ラグビー

関西は天理大と同志社大で決戦へ、関東対抗戦は明大が1敗守る

後半18分、天理大学のSO松永拓朗は逆転のトライを決める(撮影・すべて朝日新聞社)

関西大学

11月22日@神戸ユニバー記念競技場
Odd(奇数)リーグ
近畿大47-13摂南大
天理大43-17関西学院大
順位(1)天理大3勝(2)関西学院大2勝1敗(3)近畿大1勝2敗(4)摂南大3敗

関西大学ラグビーは22日、Odd(奇数)リーグの最終節が神戸ユニバー記念競技場であり、天理大学が関西学院大学を逆転で下し、3戦全勝で1位通過した。リーグ5連覇をかけて、29日の順位決定戦で、5年ぶりのリーグ優勝を目指す同志社大学(Even=偶数リーグ1位)と対戦する。関学大は全国大学選手権出場をかけて京都産業大学と対戦する。

前半39分、天理大のCTBシオサイア・フィフィタがトライを決める

天理大は関学大の出足の鋭い防御に苦しみ、一時10点差をつけられた。だが後半18分、「敵陣に入れば自分たちのラグビーをして点が取れると分かっていた」と、SO松永拓朗(4年、大産大附)が逆転トライ。疲労で足が止まった相手防御網をかいくぐるように走り回り、さらに3トライを奪った。近年、関西では突出したチーム力をみせつけてきたが、小松節夫監督は「厳しい内容だったが、こういう試合を勝ち切れたことは良い経験になった」と話した。

明大はFWに自信深めて逆転勝ち

帝京大に逆転勝ちし、声援にこたえる箸本主将(左端)ら明大の選手たち

関東大学対抗戦

11月22日@秩父宮ラグビー場
明治大(5勝1敗)39-23帝京大(4勝2敗)

関東大学対抗戦は22日、秩父宮ラグビー場で1敗同士の対戦があり、明治大学が帝京大学に39-23で逆転勝ちした。2敗目を喫した帝京大は優勝の可能性がなくなり、優勝争いは5勝の早稲田大学、1敗の明大と慶應義塾大学に絞られた。

ルーキーのCTB廣瀬雄也もノビノビと

明大は11月7日の日体大戦が新型コロナウイルスの関連で不戦勝となり、敗れた慶大戦(11月1日)以来の公式戦だった。田中澄憲監督が「なかなか試合に入り込めていない。半信半疑でプレーしていた」と振り返ったように、帝京大に先手を許した。2分にあっさりNo.8奥井章仁(1年、大阪桐蔭)にトライされるなど前半は一時16点をリードされた。それでも、明大No.8の箸本龍雅主将は(4年、東福岡)「全然、あせりはなく、慶應戦から修正したアタックをやれば通用していた。全部自分たちのミスだった」と慌てなかった。前半終了間際には初先発のルーキーCTB廣瀬雄也(東福岡)のトライ(G)で4点差に迫って折り返した。

明治大学には高校日本代表がずらり、対抗戦のルーキー
初先発でトライも挙げた明大CTB廣瀬に田中監督は「ノビノビやっていた」と合格点を出した

「スクラムをしっかりと押しにいき、主導権を握りたかった」(田中監督)と後半はじめから、フッカーにスクラムが強い三好優作(4年、松山聖陵)を投入した。4分にSH飯沼蓮(3年、日川)のトライで逆転すると、攻守とも安定感を増し、結局、後半は帝京大を無得点に封じた。

箸本主将は「去年のフロントローの先輩方が抜け、残った選手たちが責任、自覚を持ち、明治はスクラムを強くしないといけないというものがある。練習だけでなく、空いている時間に集まりスクラムを話し合ってきた。去年の4年生が抜けても戦えるスクラムになっている」。後半途中から交代出場した為房慶次朗(常翔学園)、中山律希(天理)の両新人プロップは十分、役目を果たした。田中監督も「スクラム、モールで(相手を上回れて、試合に)帰ってこられた。明治らしさを出すことにつながった。一つ成長できた試合。早大戦(12月6日)に向け今持っている力を出し切る準備をしたい」と話した。

帝京大フランカーの松本健留主将(4年、大阪桐蔭) 「ゲームの中でよかった部分も多々あったが、80分間通して粘り強さや力強さ、また、その中で正確なプレーというところで自分たちの力不足のところがあった。そこをしっかりと見直し、慶大との試合(12月6日)に向け頑張っていきたい」

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