関東TOP8・2位)が優位に試合を進め、33-20で神戸大(関西3位)を下した。MVPには法政のQB勝本将馬(4年、法政二)、MIPには神戸のQB是澤太朗(4年、東海)が選ばれた。

オプションQBの勝本が躍動

法政は相手の出方次第でボールキャリアーを変える「オプション」と呼ばれるプレーを多用する、日本で数少ないチームだ。かつてランが主体だった日本のフットボールにパスが増えていく中で、法政も一時はパスに傾いたが、最近はかつて大得意だったオプションも展開している。この日も高校時代からオプションを操ってきたQB勝本とパスが得意なQB平井将貴(1年、千葉日大一)を併用した。この日は、これがラストゲームの勝本が躍動した。73回のオフェンスのプレーのうち50回がランで、255ydを稼いだ。

この日、法政大のディフェンスが何度も神戸大のQB是澤に襲いかかった(撮影・北川直樹)

法政の最初のオフェンスシリーズ。まずは平井のパスが失敗。勝本がフィールドへ。右の広いサイドへオプションを展開。自分で持って右オープンを駆け上がり、54ydのゲイン。敵陣深くに攻め込み、最後は平井からエースRB阿部快斗(3年、横浜立野)への14ydTDパスで先制した。さらに神戸大のパントのミスにも乗じて二つのTDを追加。第2クオーター(Q)7分すぎで21-0とリードした。

この日チーム最初のタッチダウンを決め、喜ぶ神戸大主将の中谷(中央の11番)たち(撮影・安本夏望)

神戸大は第2Q終盤、DB小倉京真(4年、西京)が法政のパスをインターセプト。43ydをリターンして、敵陣25ydからという最高のフィールドポジションをオフェンスにプレゼントした。ここでQB是澤が主将のWR中谷建司(4年、春日丘)へ5ydのTDパスを通す。21-7と法政リードで折り返した。

「ジョーダン」と呼ばれるトリックプレーでタッチダウンを決めた神戸大のTE戸澤(撮影・安本夏望)

神戸大の「ジョーダン」決まる

後半は神戸が最初のシリーズでQB是澤が右のロールアウトからロングパスを決め、ゴール前へ。ゴール前1ydからの第3ダウンで、神戸のトリックプレーが決まった。中央へ突っ込むと見せたRB東瀬将毅(3年、大阪桐蔭)がバスケットボールのシュートの要領でフワッと前方へパス。「ジョーダン」と呼ばれるプレーだ。少し浮かせすぎたかと思われたが、相手ディフェンスが完全にランのフェイクにかかっており、TE戸澤雅大(2年、高槻)へのTDパスになった。後半開始3分で21-14と迫った。

その後法政、神戸ともに二つずつのFGに成功し、第4Q6分すぎで27-20となった。TDを奪って追いつきたい神戸のオフェンスにはミスが出て、無得点。逆に法政は試合残り2分56秒からのオフェンスをランばかり4プレーでTDに結びつけ、33-20と試合を決めた。

法政大・有澤玄監督の話
「今日の試合は、1年間やってきたことを全部出そうと言ってきました。それがうまくいったと思います」

優勝の賞品をもらい、喜ぶ法政の岩田主将(左、撮影・北川直樹)

法政大の主将RB岩田和樹の話
「オフェンス、ディフェンス、スペシャルチームとも、しっかり準備してきました。今シーズンは得点後に勢いに乗れないのが課題だったんですけど、今日はしっかり得点を重ねられれました。ディフェンスでは、DLがしっかりと相手QBにプレッシャーをかけられました。リーグ戦で徹底できなかった部分が、今日はできたと思います」

MVPに輝いた法政大QB勝本将馬の話
「走れました(9回109yd)けど、 OLやWRのブロックがよかったからだと思ってます。相手の体型から判断してプレーのサイドを決めてたんですけど、それがはまって相手のブリッツの逆をつけたので、やりやすかった。先手を取ってペースが作れたと思います」

神戸大・矢野川源ヘッドコーチの話
「もちろん勝ちたかったのですが、勝負できた部分はあったので手応えはあります。第4Q勝負のシリーズで、いろいろ練ったコールを出してみましたが、ボールが手についていませんでした。(初のボウルゲームということで)場慣れしていないということもあると思いますね。ここまで連れてきてくれた4年生には感謝しています。この土台を生かすか、殺すかは下級生次第です。このチームを本当に強いチームにするにはこだわりは不可欠ですし、絶対に目線は下げてはいけません。これから、また日本一を目指したチームづくりをしていきます」

神戸大主将・中谷建司の話
「エンジンがかかるのが遅かったです。最初からいいスタートを切れていたら勝てた試合だったと思います。気持ちが入り切らなかったこともあり、法政との地力の差も出ました。この1年、別に自分が頑張ってきたわけではないです。カリスマではないと思っていますし、周りを行動させただけだと思っています。後輩たちは、とにかく日本一を目指して頑張ってほしいです」