ラグビー

明治、早稲田、慶應のラグビー部主将が集合、語りつくした(下)

左から早稲田、慶應、明治のジャージ。実際に試合で着ているものを持参してくれた

大学ラグビー界で長らくライバル関係を維持してきたのが、関東大学対抗戦に所属する「早慶明」の3校だ。大学選手権最多14度の優勝を誇る早稲田大学、1899年創部で日本のルーツ校の慶應義塾大学、そして今年1月に22シーズンぶりの大学日本一に輝いた明治大学である。4years.編集部は早稲田のSH齋藤直人(4年、桐蔭学園)、慶應のCTB栗原由太(ゆうた、同、同)、明治のHO武井日向(ひなた、同、國學院栃木)の3人のキャプテンに集まってもらい、さまざまな質問に答えてもらった。その後編をお届けします。

前編「お互いに対するイメージは?」「他の2校のうらやましいポイントは…」はこちら
ほかの2人がどんな答えを書いているのか、気になる様子の武井主将(右)

――みなさんの趣味やリラックス法を教えて下さい。

武井 読書です。昔はあまり読んでなかったのですが、考えの幅が広がるかなと思って、読み始めました。最近はパナソニックの創業者の松下幸之助さんの「道をひらく」(PHP研究所)を読みました。経営者や上に立つ人がどんなことを考えてるのか知りたくて読んでます。

栗原 趣味はカメラです。自分の目で見たものを残したいと思って、カメラを買いました。実家が海に近いということで、自然が好きです、カメラを持ってるだけで行動の範囲も広がります。湘南の海や鎌倉に行って、穴場を見つけてます。いいリフレッシュになってるのかなと思います。

齋藤 実家でも犬を飼っていて、犬が好きです。インスタグラムでいろんなかわいい犬の動画や写真を見て、癒やされてます。好きな犬はコーギーです。

「これ、自分だけ恥ずかしいんですけど……」と言った早稲田の齋藤主将

――個人的に、負けたくないと思う選手はいますか?

栗原 早稲田大のCTB中野(将伍/4年、東筑)選手です。同じポジションということもありますけど、フィジカルという持ち味も似てますし、同じ学年なので一番負けたくない相手です。サイズに関しては中野選手が長けている部分がありますけど、勝ちたいと強く思ってます。

武井 明治の同学年で同じポジションの(松岡)賢太(4年、京都成章)です。僕はキャプテンですけど、賢太もリーダーをやってます。明治はキャプテンだから、リーダーだからといって試合に出られるわけではありません。パフォーマンスがいい選手が試合に出る状況で、1年からずっとライバルとしてやってきてますので、賢太には負けたくないと思って取り組んでます。そういう意味で、いい仲間でありライバルという関係ですね。

キャプテンだからといって試合に出られるわけではない、と武井主将。タレントぞろいの明治は、チーム内の競争も激しい

齋藤 早慶明ではないのですが、天理大のSH藤原(忍/3年、日本航空石川)です。3月のジュニア・ジャパンの遠征に一緒に行かせてもらって、自分と同じでテンポを強みにしているSHなんですけど、その中でも彼にはランがあったりと、ラグビー選手としてうまい部分がある。自分になくて彼にはあるものが多かったですし、ライバル視してます。学年が一つ下というのも大きいですね。

――それぞれが毎年しのぎを削り合う伝統の一戦の意義をどう感じていますか?

栗原 学校を賭けた戦いです。ラグビー部のみならず、この2校には特別な思いを抱いてますので、ラグビーはもちろんですが、学校としてのプライドを持って戦うという部分では、早稲田と明治には特別な思いを抱いてるという感じです

早稲田、明治との戦いには学校としてのプライドがかかってます、と慶應の栗原主将

武井 プライドのぶつかり合いですね。伝統の一戦は本当に最後まで分からないし、下馬評が覆されることもあります。技術とか力だけじゃなくて、プライドだったり気持ちだったり、そういうところで、本当にどっちが勝ちたいかで勝敗が決まる戦いだと思います。プライドをかけた戦いで、どっちがそのプライドを強く持っているかというところに、おもしろさがあるんじゃないかと思います。

齋藤 「多くのものを背負う」戦いだと感じてます。学校をあげての試合ということで、 OBや学生、学校関係者だけでなく、ファンの方々もたくさん駆けつけてくれるというところでは、「早慶戦」と「早明戦」は多くのものを背負って戦う試合だなと思います。

――最後に「大学ラグビー、大学スポーツのここがおもしろい!!」というのを教えてください。

齋藤 自ら考えるというところだと思います。 授業があるので、時間をどう使うのか考えたり、自分たちでファンをどう呼び込むのかを考えたりするという点で、個人としてもチームとしても考えるという意味です。

武井 選手との距離が近いと感じています。普段は一緒に授業を受けたり仲よく話したりする友だちが部活で活躍してると自分も励まされますし、学校生活で見る姿と選手としてプレーしている姿って違うと思うので、そういう違いを垣間見られるのが大学スポーツのおもしろさかなと思います。

栗原 大学ラグビー、学生スポーツには「限られた時間での熱さ」を感じてます。毎年選手が変わっていくし、時間も本当に4年間しかない。その中でいかに濃い時間を過ごせるか、何を残せるかとか。またそういうのにかける思いは、観てる人たちにも多くの影響があると思いますし、そういった熱さっていうのは大学スポーツ、大学ラグビーの強みであり、いい部分だと感じてます。

試合では見せない表情で語り合った3人。今シーズンの対戦にも注目だ

3人はユースの代表などでも同じチームで戦った経験もあり、高校時代から旧知の仲だが、ところどころに各大学を代表する選手としてのライバル心が見えた。ましてや最終学年、そしてキャプテンということで、当然、今年にかける気持ちは格別だろう。今年度も早慶明の3校の目標は当然、大学選手権制覇だ。伝統校のキャプテン3人は個人としても、そしてチームとしても切磋琢磨しながら、頂点を目指す。

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