サッカー

特集:第30回ユニバーシアード

筑波サッカー山原怜音、「三笘以上」の武器で2連覇に貢献を

サイドから積極的に攻め上がる筑波大の山原

2年に1度開催され、「学生のオリンピック」とも呼ばれているのがユニバーシアードです。台湾・台北が舞台だった前回、日本は37個の金メダルを獲得し、夏季大会では初めてメダル獲得ランキング1位となりました。今年は7月3日から14日まで、イタリア・ナポリで開催されます。開幕に先立ち、4years.では今大会に参加する大学生アスリートを紹介します。2回目はサッカー男子代表の筑波大学2年、DF山原怜音(2年、JFAアカデミー福島)です。

正確なキックとミドルシュートが売り

サッカー男子代表20人のうち、筑波大からは6人が選ばれた。注目はトゥーロン国際大会で活躍したU-22日本代表MFの三笘(みとま)薫(4年、川崎フロンターレU-18)だけではない。小井土正亮監督から「チャンスメークする力は三笘以上」と認められている選手がいる。それが山原だ。

山原は両サイドバックと両サイドハーフをそつなくこなし、いずれのポジションでも高水準のパフォーマンスを見せる。今シーズンの関東大学リーグ1部では、ここまで全8試合に出場。正確無比なキックでチャンスを生み、セットプレーのキッカーも務める。ミドルシュートも得意で、第7節の流通経済大戦では左足でスーパーゴールを決めた。

「日本代表」を強く意識し始めたのは、U-16日本代表時代の苦い経験からだ。当時、中学3年生だった山原は飛び級でアゼルバイジャン遠征に参加したが、アピールに失敗。「何もできずに、U-17ワールドカップの出場メンバーから落選しました。このときから『代表に選ばれたい』という思いが強くなりました」

そして今回、ナポリ行きの吉報が届いた。「メンバーに選ばれることを今シーズンの目標の一つにしていたので、ホッとしてます」。ユニバーシアードではサイドバックでの起用が濃厚だ。日の丸を背負う以上、目標設定に妥協はない。「まずは試合に出ること。その上でチームの勝利に貢献して、2連覇を達成したいです」

大会への意気込みを語った山原。チームの2連覇達成へ貢献なるか

現在、課題としているのが守備面だ。「攻撃面を評価されてますけど、サイドバックは守備の人間です。細かいポジショニングとか、1対1で抜かれないようにどうするかというのを徹底しないと」。ユニバ―シアード、そして近い将来のプロ入りに向け、日々、自主練習を重ねている。

山原の応援歌の元になっているのは、ザ・ハイロウズの『日曜日よりの使者』。歌詞はこうアレンジされている。「筑波の服着て戦う山原 お前の技術は誰にも負けないぜ」。世界の舞台でも、持ち前のテクニックでチャンスメークできるか。大きな期待がかかる。

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