1回戦屈指の好カード、立命館の好投手坂本が去る 全日本大学選手権
1回戦屈指の好カード、東海大学-立命館大学戦は、東海大が1点を追う8回、1死満塁から4番海野隆司(4年、関西)の2点タイムリーで4-3と逆転。立命館大に反撃を許さず、2回戦へ進んだ。
8回、4番の一打で東海大が逆転
大会屈指の左投手であり秋のドラフト有力候補として注目を浴びる立命館大・坂本裕哉(4年、福岡大大濠)と、150kmを超える直球が魅力の東海大・山﨑伊織(3年、明石商)が投げ合った。両先発の好投で、中盤までスコアボードにゼロが並んだ。
試合が動いたのは6回。東海大は2死一、二塁から3番杉崎成輝(4年、東海大相模)が三塁打を放ち、2点を先制した。
立命館大はすぐに7回、3安打と相手のエラーなどで3点を奪い逆転に成功。好投の山﨑を攻略した。
東海大は1点ビハインドで迎えた8回、この回からリリーフした立命館大の有村大誠(3年、秀岳館)を攻め立てる。1死満塁から4番海野が146kmの直球をレフト前に運び、4-3と逆転。海野は7回の守備で、自らの悪送球で同点に追いつかれていたが、ミスを取り返す一打だった。7回途中から山﨑をリリーフした小郷賢人(3年、関西)が2回3分の2を被安打ゼロ、無失点で切り抜けた。
ドラフト候補、立命館大の坂本は5回までは被安打2、無失点だった。7回82球を投げ、2失点で降板した。6回に逆転された場面を振り返り、「相手の3番杉崎選手のところで初球のまっすぐが甘く入ってしまい、ひと振りでもっていかれました。もっと注意して入らないといけない場面。自分の甘さです」。悔しさが顔ににじんだ。
秋までにすべてのレベルを上げたい
立命館大・坂本裕哉の話
「バランスを意識して丁寧にコースに投げようと思って試合に入りました。球速は意識しなかったです。疲れはなかったので、最後まで投げたかったという気持ちもあります。秋までの期間で追い込んで、すべてのレベルを上げて、秋はもうひと段階上がった姿を見せられるように頑張ります」
逆転して守りに入ってしまった
立命館大・後藤昇監督の話
「坂本は彼のペースで投げてくれてたんですけど、勝てばずっと連戦になりますし、一人の投手に頼り切らないよう継投でいこうと考えてました。逆転して、この点数をなんとか守り切りたいという思いで、ちょっと守りに入ってしまいました。東海大のピッチャーは二人ともストレートにキレがあり、変化球も腕を振ってしっかり投げてきて、いいピッチャーだと思います」