ぼくたちの熱く優しき大八木監督・後編
前編に続き、今回もたっぷり大八木弘明監督についてつづらせていただきます!
練習で疲れても授業には出なさい
大八木監督は教え子への愛情があるからこそ、時には熱く厳しい言葉もかけます。その理由は、卒業して実業団で競技を続ける学生にも、競技を終えて社会人として羽ばたいていく学生にも、社会に出てから恥ずかしくないよう困らないよう、駒澤大学陸上部の卒業生は素晴らしいと誇れるような人を育てたい、というお気持ちがあるからと常々おっしゃっていました。
新入部員にはまず、陸上と学業をしっかり両立するようにお話しされます。学業についても、学校の成績で100点を目指しなさいということではなく、もし勉強が苦手だったとしても、練習で疲れていたとしても、言い訳せずにちゃんと授業に出席し、誠意を見せること。それが競技でも粘り強さを生む、というお話しをされます。
ちなみに監督ご自身は「学校の勉強はできなかったけど、要領はよかった」と謙遜されてますが、実はお忙しい合間に読書もされています。野球の野村克也さんの本や、稲盛和夫さんや松下幸之助さんといった実業家の方の本なども読まれて、常に見識を深められている印象がありました。
大八木監督の愛情は尽きない
教え子のことを常に考えていらっしゃる大八木監督は、現役の学生はもちろん、卒業生も大事にします。卒業生が結婚する際には、忙しい合間を縫って飛んで行かれます。教え子の披露宴でのスピーチは、1件終えた後、新幹線で移動してもう1件なんてこともあります(笑)。
余談ですが、僕も駒大の同級生や後輩の結婚式ではよく余興を頼まれるので、必然的に大八木監督の前で毎回余興をさせていただくことにもなります。いまだに毎回、背中がシャキッとなります(笑)。
卒業してからも教え子への愛情を忘れない大八木監督だからこそ、今年7月行われた大八木監督の還暦祝いには、全国各地から本当にたくさんのOB・OGが集まりました。中には九州から日帰りで来たOBもいました。
また、大八木監督の教え子の中から数多く、実業団、大学、高校の監督・コーチといった指導者も出ています。4years.ということでここでは大学の指導者の方を紹介させていただきます。駒大の藤田敦史ヘッドコーチ、加藤剛史コーチ、石山豊和コーチ、國學院大の前田康弘監督、石川昌伸コーチ、東京国際大の松村拓希コーチ、岐阜経済大の揖斐祐治監督です。
最後にご紹介するのは、大八木監督がおっしゃっていた中で一番印象的だった言葉です。
人から喜ばれるような
人から必要とされるような
人に感動を与えるような人間になりなさい
教え子を大切にしている大八木監督ですが、陸上や駅伝を通じて駅伝ファン、駒大ファンのみなさんに元気や感動をお届けしたいという熱い気持ちで指導にあたられています。好きなこと、得意なこと、経験したことを通じて、人から必要とされ、喜んでいただけるような、元気や笑顔をシェアできるような人になりたいという僕の現在の活動の原点は、恩師の温かい言葉にあるのです。
というわけで、大八木監督の素顔について駅伝まるかじりさせていただきました!