駅伝

特集:第95回箱根駅伝

「3冠・5連覇」へ万全 青学からみなぎる自信

「3冠・5連覇」へ万全 青学からみなぎる自信
全員で「ゴーゴー大作戦」から「5」のポーズ(撮影・藤井みさ)

12月13日、青山学院大の壮行会と記者会見の取材のため、青山キャンパスを訪れた。壮行会は12時40分からだったが、20分前にはすでに100人ほどのギャラリーが集まり、選手の登場を待っていた。学生のみならず大人たちの姿も見られ、人気と関心の高さがうかがえた。

「青学人気」を実感させる壮行会

昼休み時ということもあり、壮行会開会時にはざっと300人ほどが集まった。移動中の学生も足を止めて、学校を代表する選手たちにエールを送った。

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3冠と5連覇を目指すと明言する原監督(撮影・藤井みさ)

壮行会で原晋監督は「チーム一丸となって来たるべき3週間後の箱根に向かってます。現状は非常にいい状態で仕上がってます。間違いなくいい形での報告ができるのではないかと思ってます。今回は“ゴーゴー大作戦”を掲げました。『アチチ』と燃えてるので、精一杯応援をお願いします」と語った。

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主将の森田はじめ、メンバーにも笑顔があふれる(撮影・藤井みさ)

16人のメンバーの決意表明に続き、学長からタスキが授与されたが、なんと学長がタスキリレーをするユーモアあふれる一幕も。応援団のエールを受け、学生、OB、ファンの前で学生駅伝3冠・箱根5連覇に向けての健闘を誓った。

16人全員が走れる! 区間エントリーは……

続いては記者会見。原監督は「例年どこの大学でも、16人のうち1人か2人は状態が悪かったりけがをしてたりと、100%で走れないことが多いです。でも今回は本当に16人全員が走れる状態で、正直誰をどこに置こうか非常に迷ってます」とのこと。会見では選手一人ひとりが箱根に対する意気込み、そして希望区間が発表された。例年、この会見は監督へのアピールの場にもなっているそうだ。監督からの印象と合わせて一人ひとり紹介したい。

森田歩希(4年、竜ヶ崎一)
「優しいキャプテン」と原監督が評する森田。「最後の箱根駅伝なので、4年生としてチーム優勝のためにしっかりやっていきたい。希望区間は2、3、4、5区です」

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「えっ、5区? 」と思わず顔を見合わせる原監督と森田

小野田勇次(4年、豊川)
前回の箱根駅伝で6区を走り、区間記録にあと2秒と迫る58分03で区間賞を獲得した。「大学生活の集大成として悔いのない走りをしたい」。希望区間はもちろん6区だ。原監督からは「意外と厳しくて、後輩からも怖がられています。山下りで57分台を狙ってほしい」と、6区起用が明言された。

梶谷瑠哉(4年、白鷗大足利)
ラーメンが大好きという梶谷。原監督いわく「週に3~4回食べてたラーメンを1回程度に抑えて、体が絞れてる」。本人は「前回悔しい走りだったので、今年はハーフマラソンを一つのテーマにしてやってきて、自信をつけて長距離を走れるようになりました。希望区間は往路です」と語った。

橋詰大慧(4年、和歌山北)
前回の箱根では直前で肉離れを起こし、走れなかった。「今回は5000m、10000mともに自己ベストを出せて、いい準備ができてます。希望区間は9区以外で、大手町での胴上げに参加したいです」。原監督の評価は「もともとスピードランナーだったんですけど、今年はレース展開がうまくなった」とのこと。

橋間貴弥(4年、山形南)
「前回は10区を走れてゴールテープを切っていい思いができましたが、指定席があるわけではないと思って、練習に取り組んできました。9区か10区を走りたいです」と橋間。前回のエントリーは「正直ラッキーだった」と原監督。「今回は実力で勝ち取ってほしい」と期待を込める。

林奎介(4年、柏日体)
「4年生として最高の形で終わりたい。下り基調のコースが得意なので6区が希望です」と、真面目に冗談を言いきった林。原監督に「なんて言った? 6区はありません! 」と一蹴された。適度なアップダウンがあるコース。3、4、7区での起用が考えられているようだ。

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チーム内でも山田(手前左)は面白い存在として認識されているよう

山田滉介(4年、日体荏原)
山田の顔を見て「ええっと」と言いよどむ原監督。「面白いやつ」と言うとほかの選手から笑いが起こる。そんなムードメーカーの山田は「チームの優勝に貢献したい。8区を走りたいです」と話した。

生方敦也(3年、佐野日大)
「今年1年順調にやってこれました。しっかり状態を上げて、3冠にも貢献したい」と言った生方。「チーム一番のスピードランナー。練習嫌いでしたけど、最近は真面目に取り組んでて、来年のチームの柱になってくれる選手だと思います」と、原監督も信頼を寄せる。

鈴木塁人(3年、流経大柏)
前回1区を走った鈴木は「前回は自分の思うような走りができませんでした。今回も1区を走ってスタートダッシュができるように、優勝を決定づけられるような走りがしたい」とリベンジに燃える。どんな距離にも対応できるオールマイティーランナー。駅伝になると力を発揮するという評価どおり、チームに勢いをつけられるか。

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「竹石の状態次第で復路の構成が決まる」と原監督

竹石尚人(3年、鶴崎工)
前回は足がつりながらも5区を走りきった。「今年はここまで故障なくやってこれて、手応えをつかんでます。前回のリベンジをして、5区の区間賞を取りたい」。原監督も5区に起用する予定のようで「生まれ持った強い心肺機能は、山登りへの適性がある。練習も積めてます」と語った。

吉田祐也(3年、東京農大三)
前回は10区にエントリーされながら、直前に外れた。「悔しい思いを胸にトレーニングを積んできました」と語った。「区間賞をとりたい。希望区間は8区です」。原監督が「チーム一番の練習量、練習大好き少年」と評する3年生は、箱根の大舞台でブレイクを目指す。

岩見秀哉(2年、須磨学園)
「ここにきて力をつけてきました。3年生からチームの柱になると思うし、今回も十分チャンスがある」と原監督が評する岩見。自らも「今年は自己ベストを出せて、いい状態で来てます。往路を走りたいです」と自信をのぞかせる。

神林勇太(2年、九州学院)
前回は走れず、悔しい思いをした。「いまどんどん調子が上がってきてて、必ず当日には仕上がります。9区か10区を走りたいです」。原監督も「ここに来ていい調子」と認める。「いとこは有名人で右肩上がりなので、彼にも右肩上がりで頑張ってほしいですね」と、監督がサラリと爆弾発言。乃木坂46の佐藤楓といとこだそうだ!

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9月のインカレから好調を維持している吉田(奥)

吉田圭太(2年、世羅)
前回はメンバーに入れず、今回初めてエントリーされた。「今回は必ず出走して、3冠と5連覇に向けて、チームに貢献できるように頑張りたいです」。希望は1区。青トレで体の使い方がうまくなり、天性の能力が開花したと評された。

飯田貴之(1年、八千代松陰)
「まだトラックには自信が持ててません」と話す飯田。しかし、ロードや20kmには自信があると言いきる。「希望は4区。上りが得意なので、ラスト3kmを登りだと感じさせない走りをしたい」と、具体的なイメージもあるようだ。「質の高い練習を積んで、チームの底上げをしてくれた」と、原監督も信頼する選手だ。

湯原慶吾(1年、水戸工)
「ここまでいい流れで来てるので、ここから3週間でさらに状態を上げて、箱根ではベストな走りができるようにしたい。希望は1区です」と話す湯原。しっかり話す姿に原監督は「入学時はチームで一番コメント力のない学生だった。自分の言葉でしっかり話せるようになりましたよ」と満足げに話した。

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面白い発言に、みんなが屈託なく笑う

「最強軍団」も4年前は不安しかなかった!?

ちなみに「今年を漢字1文字で表すと?」の質問に、山田の答えは「早かったんで『早』です。4年間やってきて4年目が一番早かったんで……」と、とぼけた答え。これにはチームみんなが大爆笑。これに限らず、どのタイミングでも選手同士の仲のよさ、全体の雰囲気のよさを感じさせるシーンが随所にあった。林は「チームメイト全員の仲がいいです。とくに同級生は全員、出会えてよかったと思えるメンバー。後輩たちも同期とのつながりを大事にして、いいチーム作りをしていってもらえればと思います」と話した。

原監督は「今年は最強軍団と言われてますし、実際に5000m、10000mの平均タイム、夏合宿消化率なんかもいままでで随一です。でも、いまの4年生が入ってきたときには、不安の方が大きかったです」と話した。「彼らが1年のときの4年には神野や久保田がいて、よくも悪くもキャラクターの派手な学生が多かったです。それに比べると非常に地味ですが、地味ながらもコツコツやる学生が多い。結果として、正しい手順を踏んでいけば正しく成長できるという『青山メソッド』の申し子といえる学年になりました。後輩がこの世代を見習って、確実に成長していってもらえればと思います。彼らにはとても感謝してます」

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史上初の2度目3冠、箱根5連覇なるか

誰か一人が突出しているのではなく、全員がエースとして成長している青学。学生駅伝3冠、箱根5連覇に向けて死角なし。王者としてのあふれる自信を感じさせた。

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