ラグビー

元日本代表の廣瀬俊朗さんが楕縁大学学長に! 23年W杯見据えたプロジェクト

楕縁大学について語る廣瀬さん(左)と高田・三菱地所ラグビーマーケティング室長(撮影・朝日新聞社)

ラグビーを通じたまちづくりを企画してきた三菱地所が新たに「15丁目ストリートプロジェクト」を始動させ、バーチャル大学「DAEN Univ.」(楕縁大)の学長にラグビー元日本代表主将の廣瀬俊朗さん(39)が就任した。無料で参加できる最初の講義が9月20日午後2時からオンラインで開かれる。

「丸の内15丁目PROJECT.」が進化

2019年ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の公式スポンサーだった三菱地所は大会1年前に「丸の内15丁目PROJECT.」を立ち上げた。東京・丸の内には3丁目までしかないが、15人制のラグビーにかけた架空の街「15丁目」をコンセプトに186回のイベントを実施。実際に「丸の内ラグビー神社」を建立するなどして大会の盛り上げを図り、日本代表が史上初めベスト8に進んだこともあり、大会後に丸の内仲通りで開かれた日本代表感謝パレードには約5万人の観衆が集まる形で結実した。

19年W杯後に丸の内であった日本代表のパレード(撮影・西畑志朗)

「共創×まちづくり」をテーマにした新たなプロジェクトは、19年の新語・流行語大賞にもノミネートされた「にわかファン」の獲得などから進化させ、架空の街に訪れた方々と共にアクションを起こしていくことが目的という。楕縁大は社会課題の解決などに向けたソーシャルアクションの取り組みの一つとして開校された。高田晋作・丸の内15丁目町長(三菱地所ラグビーマーケティング室長)は「現実の丸の内に比べるとまだまだ小さいまちだが、大きな可能性とたくさんのワクワクを秘めている。23年W杯(フランス大会)へ日本代表を10万人の大壮行会で送り出し、日本に戻ってきた選手たちを100万人のファンで出迎える光景を実現したい」などと話した。

新作「丸の内15丁目ラガービール」を手に。廣瀬学長(左)と高田町長(中央)はともに慶大ラグビー部で主将だった

20日開講、ラグビー起点に社会問題の解決を

強くしなやかな人を育て、持続可能な未来に向けた「ONE TEAM」をつくる構想から立ち上がった楕縁大では、貧困や教育問題などをテーマに2021年度内に3~4回の講義を企画している。20日の講義は「内山GMと共にカジュアルなソーシャルアクションについて考えよう~みんなの力で、がんを治せる病気にするプロジェクトdeleteCとともに~」と題して開かれる。内山浩文・NTTコミュニケーションズ東京ベイ浦安ゼネラルマネージャーらが登壇する予定。廣瀬学長は「こういうコミュニティーがあると、活動が多くの方に届いてよりよいものになっていくと信じている。学ぶだけでなくアクションにも重きを置いてやっていければ。僕自身もdeleteCの活動をあまり詳しい段階ではないので、ここでみんなと学びながらいいもの作っていく。学びの『にわかファン』でいいのでは」と話した。

第1回は「deleteC」についてともに考える

ラグビー選手を起点として、経済、環境などを学びアクションを考えていく。廣瀬学長は「現役選手のうちから社会に対してどういうことができるだろう、と考えることは大事。選手がこの活動を聞いた時、『怖い』と思わず、『こんなことをやりたい』と言ってもらえたら。また、学生アスリートも大変で、隣の学校は練習できているが、自分たちはできないなどコロナ禍で混乱しているところがある。社会課題の一つになっているのでは」などと提起していた。楕縁大では先着順で受講生を受け付けている。

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