野球

特集:第68回全日本大学野球選手権

明治大が38年ぶりの日本一 エース森下暢仁が10K、1失点完投

38年ぶりの優勝を果たし、観客席にあいさつする明治大の森下主将(写真はすべて撮影・佐伯航平)

全日本大学野球選手権最終日

6月17日@神宮球場
決勝 明治大(東京六大学)6-1 佛教大(京滋大学)

決勝は明治大学が6-1で佛教大学を下し、38年ぶり6度目の優勝を飾った。主将でエースの森下暢仁(まさと、4年、大分商)が1失点で完投勝ち。この大会、終盤の逆転勝ちが代名詞になっていた佛教大だが、初優勝はならなかった。

ランナーを背負って、上げたギア

明治は3回、2安打に相手の悪送球、ボークなどが重なって3点を先制。その後は佛教大の3番手福森建(たてる、4年、水口)に8回までゼロに封じられたが、9回に1死満塁から喜多真吾(4年、広陵)が走者一掃のツーベースを放ち、試合を決めた。
佛教大は明治大のエース森下の前に3回まで走者を出せなかった。4回以降は毎回ヒットを放ったが、ランナーを背負ってからギアを一段上げる森下に後続を断たれた。9回に3番野嶋惇登(3年、県和歌山商)の二塁打で1点を返し、完封を免れるのがやっとだった。

優勝を決め、マウンドに集まって喜ぶ明治大の選手たち

先輩方の強いチームに並べた

明治大・善波達也監督の話
「38年の歴史がやっとつながりました。3点差の試合は佛教大さんのペースだと思ってましたけど、森下を中心に守りが崩れなかったのが優勝につながったと思います。38年前の優勝のときは、私は1年生で、スタンドで応援してました。とても強いチームでした。そこに並べたのは非常にうれしいです。森下は1球1球、魂を込めて投げてくれました」

チームのみんなが助けてくれた

明治大・森下暢仁投手の話
「今日勝てば明治大学野球部が幸せになれると思ってマウンドに立ちました。苦しい展開もあった試合でしたけど、チームのみんなが助けてくれました。いままでこのメンバーで野球をやってきてよかったと思いました。気持ちを入れて投げてこれてたので、それが日本一につながってよかったと思います。自分自身まだまだレベルアップできると思うし、秋にまたチームが一つになってリーグ優勝と日本一をとりたいです」

初めての経験を、どう生かしていくか

佛教大・田原完行監督の話
「5年ぶりのこの大会で、何かを得て京都に帰りたいと思ってました。その中でこういう形で最終日まで野球ができました。大学としても初めてのことですので、これをどう生かしていくのか、また生かしていかないといけないというのを、いま実感しています。昨日までのように逆転できなかったのは、もう、森下君の出来ですよね。六大学という厳しい環境の中でやってきた経験の重みを、すごく感じました」

最後、情けない姿を見せてしまった

佛教大・福森建の話
「最後に3点とられて、情けない姿を見せてしまいました。夏にもう一度自分を見つめなおして、秋は日本一をとれるようにしたいです」

神宮球場のスコアボードをバックに記念撮影

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