陸上・駅伝

特集:第99回箱根駅伝

箱根駅伝、駒澤大が2年ぶり総合優勝! 2016年度の青山学院大以来、5校目の三冠

2年ぶり総合優勝した駒澤大学のアンカー青柿(撮影・藤井みさ)

第99回箱根駅伝

1月2・3日@東京・大手町~箱根・芦ノ湖間往復の217.1km
総合優勝 駒澤大(2年ぶり8度目)10時間47分11秒
2位 中央大   10時間48分53秒
3位 青山学院大 10時間54分25秒
4位 國學院大  10時間55分01秒
5位 順天堂大  10時間55分18秒
6位 早稲田大  10時間55分21秒
7位 法政大   10時間55分28秒
8位 創価大   10時間55分55秒
9位 城西大   10時間58分22秒
10位 東洋大   10時間58分26秒
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11位 東京国際大 10時間59分58秒

第99回箱根駅伝は、往路優勝を飾った駒澤大学が2年ぶりに総合優勝した。駒澤大は今シーズンの出雲駅伝と全日本大学駅伝を制しており、史上5校目の学生3大駅伝「三冠」を達成した。往路2位から順位を維持した中央大学が22年ぶりの2位。前回大会総合優勝の青山学院大は3位だった。

ルーキー伊藤蒼唯が山下りで会心の走り

山上りの6区は駒澤大学のルーキー伊藤蒼唯(1年)が会心の走り。58分22秒で区間賞を獲得し、大八木弘明監督からも「よくやった」と声がかかった。。復路2位スタートの中央大は、4年連続で6区を任された主将の若林陽大(4年)が安定した走りで順位を落とさず、駒澤大と47秒差で千守倫央(4年)につないだ。早稲田大は北村光(3年)の快走で、往路5位から3位に上がった。國學院大學の島﨑慎愛(4年)が4位。一方で青山学院大の西川魁星(4年)がブレーキ。区間最下位で復路3位スタートから7位に沈んだ。

7区では駒澤大の安原太陽(3年)がトップを維持し、中央大の千守倫央(4年)も好走。國學院大學の上原琉翔(1年)と早稲田大学の主将鈴木創士(4年)が熾烈(しれつ)な3位争いを繰り広げた。創価大はエースの葛西潤(4年)が1時間02分43の区間賞を獲得する集大成の走りを見せ、一つ順位を上げて5位で襷(たすき)をつないだ。同じく、明治大学の杉彩文海(3年)も区間賞と大健闘し、往路12位スタートから10位と、チームをシード圏内に押し上げた。青山学院大は佐藤一世(3年)が順位を上げられず8位と連覇が遠のいた。

7区で一気に順位を上げた創価大の葛西(撮影・北川直樹)

8区は、駒澤大の赤星雄斗(3年)を中央大の中澤雄大(4年)が44秒差で追いかける展開。途中で差が縮まる場面もあったが、最後は赤星が突き放し、最後は1分5秒差に広げてトップで襷リレー。17年ぶりに戸塚中継所をトップで通過した。区間賞はシード権争いをしていた東洋大学の木本大地(4年)と、6位から順位を一つ上げた法政大学の宗像直輝(3年)が1時間4分16秒をマークし、獲得した。

岸本大紀の区間賞で青学大が3位に浮上

9区は8位で襷を受けた青山学院大の岸本大紀(4年)が、5人抜きを披露。チームメートの中村唯翔(4年)が持つ1時間07分15秒の区間記録には届かなかったものの、1時間07分27秒で区間賞。3位まで順位を上げる意地を見せた。先頭の駒澤大学は、3大会連続で9区を任された主将の山野力(4年)が安定した走り。中央大の湯浅仁(3年)との差を広げ、最終10区に入った。

9区で5人抜きを披露した青山学院大の岸本(右、撮影・井上翔太)

駒澤大のアンカーは、2年連続で青柿響。襷を受けた時点で、2位の中央大とは1分33秒差がついていた。一人旅を落ち着いて走りきり、大八木監督は仲間が待つ大手町にトップでフィニッシュ。学生3大駅伝「三冠」を成し遂げた。2位には「総合3位以内」をめざしていた中央大が、目標を達成。連覇を狙った青山学院大学は3位だった。シード権争いは、往路で一時19位まで沈んだ東洋大が10位に滑り込み、シード権を死守。一方でイェゴン・ヴィンセント(4年)や丹所健(4年)らを擁する東京国際大学が、シード権を逃し、来季は予選会に臨むことになった。

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