大学陸上・駅伝

特集:第51回全日本大学駅伝

駒澤大・大八木弘明監督 OBのMGC王者・中村匠吾が追い風、得意の全日本で勝ちにいく

「もうひとつの出雲駅伝」のあと、取材に応じる大八木監督(撮影・佐伯航平)

学生三大駅伝の第2戦、第51回全日本大学駅伝が11月3日、名古屋から伊勢までの8区間106.8kmで開催されます。過去最多12度の優勝を誇る駒澤大が元気です。戦力の充実に加え、卒業生の中村匠吾(富士通)がMGCで優勝。OBの活躍も追い風になっています。伊勢路での戦いを前に大八木弘明監督(61)を訪ね、大いに語ってもらいました。

出雲は残り700mで抜かれての2位

東京都世田谷区にある合宿所「道環寮」。玄関に中村の靴が飾ってある。彼は2015年の春に卒業したあとも、後輩たちと一緒に練習している。「ものすごい刺激になりましたね。財産ですよ。『匠吾さんがMGCでトップをとったんだから、俺たちもやれる』みたいな言葉が子どもたちから聞こえてきました」。9月15日のMGCのあと、22日の日体大記録会5000mで、スーパールーキーの田沢廉(青森山田)が13分41秒82で走ったのをはじめ、13分台が続出。「これだったら3番以内は確実かなという感じでした」。三大駅伝の3位以内には2016-17年シーズンから届いていなかったが、今シーズンは「強かった駒沢に少しずつ戻ってきた雰囲気がある」。監督の手応え通り、10月14日の出雲駅伝は2位だった。

MGCで勝った中村(左)を抱きかかえる大八木監督(撮影・樫山晃生)

ただ、出雲はフィニッシュまで約700mで抜かれての2位だった。優勝した國学院大の前田康弘監督(41)は、2000年に駒大が箱根で初の総合優勝を飾ったときの主将。「いい選手をつくりましたよ。4年生の浦野と土方。やっぱり4年生がしっかりしてると、いいチームになる」。教え子の指導をたたえた。

「前半に遅れない配置をするのが大事」

駒大も今年7月のユニバーシアード(イタリア・ナポリ)のハーフマラソンで銀メダルをとった中村大聖(埼玉栄)ら、4年生が成長を示した。田澤のような有望な下級生も出てきた。「1年生には春先に無理な距離走はさせません。初めはスピードの感覚を見て、走り込みは夏から。能力を見極めてレベルを上げていきます。大学4年間で、目いっぱいはやってないんです。大学の先を見てますので」

笑顔で全日本大学駅伝について語る大八木監督(撮影・堀川貴弘)

大八木監督に、指導で心がけていることを改めて聞いてみた。「選手を大事にするってことじゃないですかね。それと情熱を持って見ているところ。トレーニング内容で言うと、スピードと持久力のバランスですよね。各自に合わせた練習メニューを考えます」

2014年の全日本以来となる三大駅伝での優勝を狙い、伊勢路に乗り込む。「いい感じできてます。わりと、選手層は厚くなってきてますんで」。得意の大会で「勝ちパターンがだいたい分かりかけてた」という全日本は昨年、中継点が移動して、区間距離が変わった。「一番得意とする全日本なので、勝ちパターンを考えていきたい。7、8区にきちっとした選手を置いて、前半に遅れない配置をするのが大事。6区までは優勝候補と言われるチームといたい。競ると思いますよ。激戦だと思います」。競って競って、勝ちにいく。

この記事をシェア

in Additionあわせて読みたい

Their Stories大学別・競技別に読む