野球

狙うは佐藤輝超え もう一つの「甲子園」で誓う阪神ドラ1森下の目標

地元の公園で自主トレーニングを公開した阪神ドラフト1位の中央大・森下(撮影・大坂尚子)

 目指すは“本場”甲子園での大活躍だ。

中央大学・森下翔太 スランプ脱し、確実性が増したドラフト候補のルーティン

 プロ野球・阪神タイガースのドラフト1位新人、森下翔太(22=中央大)が2日、地元の横浜市で報道陣に自主トレーニングを公開した。

 「1年目が大事だと思っている。どんどん勝負して、失敗を恐れずに頑張りたい」と意気込んだ。

 182センチ、90キロの右打者は神奈川・東海大相模高時代、通算57本塁打を記録した。中央大学では1年春から中軸を任され、東都大学リーグで活躍。大学日本代表にも選ばれた。

 昨年秋のドラフトでは、大学屈指の強打者として注目を浴び、阪神から1位指名を受けた。

 鳥谷敬さんの背番号「1」を継承することからも、そして岡田彰布監督(65)が春季キャンプの1軍スタートを明言していることからも、球団の期待の高さがうかがえる。

 森下の2023年初キャッチボールは、自身が通った小学校に隣接する公園で行った。

 地元では「こども甲子園」の通称で親しまれ、少年野球チーム時代に本塁打を放った思い出の場所だ。

 友達とその公園に行く際は「『甲子園行く?』みたいな感じ」で使っていたことを懐かしそうに明かした。

 プロでは本物の甲子園が本拠地となる。高校3年時に選抜大会で4強入りしているが、「(野球を)やることで精いっぱいだったので、球場の雰囲気とかは覚えていないです」と苦笑した。

 ただ、今は違う。昨年12月の入団会見の前に訪れた時には「右中間、左中間がちょっと広いことと、(スタンドの)お客さんとの距離感が近くて歓声が耳に入りそうだな」。大学4年間を経て、余裕が生まれた。

 チームの2学年上になる佐藤輝明が新人時代に放った甲子園8本塁打を上回る「甲子園2桁本塁打」が目下の目標だ。

 「1年目から新人王。その先に日本代表や三冠王という目標も、しっかり自分の中で明確にある」と力強く言い切った。

 初詣やおみくじなど新年の行事は気にしないという22歳だが、箱根駅伝の結果は気になっている。母校・中央大はトップと30秒差の往路2位。陸上部には友人もいて、「その人がよく情報を伝えてくれて、好きになって見ている。出身校は特に注目してしまいます」と話した。

(大坂尚子)

=朝日新聞デジタル2023年01月03日掲載

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