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特集:第68回全日本大学野球選手権

日本一は38年ぶりの明治大か、初の佛教大か 全日本大学野球選手権

2番手で好投し、明治大の決勝進出を支えた伊勢(写真はすべて撮影・佐伯航平)

第68回全日本大学野球選手権第5日

6月16日@神宮球場 準決勝
明治大(東京六大学)5-1東農大北海道オホーツク(北海道学生)
佛教大(京滋大学)6-4東海大(首都大学)

準決勝2試合があり、明治大と佛教大が決勝進出を決めた。38年ぶり6度目の頂点を目指す明治大と初優勝を狙う佛教大による決勝は、17日13時に神宮球場でプレーボールの瞬間を迎える。

明治大が8回の4点で突き放す

準決勝第1試合は東農大北海道オホーツクが初回、新宅優悟(4年、飛龍)のソロで先制。明治大は2回、2安打と相手のエラーなどで同点に追いつく。8回には喜多真吾(4年、広陵)の3ランなどで一気に4点を勝ち越した。

明治大は3回からロングリリーフした伊勢大夢(4年、九州学院)が7回を投げて被安打1で無失点。8三振を奪い、自己最速の151kmをマークする好投でチームを勝利に導いた。

思いきってチャレンジしたい

明治大・善波達也監督の話
「先制のホームランを打たれてちょっと攻撃にリズムが出ない感じだったので、なんとか流れを変えられないかなと、早めに伊勢にスイッチしました。伊勢がいいピッチングをしてくれました。8回、マル(丸山)からチャンスを作って突破口を開けたのがよかったと思います。優勝するチャンスが明治にきたので、明日、思いきって38年ぶりの優勝にチャレンジしたいと思います」

この日は登板がなく、主将としての役割に徹した明治大のエース森下

信頼を取り戻せたかなと思います

明治大・伊勢大夢の話
「今日はまっすぐとシンカーがよかったと思います。交代した最初の回は、相手を力で圧倒して流れを変えようと思ってスピードを意識して投げました。その結果、(最速の151kmが)出たという感じです。フォームもまとまっていて、それでスピードが出たんだと思います。中盤はなかなか点が入らなくて、正直、タイブレークも覚悟してました。8回に喜多がホームランを打ってくれましたし、みんな頼もしいなと思いました。明日はマサト(森下)に投げてもらいたいと思って、竹田からつないで、なんとか自分が抑えようと思って投げました。リーグ戦では調子が悪くてチームにも迷惑をかけてましたので、信頼を取り戻せたかなと思います」

佛教大の八木が5打数4安打

第2試合は東海大が4回、藤井健平(4年、大阪桐蔭)からの4連続安打と高田誠也(2年、広陵)の犠牲フライで3点を先制した。

5回に反撃開始の2ランを放った佛教大の野嶋

佛教大は5回、1死一塁から野嶋惇登(3年、県和歌山商)の一発で1点差に迫る。6回には2安打と相手のエラーなどで3点を奪って逆転。リーグ戦では3試合のみの出場だった1番八木風磨(3年、北稜)がこの日5打数4安打1打点、決勝の5点目をたたき出す活躍だった。4回途中からリリーフした木下隆也(2年、奈良大附)は5回3分の1を被安打2、1失点のピッチングで逃げ切った。今大会4試合目で3度目の逆転勝利だった。京滋大学リーグ勢として初の選手権決勝へ進出。関西勢の決勝進出は2006年の大体大(優勝)以来。

ここまで来られたのもできすぎ

佛教大・田原完行監督の話
「とにかくそのときに調子のいい、充実している選手を使うということでスタメンを組みました。八木は足が速くてバットコントロールがよくて、相手投手の左右をあまり気にしないので、今日は1番で使いました。明日の相手は明治大学さん。恐れ多いです。たくさんの方に見に来ていただいていますし、日ごろ、うちのリーグでこんなたくさんのお客さんの前で野球することなんてないですから、光栄に感じます。精いっぱいパフォーマンスできるように努めたいと思います。ここまでこられたのも、できすぎ。まだ発展途上のチームだという気持ちは常に持ちながら、やっていきたいと思います。“なんだこのチームは?”と悪い印象を持たれないように、明日も頑張りたいと思います」

初の決勝進出を決め、喜ぶ佛教大の選手たち

相手どうこうより、自分たちの野球を

佛教大・八木風磨の話
「低い打球を打つというのを意識して、自分らしいバッティングができてたんで、よかったなと思います。東海大は強いチームですが、僕らはあまり相手を意識しないで、自分たちの野球をしようと心がけました。自分の一番の仕事は出塁すること。ランナーがいる時だったら、しっかりランナーを返すことです。ここまでは自分の仕事ができていると思います。明日も相手投手を意識せず、しっかり自分のたちの野球をやっていきたいです」

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