陸上・駅伝

波に乗ってる新キャプテン 法政大・坪井慧

坪井は終盤のアップダウンでも1km3分ペースを刻んだ

第22回日本学生ハーフマラソン選手権

3月10日@東京・立川
23位 坪井慧(3年、大垣日大) 1時間3分25秒

法政大の新主将として臨んだ310日の日本学生ハーフマラソン選手権で、坪井慧(3年、大垣日大)1時間325秒の自己ベストでチームトップとなった。今年の箱根駅伝では6区で区間4位に食い込み、法大記録を更新。さらに2月の神奈川マラソンでは競り合いの末に優勝。いま、波に乗っている男だ。

3年生から結果が出始めた

学生ハーフでの坪井のいちばんの収穫は、最後まで同じペースを刻めたこと。通常の練習場所である多摩キャンパスのグラウンドが改修工事で使えず、キャンパス内での距離走や坂ダッシュを多くした。それによって、課題だった上りでの走りや、ペースを落とさず走り抜く力が鍛えられた。学生ハーフでは2kmすぎに転倒してしまったが、そこから立て直し、自分で押すという強い意識を持ち続けた。アップダウンが続く終盤でも1km3分ペースを維持でき、63分台の自己ベストにつながった。

1年生のときのはけがで主要レースに出られなかった。結果が出始めたのは3年生の昨シーズンからだ。出雲駅伝で初めて学生三大駅伝出場を果たすと、今年の箱根駅伝、2月の神奈川マラソンでいい結果を出した。けがをせずに練習を重ね、大会で力を発揮する。練習で手にした自信が、レースでは勝負強さとして現れた。

箱根総合4位へ、背中で示す

坪田智夫駅伝監督は「地力がついてきた証拠」と、坪井の走りを評価した。しかし坪井は「62分台を出したかった」と悔しさをにじませた。学生ラストイヤーに掲げる最大の目標は「箱根総合4位」。今年届かなかった5位の上をいくため、主将としてチームを引っ張り、背中で示す。どんな状況でも前で勝負する坪井の背中は、仲間たちに刺激を与え、全体がより高いレベルで競う状況につながっていくはずだ。

法大の背骨を担う主将として、取り組みの正しさを結果で証明してきた。覚悟と自信を身にまとい、坪井は仲間と「強い法政」をつくっていく。

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