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特集:第103回日本陸上競技選手権

9秒97出したサニブラウンが帰国、生まれ故郷福岡での日本選手権で2冠狙う

帰国し、成田空港内の会見場に入るサニブラウン(写真はともに撮影・田辺拓也)

陸上の全米大学選手権男子100m決勝で、9秒97の日本新記録をマークして3位に入ったサニブラウン・ハキーム(フロリダ大)が6月20日、27日から福岡・博多の森陸上競技場で開催される日本選手権に向けて帰国した。

「お久しぶりです。帰って参りました」

成田空港で取材に応じたサニブラウンは「お久しぶりです。1年半ぶりに帰って参りました」と笑顔であいさつ。日本新記録を樹立したレースを振り返り、「いい風が吹いて運もあった。走り自体も満足できる走りができました」と話した。とくにスタートから中盤にかけての加速について「まずまず満足いってます」と自己評価。一方で、中盤から後半にかけての走りには納得していない様子で、大会後に修正を加えて練習してきたという。

日本で走るのは、100mと200mで2冠を達成した2017年の日本選手権以来となる。「正直なところ、前回は100に関してはまったく自信がなかった。タイムが出ちゃったという感じだった」。ただ、今回は立場が変わった。日本記録保持者として再び2冠を狙う男は「チャレンジャーではなく、追いかけられる側。しっかり集中していかないといけない」と言いきった。

サニブラウンは報道陣の問いに、にこやかに応対した

近年はけがに苦しんできた。17年の世界選手権200m予選後に右太もも裏に張りが出て、その後のシーズンは休養を余儀なくされた。昨年5月にも右足の付け根を痛め、走り始めたのは8月からだった。ただ、その期間のトレーニングを乗り越えたからこそいまがある。「ずっとウェイトルームにこもってたんですけど、いろんな面で成長できました」。足に負担がかからないようバランスよく鍛えたことで、全身の筋力がアップ。走れないつらさを受け入れ、支えてくれる仲間のありがたさを痛感し、精神的にも大人になった。

「やることをやれば勝利もタイムも見えてくる」

日本選手権が開かれる福岡は、自身が生まれた地でもある。「生まれただけなんですけどね。でも、おじいちゃんも福岡にいるので、家族に会いたい」と笑った。

もちろん優勝しか見ていない。元日本記録保持者の桐生祥秀(日本生命)や成長著しい小池祐貴(住友電工)らも出場予定の男子100mはハイレベルの争いとなりそうだが、サニブラウンはきっぱりと言った。「やることをやれば勝利もタイムもおのずと見えてくる。楽しみです」。まだあどけなさが残る20歳は、大好きな日本で成長した姿を披露する。

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