女子1500mは名城大・和田有菜がまくって初V 学生個人選手権
切れ味のあるラストスパートだった。
女子1500mは残り1周に入り、髙松智美ムセンビが先頭に立った。小さな体でグングン飛ばしていく。その後ろには同じユニフォームの和田有菜。ともに7月のユニバーシアード(イタリア・ナポリ)代表の名城大の同級生が競り合う。残り150mで和田がグッと前に出た。そのまま大きな走りでゴールまで駆け込んだ。
同級生のライバルと優勝争い
レース後、和田の笑顔がはじけた。「1カ月以上ぶりのレースだったので、復帰のレースでいいスタートが切れてよかったです」。昨年末に足を痛め、春合宿もあまり走れなかった。4月のレースでユニバーシアード代表に内定したあとは、じっくり練習を積む時間にあてた。
タイムより勝負、と臨んだレースだった。残り150mでのスパートについて、「ゆとりがあったので、あのへんから智美と勝負しようかなと思いました」と振り返った。「いいスピード感覚が得られました」。同級生のライバルとの熾烈(しれつ)な優勝争いを、体に心に刻んだ。
それでも1500mでは「智美の方が強いと思います」と語る。「同じチームに切磋琢磨(せっさたくま)できる人がいるのはありがたいです」。7月のイタリアまで、競り合って駆けていく。