陸上・駅伝

特集:第99回箱根駅伝

箱根駅伝のエントリー選手の出身高校を集計! 最多は仙台育英、続いて世羅、洛南

箱根駅伝予選会には43校の大学が参加した(撮影・佐伯航平)

2023年1月2、3日に迫る第99回箱根駅伝。12月29日には区間エントリーが発表される。12月10日に発表された出場21チーム(関東学生連合含む)のエントリー選手計329人(1チーム16人)を出身高校別(日本国内)にまとめた。12月25日には全国高校駅伝が京都で開催される。母校の後輩たちが一足早く熱いレースを繰り広げる。

最多は仙台育英、中央大学の吉居兄弟ら

ケニア出身の7人を除く329人の出身高校は全国163校だった。

その中で最多12人がエントリーされたのは宮城県の仙台育英だ。全国高校駅伝で8回の優勝の強豪校。大東文化大学の真名子圭監督は仙台育英で長距離男子監督を務め、2019年に全国高校駅伝優勝に導いた。その時の出走メンバーで今回の箱根にエントリーされているのが、中央大学の吉居大和(3年)、山平怜生(2年)、吉居駿恭(1年)、東京国際大学の白井勇佑(2年)、大東文化大学の菊地駿介(3年)だ。大東大の教え子には他にも金田龍心(4年)、中澤優希(2年)、ピータ―・ワンジル(2年)がいる。東京国際大学のルカ・ムセンビ(4年)、山岸柊斗(2年)、立教大学の後藤謙昌(2年)、明治大学の堀颯介(1年)も出身だ。

中央大の吉居大和(右)と吉居駿恭。兄弟のたすきリレーは見られるか。(撮影・井上翔太)

全国高校駅伝最多優勝の世羅

次いで多かったのが広島県の世羅で11人。全国高校駅伝では最多11回の優勝を誇る。2020、21年の全国高校駅伝出走メンバーとして優勝を経験しているのが、青山学院大学の塩出翔太(1年)、駒澤大学の吉本真啓(2年)、明治大学の新谷紘ノ介(2年)、吉川響、森下翔太(ともに1年)。他に中央大のもう1人のエース中野翔太(3年)、田井野悠介(4年)もエントリー入りした。

続いて京都府の洛南で10人。インターハイでは過去10度の総合優勝を誇る名門校。代表格は、1500m、3000m、5000m各種目の高校記録を打ち立てた駒澤大のスーパールーキー佐藤圭汰(1年)だ。出雲駅伝で2区区間新記録を出し鮮烈な大学駅伝デビューを飾ると、全日本大学駅伝でもエース級が集まった2区で区間2位と健闘した。そして、東京オリンピック男子3000m障害7位に入賞した順天堂大学の三浦龍司(3年)。前回の箱根でルーキーながら山上りを任された青学大の若林宏樹(2年)や、2021年全国高校駅伝で1区を走り準優勝した中央大の溜池一太(1年)もいる。

全日本大学駅伝で2区区間2位と健闘した駒澤大の佐藤圭汰(左、撮影・浅野有美)

「ガクセキ」出身の実力者たち

「ガクセキ」の呼称で知られる福島県の学法石川は9人。。OBでは東京オリンピック10000m日本代表の相澤晃(東洋大学~旭化成)が有名だ。青学大の横田俊吾(4年)は新潟県出身だが福島県への思いも強い。東京国際大の宗像聖(4年)、創価大学の吉田凌(2年)、明治大の櫛田佳希(4年)など各チームの実力者がエントリーされている。今回の箱根路でも「ガクセキ」の先輩後輩のつながりが話題になるだろう。

他にエントリーが多かったのは、2017年全国高校駅伝の覇者、長野県の佐久長聖で8人。出雲駅伝で涙の復活劇を見せた駒澤大の鈴木芽吹(3年)や、箱根駅伝予選会で日本人トップだった専修大学の木村暁仁(3年)、シード権奪還を目指す東海大の松崎咲人(4年)、越陽汰(2年)らがいる。

千葉県の八千代松陰と佐賀県の鳥栖工業はそれぞれ7人だった。八千代松陰は箱根駅伝予選会で日本人3位、全体10位に入った明治大の富田峻平(4年)、全日本大学駅伝で5区区間賞を2年連続獲得した青学大の佐藤一世(3年)、順天堂大で前回大会4区を走り準優勝に貢献した石井一希(3年)ら注目選手が揃(そろ)う。鳥栖工業は関東インカレ男子2部ハーフマラソンで3位に入った青学大の西久保遼(4年)らがエントリーされている。

ちなみに今季の全日本大学駅伝登録エントリーの最多は洛南高校だった。

 

出身高校集計(3人以上)

12人…仙台育英(宮城)
11人…世羅(広島)
10人…洛南(京都) 
9人  …学法石川(福島)
8人  …佐久長聖(長野)
7人  …八千代松陰(千葉)、鳥栖工業(佐賀)
6人  …須磨学園(兵庫)、大牟田(福岡)
5人  …水城(茨城)、専大松戸(千葉)、倉敷(岡山)、鎮西学院(長崎)、小林(宮崎)
4人  …豊川(愛知)、伊賀白鳳(三重)、敦賀気比(福井)、松浦(長崎)、九州学院(熊本)、宮崎日大(宮崎)
3人  …那須拓陽(栃木)、東農大二(群馬)、樹徳(群馬)、東洋大牛久(茨城)、市立船橋(千葉)、國學院久我山(東京)、鎌倉学園(神奈川)、埼玉栄(埼玉)、名経大高蔵(愛知)、四日市工業(三重)、滋賀学園(滋賀)、米子松蔭(鳥取)、福岡第一(福岡)、大分東明(大分)、鹿児島実業(鹿児島)、鹿児島城西(鹿児島)

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