大学バスケ

特集:第71回全日本大学バスケ選手権

全員が初の全国大会 強化4年目の札幌学院大がやっとつかんだ初インカレ

ストリートバスケのような1対1を見せた小谷(右)。「全国の強豪と戦えるポイントを見つけるために、ストリートのイベントや3x3にも挑戦しました」と話す(すべて撮影・青木美帆)

第71回全日本大学選手権 1回戦

12月9日@東京・駒沢オリンピック公園総合運動場
札幌学院大 65-100 中京

バスケのインカレが12月9日、開幕した。今大会に出場する全32チームで唯一の初出場だったのが札幌学院大だ。選手たちはみな、インカレどころか、これまでも全国大会を経験したことはなかった。

初めての舞台は驚きとハプニングで始まった

主将の小谷颯汰(4年、旭川凌雲)は、初めての全国大会で経験したいくつかの驚きを教えてくれた。ボールは自分たちで持参しなくていいこと。試合後は必ず相手チームの選手とハイタッチをすること。慣れない環境ということもあってか、試合前には誤って相手チームのロッカールームを使ってしまった。「僕がちょっと部屋の外に出ている間に、みんないなくなってたんです。一人で慌てていたら、他のチームの人が『多分逆側の部屋に移動したと思いますよ』と教えてくれて。ちょっと恥ずかしかったです」と笑った。

対戦したのは、東海ブロック1位校の中京大。「ロッカールーム事件」も後を引きずってか、試合開始直後、チームは多少もたついた。しかし皆川悠太(4年、札幌創成)と佐藤俊哉(4年、北海)という2人の点取り屋がつなぎ、前半はなんとかビハインドを10点にとどめた。後半は2人以外の選手もこれに続き、リバウンドやディフェンスで本来の力を発揮できるようになったが、チーム・選手の両面でキャリア豊富な中京大の前に大差がついた。

長身ながら巧みなボールさばきを見せた皆川は、一般入学の小谷がバスケ部に入るきっかけをつくった人物でもある

念願のインカレを決めた瞬間「あれ? 」

札幌学院大は、4年生が入学した2016年度から強化をスタートした。当時は北海道大学リーグの3部所属だったが、「インカレに出る」という高い目標のもとで、毎年上位リーグへの昇格を重ねた。インカレ出場を決めたのは、10月20日の二次リーグ第12節。同率順位で出場権を争う北海道教育大学岩見沢校をわずか2点差でかわし、念願を達成した。

「それまではどれだけ下部リーグで優勝してもインカレにはつながらなくて。悔しい思いをしてきたので、(インカレ出場が決まったときは)とてもうれしかったです」。小谷は喜びを振り返ったが、ここにも「初」につきものの微笑ましいエピソードが。「勝った瞬間は実感がなくて、喜んでいいか分からなくて。みんな『あれ? 』って感じでした(笑)」

試合後、仲間たちにハイタッチを求めた小谷は「4年間の最後のゲーム。キャプテンとして、感謝の気持ちを込めてタッチしました」と口にした

4年間ずっと目指し続けインカレの舞台は、あっという間に終わってしまった。点差は離れたが、小谷は「自分たちのよさは出せたのかな」とある程度の満足げな様子だった。始まったばかりの札幌学院大の新たな歴史は、輪島玲音(3年、北海)や齋藤将人(3年、札幌あすかぜ)ら下級生に引き継がれる。