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特集:第103回日本陸上競技選手権

走り幅跳び 日大・橋岡優輝、日本選手権3連覇で王者の証明なるか

5月の関東インカレで、橋岡は1本目で8m超えを果たした

陸上の日本選手権が6月27日に福岡・博多の森陸上競技場で開幕します。4日間に渡って日本最高峰の戦いが繰り広げられます。4years.では注目のアスリートや話題の種目について紹介していきます。2人目は4月のアジア選手権(ドーハ)の男子走り幅跳びで金メダルを獲得した日大3年生の橋岡優輝(八王子)です。

かかとを痛め、関東インカレは3位

アジア選手権優勝を決めた橋岡のビッグジャンプは、最終跳躍で飛び出した。3回目に8m08(+0.4m)を跳んで首位に立ったが、中国の張耀廣が5回目に8m13(-0.1m)を跳び、2位に転落。2位で迎えた最後の跳躍で、橋岡は今シーズン世界最高に並ぶ8m22(+0.5m)をマークして逆転優勝。自己記録を一気に13cm更新し、日本記録まで3cmと迫った。橋岡の名を世界に知らしめたジャンプについて、改めて聞いた。「しっかり22を跳べたのはよかったんですけど、自分の中ではあれは最高の跳躍ではなかったんで……。まだ伸び代を感じてます。でもデータを見ると助走スピードが上がってたので、それは自信につながってるのかな」もはやアジアで勝った喜びはどこかへ消え去っているようだった。

GGPで橋岡はかかとを痛めてしまった(撮影・安本夏望)

国内外のトップアスリートが集結した5月19日のセイコーゴールデングランプリ(GGP)大阪でも、橋岡は注目選手に挙げられていた。しかし競技中にかかとを痛め、7m80(-0.4m)どまり。東洋大4年の津波響樹(つは・ひびき、那覇西)にも1cm負け、3位だった。

中4日で挑んだ関東インカレでは、コーチから「1本で決めるつもりでいってこい」と言われていた。集中して臨んだ1本目、2.7mの追い風参考ながら8m04を跳び、トップに立った。2回目以降はパス。2回目で泉谷駿介(いずみや、順天堂大2年、武相)が8m09(+3.8m)でトップに。さらに津波が5回目に8m26(+2.3m)を跳び、橋岡は3位に転落。津波は最後も8m24(+3.3m)。そんな津波のパフォーマンスでスイッチが入った橋岡は、最終跳躍に臨んだ。しかし踏み切りでかかとの不安がちらつく。つま先側で踏み切って、7m66(+4.3m)。結局3位だった。

関東インカレ男子1部走り幅跳びは東洋大の津波が制した

負けはここまで

試合後の橋岡は言った。「勝ちにいってたので、やっぱり負けたのはすごい悔しいんですけど、その中でも8mを跳べたのはまだよかったです。今後、世界陸上やオリンピックを戦っていくためにも、1本目をしっかり超えていかないと決勝には残れないと思います。けがをしてしまったのは自分に責任があります。けがしないように自分の体をいまいちど見直す必要があるのかな。いい経験になったと思います」

もう一つ、収穫があった。橋岡はアジア選手権の前から助走に乱れを感じていた。関東インカレでは終始強い追い風が吹いていて、その中で自分の助走に意識を向けた結果、いい助走ができた実感がつかめたという。

追い風参考ながら8m26を跳んで優勝した津波とは仲がいい。「彼の結果がすごくうれしいと思うのと同時に、負けてられないなってすごく思ったので、自分の中でもやる気になりました。けがを治して、日本選手権では万全の状態で勝ちきれるようにしたいですね」

関東インカレは「周りを盛り上げようかなという気持ちもあって、すごいリラックスした気持ちで跳べた」と橋岡

橋岡は今回の日本選手権に3連覇がかかっている。関東インカレを終えた直後、橋岡はこう口にした。「負けはここまで。しっかり勝ちきって、自分が王者だということを3連覇して証明できたらいいかなって思ってます。ここからしっかり自分の体調を整えて、万全の状態で日本選手権、ユニバーシアードに臨めるようにして、世界陸上では入賞して日本記録(8m25)を超えることが目標です。やりきったなと思えるシーズンにしたいです」

男子走り幅跳び決勝は最終日の6月30日。橋岡の心からの笑顔が見られるだろうか。

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