堅守さえた法大、インカレ出場決定
法大は優勝こそなくなったが、7位以内に滑り込んでインカレ行きの切符をつかみ、昨シーズンの雪辱を晴らしたい。前節は最下位の国士大にロスタイムで得点を許し、インカレ出場を決定できなかった。この日は引き分けでもインカレ出場権をゲットできる可能性のある一戦、相手は東洋大だ。
スカウティングは実ったが……
試合開始直後、中央に絞ったMF橋本陸(3年、西武台)のスルーパスにMF青柳燎汰(4年、前橋育英)が抜け出し、シュートを放つもGKに阻まれた。スカウティングで東洋大のクロスの対応やSB(サイドバック)のサイズの弱点をつかんでいた法大は、サイドハーフが中央に絞り、幅を取ったSBがクロスを狙った。この戦術が当たり、サイドの攻防を制して次々にチャンスを生み出した。
3分には左からの大きな展開から、右サイドバックの関口正大(2年、新潟明訓)が抜け出し、フリーでクロスを放つもDFに跳ね返された。続く18分、MF森俊貴(3年、栃木SCユース)が左サイドの密集を突破しエリア内に侵入したが、シュートにはつながらなかった。
法大は次第に中央の攻防でもペースをつかむ。素早いカバーリングでセカンドボールを奪取し、二次攻撃へとつなげるが、ゴールには届かない。試合を支配しながら迎えた40分、FW松崎快(3年、大宮ユース)に裏への抜け出しを許すも、GK山岸健太(3年、前橋育英)がセーブ。東洋大にとって前半唯一となった決定機を潰し、試合を折り返す。
早大戦に10勝目をかける
後半の序盤、東洋大が息を吹き返す。6分、クロスを受けた松崎にシュートされたが、DFがブロック。流れをとり戻したい法大は9分にMF紺野和也(3年、武南)を投入。前半より自陣まで持ち込まれる展開が増えたが、要所でコースを消す粘り強い守備を続けた。サイドからの崩しを徹底してチャンスを演出したものの、決定打を欠いたままアディショナルタイムへ。
フリーキックを得た法大は変化をつけたリスタートからFWディサロ燦シルヴァーノ(4年、三菱養和ユース)が裏へ抜け出し、GKとDFの間へ折り返す。このボールに反応したDF前谷崇博(4年、G大阪ユース)がファーサイドで飛び込んだが、後一歩届かないまま試合終了。攻守に手応えを感じる試合内容ではあったが、結果はスコアレスドローだ。同日、8位の流経大が早大に敗れたため、法大の7位以内が確定し、インカレ出場権を獲得した。
試合後、長山監督は 「いま9勝なんですけど、1部に上がってからリーグで10勝したことがないので、そこを目指そうとシーズン当初から言ってきました」と語った。10勝目をかけた最終節の相手は早々に優勝を決めている早大だ。今シーズンの集大成となるインカレへの弾みをつけたい。