ラクロス女子日本代表発表、大学生11人を選出 来年1月、世界選手権予選に挑む
日本ラクロス協会は11月12日、女子アジアパシフィック選手権(2025年1月6日~11日、オーストラリア)に挑む日本代表22人を発表した。大学生は海外を含む10大学から11人が選出された。10人制で行われる本選手権は2026年に日本で開催される世界選手権の予選を兼ねている。会見には2人の学生アスリートが出席し、大会に向けた意気込みを語った。
学習院大・青山莉子、明治大・田村葵ら選出
この日、都内で開かれた日本代表メンバーの発表会見には、学習院大学4年の青山莉子(学習院女子)、明治大学4年の田村葵(大和)らが出席した。元サッカー日本代表中澤佑二さんの娘、米ルイビル大学3年のねがい(日本大高)はビデオメッセージを寄せた。
田村は「自分がラクロスを始めたきっかけでもある代表メンバーに選ばれたことをうれしく思っています」と笑顔。「海外の選手とプレーすることにワクワクしています。学生だからこそできるフレッシュなプレーで勝利に導いていきたい」
青山は「大学でラクロスを始めた頃から日本代表としてプレーすることを目標の一つにしていた。しっかりアジア1位を取って帰ってきたい」と目を輝かせた。
大学から競技を始める選手が多く、「カレッジスポーツ」と呼ばれているラクロス。「大学で初心者から始めても、努力次第で日本代表や上の世界を目指せてすごくワクワクする」と青山。田村も「可能性が無限大なところが(ラクロスの)魅力です」と続けた。
アジアパシフィック選手権より前に、国内では大学日本一を決める全日本大学選手権(12月15日決勝)がある。準決勝に進出した明治大に所属する田村は、「自分のチームで日本一をとり、そこで成長した力を世界大会に生かしていけたら」と力強く語った。
チームスローガンは「3S」
いま、日本ラクロス界は沸いている。2026年に女子の世界選手権が、2027年に男子の世界選手権が日本で開催される。さらに2028年のロサンゼルス・オリンピックでは6人制(SIXES)が追加競技に決まった。日本ラクロス協会の佐々木裕介理事長は、「これからの4年間、私たちラクロスコミュニティーは今までかつて経験したことがない非連続な成長を遂げる機会をいただき、関係者一同、大いに将来に胸を膨らませております」と語った。
年明けに行われる女子アジアパシフィック選手権は世界選手権の予選を兼ねる。オリンピックに向けた選手強化も見据え、今回の日本代表には世界大会の経験が少ない選手もメンバー入りした。2022年SIXES女子日本代表ヘッドコーチ(HC)などを歴任した永島正和氏がHCを務め、戦力の底上げを図る。
会見では日本代表のユニフォームも紹介された。「New Light」をコンセプトに、過去・現在・未来を表す3色の赤を組み合わせたデザインで、日本代表が過去から未来まで一つの光になって世界に挑戦していく姿を表現した。
また、チームスローガンは「SIMPLE」「SPACE」「SPEED」を表す「3S」に決定。敷浪一哉アシスタントコーチは、「スペースを生み出し、使いこなすこと、判断力と予測力で相手よりも速くスピーディーな連動性を持つこと。それらがシンプルに遂行できるように綿密なコミュニケーションをとること。また、2026年の世界選手権、2028年のオリンピックにつながるためのストーリーを描くという4つめのSが隠れています」と説明した。
日本体育大学男子ラクロス部出身で、司会を務めたおばたのお兄さんは、「ラクロスって何って人が大半だと思いますので、まずは生で見てほしい」とアピール。日本代表で主将を務める小林遥佳(NeO、東海大学卒)とのパスキャッチを披露しながら、「絶対に活躍して、日本に勇気をもたらしてくれよな!」とエールを送った。
日女子本代表に選出された大学生
DF(ディフェンダー)
#4 廣瀬珠桜(関西学院大学2年)
#16 田村葵(明治大学4年)
MF(ミッドフィルダー)
#17 中澤ねがい(米ルイビル大学3年)
#18 羽場遥香(同志社大学4年)
#24 織田温子(青山学院大学3年)
AT(アタック)
#3 青山莉子(学習院大学4年)
#5 秋山美里(慶應義塾大学3年)
#9 北川メガン(米イェール大学3年)
#25 水野文萌(早稲田大学3年)
補欠
DF #23 田巻愛(日本体育大学4年)
MF #19 齋藤千暖(明治大学4年)