陸上・駅伝

特集:パリオリンピック・パラリンピック

男子400m障害の豊田兼は予選6着 足引きずりながら苦しい表情

陸上男子400mハードルに臨んだ豊田兼(撮影・内田光)

 パリ・オリンピック(五輪)第11日は5日、陸上の男子400メートル障害予選があり、日本歴代3位の記録を持つ豊田兼(21)=慶大=は、53秒62で5組目の6着に沈んだ。

慶大・豊田兼 パリ参加標準突破の「二刀流ハードラー」、夢実現にかけるラストイヤー

 スタートから勢いに乗れず、どんどん前と引き離されていった。最後の直線では太ももにテーピングを巻いた左足を引きずり、ハードルを跳び越えるだけで精いっぱい。フィニッシュ後は天を仰ぎ、倒れ込んだ。

 レース後は3組目に出場した筒江海斗(26)=スポーツテクノ和広=の肩を借りながらトラックを後にし、「フランスに来てからの練習で(けがが)再発してしまった。厳しい1カ月だった」と万全の状態ではなかったことを明かした。

 6月末の日本選手権を日本選手3人目の47秒台となる47秒99で制した豊田。その後、110メートル障害予選に出場した際に左太ももを痛めていた。

 「初めての五輪でつらくて、挫折のような経験があっても、今後成長していくうえで前を向いていけるような大会にしたいと思って、コーチたちと相談して出場を決めた」

 翌6日には敗者復活戦があるが、出場はかなり難しい状況だろう。

(辻隆徳)

=朝日新聞デジタル2024年08月06日掲載

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