被災の日本航空石川や星稜も 第96回センバツ、出場32校が決まる
第96回選抜高校野球大会(日本高校野球連盟、毎日新聞社主催、朝日新聞社後援)の出場32校を決める選考委員会が26日、大阪市内で開かれ、21世紀枠は北海道立の別海と和歌山県立の田辺が選ばれた。
別海は春夏通じて初の甲子園。酪農が盛んな北海道東部の別海町にあり、部員は16人だ。
全日制の普通科と酪農経営科、働きながら酪農を学ぶ2年制の農業特別専攻科の計3コースがある。
昨秋の全道大会は、初戦の2回戦で苫小牧中央に九回逆転サヨナラ勝ちし、知内との準々決勝も延長10回タイブレークの末に制した。
田辺は「愛される野球部になろう」がモットーで、学校内外の清掃活動に積極的に参加。聖徳太子が開山したと言われる高山寺の年末大掃除にも10年以上参加している。
選抜大会は旧制中時代の第19回と第20回大会(1947、48年)に連続出場している。今回が76年ぶり3回目の出場だ。
昨秋の県大会準々決勝で夏の甲子園出場の市和歌山に8回コールド勝ち。準決勝では2021年に全国優勝している智弁和歌山を逆転満塁本塁打で破った。
一般選考枠30校(北信越地区が獲得した神宮大会枠1を含む)では、大会2連覇を狙う山梨学院や昨春準優勝の報徳学園(兵庫)、昨秋の明治神宮大会を制した星稜(石川)などが選ばれた。
能登半島地震で石川県輪島市の学校施設が大きな被害を受けた日本航空石川は、コロナ禍で中止になった第92回大会(20年)以来、4年ぶり3回目の選出となった。
一般枠の初出場は耐久(和歌山)、熊本国府の2校。大阪桐蔭は5年連続、敦賀気比(福井)は4年連続の選出。学法石川は33年ぶり、阿南光(徳島)は阿南工と合併前の新野(あらたの)で出場した1992年以来32年ぶり、京都外大西は18年ぶり、宇治山田商(三重)は16年ぶりの出場となる。
21世紀枠は今大会から1枠減って2校に。これまでは東日本と西日本から少なくとも1校ずつは選ばれてきたが、地域に関係なく2校を選ぶことになった。
一般選考枠は、東北と東海の両地区が2から3に増え、「中国・四国」から追加で選んでいた1がなくなった。
組み合わせ抽選会は3月8日に各校の主将が参加して行われる。
大会は3月18日に開幕し、13日間(休養日2日を含む)の日程で、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開催される。決勝は30日の予定。
出場32校は次の通り。
【北海道】北海
【東北】青森山田、八戸学院光星(青森)、学法石川(福島)
【関東・東京】作新学院(栃木)、山梨学院、常総学院(茨城)、健大高崎(群馬)、中央学院(千葉)、関東第一(東京)
【東海】豊川、愛工大名電(ともに愛知)、宇治山田商(三重)
【北信越】星稜(石川)、敦賀気比(福井)、日本航空石川
【近畿】大阪桐蔭、京都外大西、京都国際、耐久(和歌山)、報徳学園(兵庫)、近江(滋賀)
【中国】広陵(広島)、創志学園(岡山)
【四国】高知、阿南光(徳島)
【九州】熊本国府、明豊(大分)、神村学園(鹿児島)、東海大福岡
【21世紀枠】別海(北海道)、田辺(和歌山)
=朝日新聞デジタル2024年01月26日掲載