天理大学が5連覇、関西大学リーグで同志社大学に快勝 次は悲願の大学日本一
関西大学Aリーグ
11月29日@京都・宝ケ池球技場
▽優勝決定戦
天理大(Odd=奇数リーグ1位)54-21同志社大(Even=偶数1位)
▽3位決定戦
京都産業大(Even2位)28-21関西学院大(Odd2位)
関西大学ラグビーAリーグは11月29日、優勝決定戦などが京都・宝が池球技場であり、天理大学が同志社大学に54-21(前半26-0)で快勝し、5年連続12度目の優勝を決めた。3位決定戦では京都産業大学が関西学院大学を28-21(前半14-7)で破った。天理大、同大、京産大の上位3校は全国大学選手権に出場する。今季はコロナ禍でリーグ戦期間を短縮し、2リーグに分けて行ってきた。
FWで真っ向勝負
天理大は前半から狙いが明確だった。「FWで圧倒する」。10分、同志社陣の左ラインアウトからフランカーの松岡大和主将(4年、甲南)やNo.8山村勝悟(2年、天理)らFWが力強い突進を繰り返し、最後はWTBマナセ・ハビリ(1年、高知中央)が飛び込んで先制トライを挙げた。15分のロック中鹿駿(4年、光泉)のトライは、プロップ谷口祐一郎(4年、東海大仰星)の突破が大きかった。
23分のトライは相手ゴール前の右ラインアウトからうしろに投げ入れロックのアシペリ・モアラ(3年、日本航空石川)がしっかりキャッチ。モールを組んで左側へぐいぐい押し込みながら最後はフッカーの佐藤康(3年、天理)が飛び込んだ。4本目のトライもゴール前のラインアウトが起点だった。
バックス陣が自慢の同志社に対し、天理大のもくろみ通り、序盤から出足の鋭い防御で相手の自由を奪う。早々とペースをつかみ計8本のトライを重ねた。そのうち5トライがFW陣によるものだ。
夏に部内で新型コロナウイルスの感染が広がった。約1カ月の活動休止を余儀なくされた。今年の変則のAリーグ4試合全てで25点以上の差をつけてきたが、調整不足は否めず、関西学院大学戦では一時10点のリードを許すなど課題もみつかった。
「大学選手権へ自信になる」
全国大学選手権では前々回が準優勝、前回は4強だった。悲願の大学日本一を狙う大会を前に、この日は狙い通りの試合運びで同大を圧倒できた。松岡主将は「練習してきたことを体現できた。全国大学選手権に対して自信になる」と話した。今リーグで初めて松永拓朗(4年、大産大附)がFBに入り、バックスの布陣も試せた。その松永は「今年はいろんな方に助けられていることを再認識できた。このチームが日本一を目指すのは意味がある」。特別な思いを胸に次の舞台に挑む。
同志社大は持ち味出せず
同志社大フランカーの中尾泰星主将(4年、大分舞鶴) 後半は自らのトライなどで立て直したが、反則も多く流れをつかめず。「厳しい試合では一つのチャンスを取り切らないといけなかった」
関西3校目は京産大が全国切符
京都産業大の伊藤鐘史監督 就任1年目。「大学選手権で勝たないと意味が無いので、選手にはさらに進化をしてもらう」
京都産業大のロック田中利輝主将(4年、東海大仰星) 「ワンプレーに愚直に集中したのが、勝利につながった。ここで終わりではない。大学選手権では花園で暴れたい」