リーグ初戦で4得点 関大期待のFW百田真登が見据える得点王とプロの道
関西学生リーグ初戦勝利の立役者はこの男。4得点を挙げ、チームの勝利に貢献したFW百田真登(2年、関大一)だ。関西大学サッカー部は創部100周年を迎え、節目の年の大事な一戦。相手は関学大の関関戦となり、試合前から緊張感がピッチに漂う。TOPチーム初スタメンとなったが、チャンスを逃さない鮮やかなプレーで驚きの結果を残した。
関大一高時代の悔しさを原動力にかえて
関大一高時代の百田は、大阪の強豪校でも1年生時からスタメンで起用される実力を発揮していた。中でも、3年生時にはチームとして13年ぶりにインターハイに出場。ストライカーとしてチームの勝利に貢献した。だが、全国インターハイでは1回戦で0-4の大敗を喫した。全国の高い壁を感じる結果となってしまったが、「全国大会で活躍できなかったことは今の自分の原動力になっている」と、悔しさも力に変え努力を積み重ねた。
そして、高校の引退試合となった高校選手権大会大阪予選の準々決勝。相手は強敵の興国高だ。夏の大阪代表の看板を背負って戦った一戦だが、相手の堅い守備を攻略することはできなかった。後半で失った1点が遠く、0-1での敗戦となった。
関大一高史上初となる全国インターハイと全国選手権の連続出場へは一歩届かなかった。FWとして得点を挙げられなかったことにも悔しさが残る。だが、「大学でお前が得点王になってくれたら俺はもう言うことないわ」と、試合後のコーチの一言がFW百田を奮い起こす。「コーチや、関わってくれた人たちに結果で恩返しをする」。大学での活躍を胸に誓った。
リーグ得点王、そしてその先のプロを目指して
関西学生リーグ初戦で4得点を挙げ、百田への期待は日に日に大きくなる。彼は得点王だけではなくプロ選手への道も目指している。漠然と意識したのは小学生のころ。大好きなガンバ大阪の試合を観戦し、「サッカーでご飯が食べられたらいいな」と目指し始めた。そして高校生になると、明確なビジョンも心に浮かんだ。
どうすれば自分の持つテーマである「恩返し」を達成できるのか、今まで自分と関わってきた指導者たちに喜んでもらえるかを考え、導いた答えはプロの舞台で活躍すること。この思いが今の百田の原動力となっている。
2年生にしてチームの主力へと成長した百田。「自分が試合に出てチームを勝たせられるよう、練習からアピールする。最終的には得点王だったり、自分がプロサッカー選手になるといったことにつながっていけば」と語る。
期待の新星は初の学生リーグでどんなプレーを見せるのか。関大を栄光に導く新戦力から目が離せない。