ウルフ敗退、天井見上げ思いはせる 「柔道のため」背負った荷下ろす
朝日新聞社
2024/08/02
(最終更新:)
男子100キロ級の敗者復活戦で一本負けしたウルフ・アロン=代表撮影
男子100キロ級敗者復活戦、3位決定戦への進出を逃したウルフ・アロン(左)=西岡臣撮影
男子100キロ級敗者復活戦、一本負けしたウルフ・アロン(左)=代表撮影
男子100キロ級敗者復活戦、一本負けしたウルフ・アロン=代表撮影撮影
男子100キロ級準々決勝、相手に攻められるウルフ・アロン(下)=ロイター
柔道男子100キロ級のウルフ・アロン(28)は、敗者復活戦で内股透かしで一本負け。しばらく、天井を見上げた。「いろんなことがあった」。この3年間を振り返った。
東京五輪で金メダルを獲得した直後、マネジャーに言った。「依頼はすべて受けてくれ」。欧州に比べて盛り上がりに欠ける国内柔道大会を危惧し、「柔道の認知を広げるため」にメディアに出続けた。
柔道から半年離れ、肉体を戻すのに苦労した。パリ五輪までの道のりを、勝っても負けてもユーチューブに投稿。会社を設立し、自分で稼いで活動する、新たな柔道家像もつくった。
世界の柔道の進化に追いつけず、連覇は遠かった。そこに「悔いはない」。五輪への挑戦は「続けない」と肩の荷を一つ、おろした。
(塩谷耕吾)
=朝日新聞デジタル2024年08月02日掲載