バレー

特集:全日本バレー大学選手権2018

関大の主将服部、大学での成長見せつけろ

1年春から主力の服部主将

関大の女子は、コンビバレーを武器とするチームだ。高いレシーブ力と多種多様な攻撃で得点を量産する。しかし、コンビバレーを機能させるためには、全員の連携が必要だ。その精神的支柱になっているのが服部愛果(4年、金蘭会)だ。高校バレー界屈指の強豪で高校三冠を達成し、春高ベスト6にも輝いた実績を持つ服部。あまたの強豪校から誘われた中で、当時まだ1部で優勝経験のなかった関大に決めた。「自由なバレーができる環境」というのが決め手だった。自ら考え自ら決める。自分自身がいちばん成長できる新天地を選んだ。

実力は折り紙つきだった。決定力のあるスパイクと高いレシーブ力を買われ、1年の春から主力となった。服部が入部して以降、関大は1部リーグの常連校として定着するようになる。そして、昨年の11月に主将に就任。名実ともにチームの柱になった。

服部キャプテンの船出は厳しいものだった。前年までの監督がチームを去り、事実上指導者不在の状況に。しかし服部は「(指導者が)いない分、自分たちで決める」と改革を起こした。サイドのポジションで得点を量産した原幸歩(2年、誠英)を春リーグからはミドルのポジションに配置。これが功を奏した。長身を生かした高いブロックで相手の攻撃を封じ、チームに勢いを与える。さらに服部を始め、石田成実(2年、金蘭会)や坂実莉(2年、氷上)ら若い世代がリーグを通して好調を維持。選手層に厚みをもたらした。また、川嶋志穂(4年、関大一)らのアナリストが選手にデータなどをもとにした作戦を伝え、関大得意のコンビバレーをより機能させてきた。選手だけではなく、部員全員で考え、勝利を目指す服部理想のチームができた。そして、春リーグの大一番となった王者龍大との一戦。ホームの応援を味方につけて撃破した。その勢いは止まらず、龍大戦から4試合後、とうとう創部初のリーグ優勝をつかみ取った。

服部は「私たちはまだまだ挑戦者」と、決してこの結果に満足はしていない。残すはインカレのみ。挑戦し続ける関大女子が、最後の大舞台で集大成を披露する。

「私たちはまだまだ挑戦者」と服部主将

in Additionあわせて読みたい