ラグビー

関東リーグ戦王者の東海大学が早稲田大学に快勝、大田尾監督初陣飾れず

後半33分、東海大学のロック⼩池隆成がトライ。左は早稲田大学の新人No.8佐藤健次(撮影・全て朝日新聞社)

第10回 関東大学春季大会

5月9日@早稲田大学上井草グラウンド
東海大 48-26 早稲田大

関東大学ラグビー春季大会は9日、リーグ戦3連覇中の東海大学が早稲田大学と対戦。ともに初戦だったが東海大が後半、突き放して48-26(前半12-14)で快勝した。昨季、全国大学選手権準優勝の早大は大田尾竜彦監督の初陣を飾れなかった。

武藤&丸山のW司令塔

東海大の攻撃はSO武藤ゆらぎ(2年、東海大仰星)とCTB丸山凜太朗(4年、東福岡)の「ダブル司令塔」が機能した。前半6分の先制トライは武藤が抜け出して、丸山が左スミに押さえた。前半は互いに2トライずつ挙げたが、ゴール差で早大が2点リードで折り返した。

後半11分、キックでトライを生んだ東海大のCTB丸山凜太朗

後半先にトライを奪ったのは東海大だった。4分に自陣からのキックを追った⾕⼝宜顕(2年、東海大仰星)が拾い、丸山へつないで中央へ。11分には丸山が相手インゴールへ短いパントを上げ、タイミング良く駆け込んだFB酒井亮治(4年、東海大相模)がトライ。武藤は37分に中央付近から50m超のPGを狙い、成功させた。その前にピック&ゴーからトライを挙げたロック小池隆成(4年、東京)の豊富な運動量などフィジカルで早大を上回ったのが大きかった。

後半37分、50m超のPGを成功させた東海大SOの武藤ゆらぎ

東海大の木村季由監督は「春の最初のゲーム。取り組んできたコンタクト、ディフェンス、セットプレーと準備してできることをチャレンジしていこうと臨んだ。早稲田の攻撃にペナルティーを重ね苦しい時間帯はあったが、しっかりと体を当てるところは当て、いいところも随分多く出てきた。前向きに、試合で学んだことを次に生かしたい」と話した。

今季の東海大を引っ張るジョーンズリチャード剛主将

ただ、監督は「やるべきこととやってはいけないことが、まだまだ混在している試合。正しいプレーの選択ができるようにしていくことが大切」と言い、ジョーンズリチャード剛主将(4年、伏見工)も「前半、自分たちのぺナルティーで苦しんだが、後半、修正できてよかった」と話し、反則が11と早大の8より多かったことを反省していた。チームを引っ張った丸山は「この気温もあり厳しいゲームになったが、勝ち切れてよかった。(早大は)多彩な攻撃を持っているチームで、非常にディフェンスがしづらい相手でした」などと振り返った。

ハーフタイムに話し合う早大のSO吉村紘と大田尾監督(右)

早大は佐藤らがデビュー

早大は後半23分から出場した新人の佐藤健次(桐蔭学園)らの動きが光った。今季就任した大田尾新監督は初めての試合だったが、「取り組んでいた部分では東海大学と戦えていた。今日できなかったバックスリーの連携や、ピック&ゴーへ対応し、今までやってきたことを何も疑わずにやる」と発展途上のチームに期待していた。

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