駒大、スタミナ・スピードで優勝争いもOK
12月11日、東京・世田谷区の駒澤大学玉川キャンパスで箱根駅伝の合同取材が開催された。大八木弘明監督(60)と、前日にエントリーされた16選手のうち、授業の関係で出席できなかった2人をのぞく14人、報道陣の前で箱根への意気込みを語った。集まった記者・カメラマンはざっと30人以上。予選会から勝ち上がった「平成の常勝軍団」への関心の高さがうかがわれた。
スタミナ強化で好結果
駒大は前回大会では12位と、9年ぶりにシード権を逃し、予選会からのスタートとなった。大八木監督が「まずは予選会を第一目標としてやってきた」という今年、取り組んだのはハーフマラソンを全員が走れるためのスタミナ強化だった。
「予選会に向けてしっかり準備ができて、トップ通過できた。全日本大学駅伝のあとにスピードも含めてしっかりとトレーニングを積めて、10000mで28分30秒台を出す選手が続出しました。結果が出てきてます。今年は選手層も厚く、順調に準備ができてます」と大八木監督。口調は力強く、上位を狙えるという確かな自信を感じさせた。
最後の箱根で区間賞を
昨年とは違う手応えを感じているのは、選手も同じだ。エースの片西景(4年、昭和一学園)は「予選会をきっかけに、いまの2年生が出てきたのが大きいです。去年は3、4年生のチームでしたけど、2年生が出てくることで危機感を持ってチーム全体がレベルアップできました」と話した。
大八木監督から全日本の前に「4年間で1回ぐらい区間賞をとってみろ」と言われた片西。全日本ではとれず、残すは箱根のみ。「区間賞を狙っていきたい」と明言した。
ゲン担ぎや勝負メシはありますか? と聞いてみたが「そういうのを決めてだめだった時に気にしてしまうので、いつもと同じようにしてます」。エースと呼ばれることについては「今までの先輩とくらべてタイムもないし、まだまだ力不足です」と言うが、「最後の駅伝でちゃんと結果を残したい」「4年生が外さずに走ることによって、下級生や駅伝がはじめてのメンバーが力を発揮できるように」と、最上級生としての責任を語る口調は頼もしかった。
予選会を経験したことで、チーム全体の強さが増した駒澤大学。3強と言われる青学・東洋・東海にどこまで食い込んでいけるか注目したい。