特集:体育会学生の就活術

就活専門家が教える「体育会の勝てるES・面接術」(4years.就活セミナー)

篠原さんの講演では、ANAに内定した白石さんも登壇。大学4年生の8月まで、軟式野球部のマネージャーとして部活をしていました

体育会の大学生の就職活動を応援しようと3月18日、「4years.就活セミナー」が東京都内で開催されました。就職活動に臨む体育会学生を前に、サッカーJ1湘南ベルマーレの水谷尚人社長、「リーマントラベラー」として知られる会社員の東松寛文さん、朝日新聞就活キャリアアドバイザーの篠原真喜子さんらが講演しました。今回は篠原さんと、合計8社の内定を勝ち取った大学4年生・白石理子さんが登壇した講演の内容を紹介します。

努力しないと体育会での経験は就活に生きない

キャリアコンサルタントの国家資格を持つ「就活のプロ」として、これまでのべ5万人以上の学生と出会ってきた篠原さん。体育会の就活のポイントとしてまず強調したのは「努力」でした。

「就活で成功するのは、努力した人。失敗するのは、さぼった人。これは、スポーツの世界でも同じです。部活動をがむしゃらに頑張ったのは素晴らしいことですけど、その経験を生かせるかどうかは自分の努力次第。内定者の体験を聞きながら、就活をどう乗り越えていくのか考えていきましょう」

講演には東京学芸大4年生で、今年から全日本空輸(ANA)の客室乗務員(CA)として勤務することが決まっている白石理子さんも登壇しました。白石さんは昨年、軟式野球部のマネージャーを務めながら就活に取り組み、航空、製薬、百貨店業界など合計8社の内定を勝ちとった「頼れる先輩」です。

篠原さんがいますぐ使える就活必勝法を伝授

そんな白石さんも、就活を始めた当初は、第一志望だった航空業界以外の志望先をどう選んでいいか分からなかったそうです。そこで活用したのは、新聞のスクラップでした。

「新聞は就活に役に立つからと読み始めて、最初は気になった記事をとにかくノートにスクラップしていきました。集めた記事の傾向を見ると、自分は医薬品や人の健康に興味を持ってるということに気づいたんです。それで併願する業界として、まず製薬会社を選びました」

このように、記事をスクラップすることで新聞を自己分析のツールとして利用できます。篠原さんは、以下のように補足しました。

「新4年生で、いまからそこまでする時間がないという人も、朝日新聞デジタル版のアプリを使えば、記事をタップするだけで簡単にスクラップしていくことができます。自己分析だけでなく、筆記試験や時事問題対策としても役に立ちます。まずは毎日アプリを使って、いま社会で起きていることを気にする習慣をつけてください」

忙しくても新聞だけは読み続けた

大学4年生の8月まで部活を続けていたため、就活との両立には苦労したという白石さん。インターンや会社説明会に割ける時間も、少なくせざるを得ませんでした。そうした体育会学生ならではのハンディキャップを埋めるために活用したのも、新聞でした。

「とにかく時間がなくてインターンシップにも参加できませんでしたけど、忙しい間も毎日、新聞を読むことだけは継続してて、それが面接でも役に立ちました。たとえば、説明会ではその企業のいい面ばかりが語られがちですけど、新聞には不祥事の記事など、マイナスの面も載ってます。そういうことを知った上で面接に臨んだことで、信頼を勝ちとることができたと感じています」

新聞は情報だけでなく、文章力UPにも役立ちます

文章力を磨くためにも、新聞は活用できると篠原さんは語ります。

「部活での経験をESに書き込む人は多いと思いますけど、表現が平凡になってしまうと、ほかの学生と差をつけられません。そこで、自分の取り組んでいる競技に関する過去の新聞記事を検索してみてください。そこで使われている表現を参考にすることで、表現力はグッと上がります」

たとえば、あるソフトボール部に所属する学生はESに「最後の試合、たくさんの人が応援に来てくださり、スタンドは満員になりました」と書いていました。これを、過去の新聞記事を参考に、「最後の試合はレプリカユニフォームとメガホンを持ったファンたちで、スタンドはチームカラーの赤一色となりました」と書きかえることで、グッと洗練された表現になります。

「ESや面接では、みなさんの頭に浮かんでいる光景を採用担当者にも描かせて、イメージを共有することが大切です。そうすることで、担当者の記憶にみなさんの印象が残るからです。そのためには、相手に伝わる表現を磨いていく練習が欠かせません。新聞記事を普段からチェックして、使えそうな表現や言い回しはどんどん“盗んで”いくようにしましょう。そうした小さな努力の積み重ねが、内定につながるのです」

セミナーでは企業別の対策方法もレクチャー

受講者の感想

・先輩たちを見ているとESや面接対策で苦労しているので、早めに今回のような話を聞くことができてよかったです。新聞記事を活用して文章力を上げるというのも、これまでそういう発想がなかったので勉強になりました。(明治大学テニス部2年・小坂竜大さん)

・ES対策が不安でしたが、そういうやり方があるのかと、少しだけ見えてきました。新聞記事のスクラップはこれまでしてなかったので、家に帰ったらやってみようと思いました。(東洋英和女学院大学ラクロス部2年・矢澤郁佳さん)