王者・京産大に宮里快一、立命館大にU20代表候補田中京也 期待のルーキー・関西編
ラグビーの関東春季大会が本格化し、関西春季トーナメントも始まった。そこで今季も関東大学ラグビー対抗戦Aグループ、関東大学ラグビーリーグ戦1部、関西大学ラグビーAリーグの主要3リーグの各チームに入ったルーキーを紹介する。最後は今季、京都産業大学と天理大学が「2強」と予想されている関西大学Aリーグだ。
4連覇狙う京産大 高校代表候補が5人
昨季、全勝優勝で関西3連覇を達成し、大学選手権でもベスト4に進出した京都産業大。大学日本一を狙うチームには22人のポテンシャルのある選手が入部した。
高校日本代表候補からは最終合宿まで残ったオールラウンドプレーヤーFB宮里快一(名護)、東福岡でレギュラーを張っていたHO沢田海盛、司令塔のSO神拓実、スピードのあるWTB田川陽生(松山聖陵)、総合力の高いFB林総大(御所実業)の5人が入部した。
すでにBチームでSO太田陸斗(京都成章)が先発し、高川学園の花園初出場に貢献したLOシオネ・マヘ、PR佐名木風雅(関大北陽)、SO神、FB宮里がメンバー入りを果たしている。
伝統的に強いFWには、さらにPR川北啓太(常翔学園)、佐藤颯(大分東明)、吉田信太郎(洛北)、LO久保勇士(光泉カトリック)、藤野幹太(東海大大阪仰星)、FL木村永也(御所実業)、善住謙星(東海大大阪仰星)、嶺和真(大分東明)、関大北陽を花園初出場に導いたFL永井玲雅、NO8髙木彗那(札幌山の手)が加わった。
BKも他にSH川原英二(常翔啓光)、花田雅嵩(浮羽究真館)、猿渡勇人、WTB金子健伸(ともに東海大大阪仰星)、SO金侑雅(大阪朝鮮)が入った。
天理大 高校代表候補など38人入部
昨季は惜しくも関西2位に終わった天理大。今季は関西優勝、そして2020年度以来の大学日本一を狙う。今季は38人の新人が入部し、まず系列の強豪・天理高からはキャプテンだったHO内田涼を筆頭に、FL小林武、高校日本代表候補だったNO8刘思遠(リュウ・シエン)、SH川崎正喜、FB紙谷寛太の5人が大学でもラグビーを続ける。
FWでは、ニュージーランドの高校から入学したアリスター・サウララ(デラセラカレッジ)はすでに練習試合で先発し、FL向阪勇人(関大北陽)も控えながらAチーム入りを果たしている。
他には、PR青木佑樹(三好)、小田大樹(神戸科学技術)、坂口詞音(御所実業)、樋口颯汰(金光藤蔭)、横山晃人、台湾出身の曽宥凱(竹圍)、HO立石飛鳥(浮羽究真館)、藤井渉夢(栄徳)、砂嶽直杜(松山聖陵)、LO菊田優真(日本航空)、三木虎太郎(神戸科学技術)、FL山根晴斗(熊野)、鬼塚稜(福工大城東)、長渕零(長崎南山)、赤瀬琥春(松山学院)が入った。
BKは、SH前田成輝(ネルソンカレッジ)、江尻直生(玉島)、山下蓮(長崎南山)、中野力(熊谷)、SO永山玄己(彩星工科)、CTB山川雄摩(朝明)、山田晟大(常翔学園)、奈須竜信(御所実業)、中山凱翔(金光藤蔭)、敦賀大惺(大産大付)、髙橋陽希(大商大付)、小川光(浪速)、台湾出身の李冠佑(竹圍)、WTB吉田悠紀(福岡舞鶴)、FB安田樹生(関大北陽)、上島晃成(東海大大阪仰星)が入部している。
関西学院大 高等部から主将など9人入部
昨季、関西で3位に入り、4シーズンぶりに大学選手権に出場した関西学院大学。新人26名の力を得て今季はさらに上位を狙いたい。
高大連携で強化していることで知られており、今季も関西学院高等部から、主将だったSH/SO木山鉄平を筆頭に、PR大嶋琉生、PR三好秀和、LO/NO8宇津原大、FL梶原匠一朗、FL杉田奏斗、CTB植田泰世、CTB小川倖平、WTB河原成那と9人が大学でもラグビーを続ける。
FWは、高校代表候補だったPR/NO8小杉太郎(茗渓学園)が春季トーナメントでメンバー入りを果たした。他にもFL金井大信(茗渓学園)、PR坪内力太(桐蔭学園)、PR松枝隆太(東福岡)、HO/PR多田正吾(國學院久我山)、LO/FL溝口陽貴(清真学園)、川浪晴大(筑紫)、蓑部祐志朗、FL渡部柔吾(ともに尾道)、FL/NO8上野昴輝(常翔学園)、小林裕太(報徳学園)、NO8/HO前田倖汰(御所実業)と、全国の強豪から12人が加わった。
BKも春季トーナメントでメンバー入りしたSO/CTB阪井優晃(東海大大阪仰星)、CTB野田雄太(東福岡)、CTB三浦快知(中部大学春日丘)、SH/WTB三田村眞生(常翔学園)、CTB/WTB渡部志道(尾道)と、強豪校から入部した。
近畿大らしくFWが18人中11人
昨季は4位で惜しくも大学選手権出場を逃した近畿大学。今季は関西制覇、そして大学選手権出場を狙っている。セットプレーの強い近畿大らしく18人中11人がFWの選手となった。まず系列高からNO8村上直希(近大付)、角谷康太朗(近大和歌山)の2人が入部した。
他にも春季トーナメントから先発したPR村田元気(大阪桐蔭)、FWは高校代表候補だったPR柴田佳祐(中部大春日丘)を筆頭に、黒塚晃希(東海大大阪仰星)、HO柴田琉良(佐賀工業)、LO時光未来(石見智翠館)、LO/FL吉田鷹也、FL稲田晴紀(ともに大阪桐蔭)、FL/LO水流夏楓(天理)、NO8/CTB内田陽太朗(東福岡)と好素材がそろった。
BKもSH篠原颯将(石見智翠館)、CTB/SO福田幹太、FB/WTB太田啓嵩(ともに報徳学園)、CTB河合汰路(中部大春日丘)、WTB松本睦生(常翔学園)、WTB永井翔大、FB南野将生(大阪桐蔭)と、強豪校からポテンシャルのある選手が加わった。
立命館大 U20代表候補田中京也など30人
昨季は2勝しか挙げられなかったが接戦も多く、5位だった立命館大学。今季は30人が入部した。まず系列高からはPR藤村北斗、LO矢本凌大(ともに立命館慶祥)、LO石田智也(立命館宇治)の3人が入部した。
FWは、高校日本代表&U20日本代表候補でもあるHO田中京也(東福岡)を筆頭に、PR今井遼河(京都工学院)、鎌田風雅(流経大柏)、PR星山日翔(尾道)、PR/HO益子龍磨(太田第一)、HO高野俊太郎(小倉)、HO西野陽(大阪桐蔭)、LO岡崎圭一郎(玉島)、古賀快陸(福岡)、LO坂本瞭(報徳学園)、LO牧野元紀(洛北)と、タイトファイブだけで計14人が加わった。他にもFL高橋凛之介(東福岡)、福島慈希(流経大柏)、松本雄涼(玉島)、山口彪大(天理)も入った。
BKは、春季トーナメントでメンバー入りしたSH堀尾匠史(東福岡)、鈴木翔太郎(茗溪学園)、高石祐輔(砺波)、SO細川元希(大阪桐蔭)、CTB藤本みらい(初芝橋本)、WTB高長右京(興国)、WTB/CTB内田元(常翔学園)、WTB/FB大村征真(大分東明)、WTB/FB金内友希(京都成章)、WTB/FB川部颯人(関大北陽)、FB久保田創大(筑紫)、FB百田桔平(尾道)と、関西から西の強豪出身者を中心に入部した。
摂南大 FW19人、SH5人など33人
昨季は6位だった摂南大学。近年、元東芝ブレイブルーパスの瀬川智広監督の下、力をつけてきており、今季は33名が入部した。
FWは、すでに春季大会で先発したLO中田優成(天理)、控えメンバー入りしたPR前川晏二(報徳学園)とLOレンズ・モルンガ・イトゥヌ(マヌレワハイスクール)を筆頭に、黒佑叶(大商大高)、好川悠太(常翔学園)、南田龍平(東海大大阪仰星)、HO/PR黒瀬海馳(玉島)、HO鳥越陽奈巴(倉敷工業)、金田泰智(朝明)、金裕心(常翔啓光学園)、LO池田力龍(尾道)、岡修司(若狭東)、酒井健新(王寺工業)、小西蓮(大商大高)、伊藤大戌(御所実業)、上西渉允(東山)、谷口巧磨(報徳学園)、松場樂(城東)、FLヴィリ・モアエテアウ(トンガカレッジ)と19人も入った。
BKは、大西伯(尾道)、薬師寺仁平(大阪桐蔭)、関太陽(京都工学院)、松岡新起(布施工科)、小谷剛輝(大産大付)と5人のSHに加え、SO古屋悠仁(京都成章)、吉田虹詩朗(東海大大阪仰星)、CTB水口蒼太(京都工学院)、大井晴翔(松山聖陵)、普門晃輔(高松北)、WTB花田柊(報徳学園)、前薗月翔(金光藤蔭)、松原久善(天理)、坂井拳汰(倉敷)と、関西の高校出身者を中心に加わった。
関西大・同志社大 上位進出めざし有望株続々
昨季も7位となかなか上位に進出できていない関西大学。今季は20名が入部した。系列高からはSH田中歩太、CTB瀬川夏生(関大一)、昨季花園に初出場した関大北陽からはCTB/WTB鷹尾享が大学でもラグビーを続ける。
FWは、PR森下陽希(報徳学園)がすでにAチームで控えメンバー入りし、他にはPR多田光希(高鍋)、PR木戸翔司郎(常翔学園)、PR/HO清水開輝(尾道)、HO/PR大西力(國學院久我山)、HO坂本七津(尾道)、LO/FL堀部亨介(中部大春日丘)、FL三木翼(東福岡)と、強豪校から8人が入部した。
BKはSH高嶌祐輝(光泉カトリック)、SO/SH高橋瀬句(天理)、SO/CTB中田大和(尾道)、CTB石川拓海(摂津)、WTB小林優太(北摂三田)、WTB松本拓斗(東海大大阪仰星)、WTB白倉聖士郎(常翔学園)、WTB/FB一瀬爽(東福岡)、FB/SO工藤寛治(東海大相模)も加わっている。
昨季は1勝も挙げられず7連敗で、まさかの最下位となり入れ替え戦に回ってしまった「関西の雄」同志社大学。今季は復活を目指すシーズンとなるが、26人の新人が加入した。系列の同志社高からはHO土肥伶輔、FL西島伊吹、山田満長、そして同志社香里からはSO徳山大知が入部した。
FWはFL/NO8中谷陸人(大阪桐蔭)が春季トーナメント先発し、PR谷井完太郎(天理)がメンバー入りを果たしており、他には高校代表候補のPR林道成(京都成章)を筆頭に、PR是枝駿佑(洛北)、PR高瀬貫太(大分舞鶴)、PR李星河(大阪朝鮮)、HO斎藤剛希(長崎北陽台)、LO船井結人(常翔学園)、LO山崎周平(國學院久我山)、FL大石清也(筑紫)、丹羽善丈(名古屋)、FL丸尾泰輝(茗溪学園)と、関西の強豪だけでなく全国から加わっている。
BKは、高校代表候補で花園準優勝だった東福岡のFB隅田誠太郎、茗渓学園をリードしたSH石黒春輝を筆頭に、SH日下部基聴(大分舞鶴)、CTB近藤伶(國學院久我山)、多久島駿(桐蔭学園)、WTB石本瑛(川越東)、村岡龍空(東海大大阪仰星)、川崎仁聖(茗溪学園)、鈴木貴三郎(成蹊)、FB吉田樹(長崎北)が入部。新人がチーム力を押し上げたいところだ。
今季も関西大学Aリーグは京産業大と天理大「2強」が強さを発揮するのか。それともルーキーの力を借りて他のチームが上位に進出するか。3枠の大学選手権出場争いからも目が離せなくなりそうだ。