アメフト

特集:関西学生アメフト主将インタビュー2023

立命館大・TE山下憂主将 細部にこだわり、多様な個性束ねて「日本一」へ

立命館大の山下憂主将。チームを進化させる責任を感じながらプレーする(ともに提供・立命館大学アメリカンフットボール部)

2023年度の関西学生アメリカンフットボールリーグ1部は9月1日、関西大学-甲南大学で開幕します。勝負の秋を前に、4years.からDiv.1に所属する8チームの主将に意気込みなどを聞きました。今回は立命館大学のTE山下憂主将(4年、立命館宇治)です。

質問1 2023年度のチームスローガンと、そこに込めた思いを教えてください。

「One Rits」。「One Heart」と「One Team」を体現し、私たちが一つとなって日本一を目指す姿を見た卒部生やチームのファンのみなさんに限らず、立命館大学のみなさんや大学卒業生のみなさん、全員を巻き込み、つなげ、「ひとつ」になる。そして、その結果、憧れられるチームになっていくことを目指します。

質問2 今年のチームの特徴(プレースタイルや力を入れてきた点)を教えてください。

一人ひとりの個性が強く、多様なカラーを持つ選手・スタッフがいるチームだと感じています。一方で、その様々な個性のパワーが一つの方向に十分に発揮されていないことが課題としてあります。そのため、アメフトや私生活においても、ヘルメットをきれいに置く、クラブハウスの掃除を定期的に行うなどのように、細部にこだわることで組織力を磨くことを意識しています。

質問3 キャプテンとして心がけてきたことを教えてください。チームメートとの接し方や雰囲気づくり、練習の臨み方など、どんな観点でも構いません。

チームメートとの接し方に関しては、学年やポジションに関係なくコミュニケーションを取るようにしています。最近の出来事やコンディション、練習・チームに対する意見、「日本一になるために、今のチームに何が足りないと思う?」といった問いかけなど、軽い内容から熱い話まで幅広く行っています。結果として、下級生からの意見を感じやすくなったと考えます。また、フィールド内外において、自分自身が1人の人間、立命館大学PANTHERSの一員として「正しいこと」や基礎・細部にこだわることを積み重ねることで、チーム全体の進むべき方向を示せるように努めています。雰囲気づくりに関しては、自分たちが決めたチーム像や徹底すべきことを、責任を持って1年間貫徹することが自分の役割であるため、足りていなかったら指摘し、できていたらしっかりと褒めることを心がけ、仲間に自信を与えられたらと思っています。練習への態度に関しては、戦術というより、個々のファンダメンタルによる1対1の強さで勝つという意識を浸透させることを心がけています。

一人ひとりの個性が強く、多様なカラーを持つ選手・スタッフが在籍する

質問4 これまでの3年余りを振り返り、ご自身のプレーやチームに対する思いなど、成長や変化を感じる点を教えてください。

1、2年生の時には、けがに悩まされて不本意な結果に終わりました。3年生になり、やっとの思いでスタメンになることができましたが、自分のパフォーマンスを上げるのに必死で、チームを一つの方向に歩ませるという気持ちを強く持つことができていなかったです。そして、4年生になり、人をまとめる力があるという自分の特徴から、「チームを一つの方向へと導きたい」という気持ちが確固なものとなり、主将になりました。主将になってからは、プレーに関しては、チームに多く貢献するほどパスキャッチが増えるなど、パフォーマンスが向上していくことを実感しました。また、3年生まではチームメートがライバルでしたが、4年生になって、チーム全体を見るようになることで、自分との戦いに変化してきたと感じています。そして、これまでは、のびのびとやらせてもらっていましたが、主将として在籍する今、チームで徹底することや意識することを「自由」に決定できるとともに、その新たな「変化」を積み重ね、「進化」させていく大きな「責任」も感じています。

質問5 この秋のキーマンを1人教えてください。合わせて理由もお聞かせください。

RB山嵜大央(やまざき・だいち、3年、大産大付属)です。よく部活後などに一緒に電車で帰り、たわいのない話から真面目な話まで色々と話せる仲です。彼は、今年は「昌泳さん(長谷川昌泳オフェンスコーディネーター)を日本一にする」という熱い気持ちで、誰よりも早く練習に来て、走ったり、ウェートをしたりして自分自身を磨き続けています。昨年も大活躍でしたが、今年は、強い気持ちと自信がさらに加わり、また一味違ったプレーを見られること間違いなしです。

質問6 最後に、秋シーズンの目標・意気込みとともに、ファンのみなさんへのメッセージをお願いします。

PANTHERSの歴史と伝統を築き上げたOB・OGの皆様や関係者の全ての方々のおかげで活動を行うことができていることに日々感謝し、チーム一丸となって、「日本一」になります。ぜひとも、試合会場に足を運んでいただき、応援してくださる皆様とフィールドにいる私たちが「一つの豹(ひょう)の群れ」になりましょう! 引き続き、ご支援・ご声援のほど、よろしくお願い申し上げます。

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