東都大学野球 東洋大の村上が快投、20度目の優勝に王手
東都大学野球第5週、東洋大-亜細亜大1回戦が5月22日にあり、東洋大が延長11回の末に2-0で勝利し、2シーズンぶり20度目の優勝に王手をかけた。東洋大のエース村上頌樹(しょうき、3年、智弁学園)は9回2死までパーフェクトピッチング、10回1死まで被安打ゼロという快投で、11回を投げきって被安打1、14奪三振。完封で今季6勝目を挙げた。23日の2回戦も東洋大が勝てば、優勝が決まる。また23日の第1試合で國學院大が中央大に負けた場合も東洋大の優勝となる。
自己最速の149km、村上が11回完封
東洋大のエース・村上頌樹が圧巻のピッチングを見せた。9回2死までパーフェクトピッチングを続け、27人目の打者に四球を与え完全試合を逃した。延長に入っても10回1死までノーヒットに抑えたが、打線の援護が遅く、大記録達成はならなかった。それでも11回132球を投げ、被安打1。亜細亜大の先発全員から計14奪三振と、ほぼ完璧な内容で今シーズン6勝目を挙げた。
「(完全試合は)7回ぐらいから狙ってました。初回の最初のバッターに、軽く投げたのに145kmが出たので、今日は真っすぐが走ってるなと思いました。フォアボールを出したあとも、気持ちをすぐ切り替えて抑えられました」
5回には自己最速の149kmをマークし、「あと1km、ほしかったです。150km出したかった」と悔しがった。
東洋大打線は村上をなかなか援護できず、スコアボードには両者ともゼロが並んだ。亜細亜大の先発である内間拓馬(3年、宜野座)から9回までに8安打を放ったが、あと一本が出ず延長戦に突入した。
11回、1死満塁から代打の飯塚幸大(4年、藤代)がセンター前ヒットを放って先制。2死満塁から9番諏訪賢吉(3年、浦和学院)のレフト前ヒットで2-0とリードを広げた。その裏を村上が3人で締めた。
「ここまできたら優勝するしかない。明日はみんなで力を合わせて優勝を取りにいきたいです」。大記録は逃したが、村上は笑顔で優勝への意気込みを語った。
完封よりすごいことやってくれた
東洋大・杉本泰彦監督の話
「村上はおととい月曜日のピッチング練習のとき、すごく調子がよかったんで、キャッチャーの佐藤に『試合が今日だったら完封だったなぁ』って話してたんです。今日は完封よりすごいことをやってくれました。しかし、打線がねぇ……。もうちょっと打線がなんとかしないと、村上に申し訳ないです」
バッターが情けない
東洋大・佐藤都志也主将の話
「村上は今日、まっすぐがすごくよかったので、変化球を見せ球にしてまっすぐ主体でいって、後半、ちょっと変化球を多めに配球を変えました。11安打で2点しか取れず、バッターが情けない。村上に申し訳ないです。4番として、明日はしっかり打ちます」