日大・橋岡優輝、セイコーGGP走幅跳で優勝 「ちょっとしょっぱい内容」と危機感
セイコーゴールデングランプリ陸上2020東京
8月23日@東京・国立競技場
男子走幅跳 決勝
1位 橋岡優輝(日本大学) 7m96(向かい風0.1m)
2位 津波響樹 (大塚製薬) 7m76(向かい風0.3m)
3位 城山正太郎(ゼンリン) 7m71(追い風1.0m)
8月23日に開催されたセイコーゴールデングランプリ陸上2020東京男子走幅跳には、昨年9月の世界陸上(ドーハ)に出場した城山正太郎(ゼンリン)と津波響樹(大塚製薬)、橋岡優輝(日本大4年、八王子)の3選手がそろった。注目の勝負は、1回目の跳躍で7m96(向かい風0.1m)をマークした橋岡が制した。
自分を改め直し、最後の日本インカレでは優勝を
橋岡にとって、今大会は約6カ月ぶりの試合となった。会場は新装された国立競技場。東京オリンピックの舞台となる場所だ。1回目の跳躍で勝負を決めたが、「自分的にはちょっとしょっぱい内容で、少し改め直す必要がある」と振り返る。
新型コロナウイルスの影響下でもしっかり練習が積め、とくにスプリントが上がっていた。そのスピードを生かした跳躍ができればと考えていたが、新しいタータンに感覚を合わせられず、助走が安定しなかった。2~5回目の跳躍はファウルとなり、最後の跳躍は7m80(追い風0.4m)で終えた。
久しぶりの試合、それも無観客といういつものシーズンとは違う環境下ということもあり、「自分の中で少し抜けていたような感じでした」と橋岡。一試合一試合の重要性をしっかり意識しながら挑む。技術の向上とともにメンタル面も鍛え直し、これからのシーズンに生かしていく。9月11~13日には日本インカレも控えている。昨年は津波に逆転され、2連覇を逃した。今年こそは思い描いた跳躍でしっかり勝ち切りたい。
試合の感覚を取り戻し、東京五輪への収穫に
津波と城山にとっても、今大会は試合の感覚を取り戻すことを意識しての試合となった。津波は1回目に7m63(追い風0.32m)を跳び、2回目をパス。4回目での7m55(向かい風0.6m)という記録に「まずいな」と感じた。最後の跳躍で7m76(向かい風0.3m)をマークしての2位だったが、「修正したい部分が感覚的にはイメージできたけど、跳躍に入るとうまくいっていないのが自分でわかっていました」と課題を残した。
北海道を拠点にしている城山は、コロナの影響で競技場やウエイトトレーニング場が使えなかった期間が長く、その間は坂ダッシュと個人トレーニングをメインにしながら練習を重ねてきた。その期間を経ての久しぶりの試合に不安を感じていたが、5回目の跳躍で7m71(追い風1.0m)をマークしての3位だった。「まずは試合に出ることが重要でした。やれることはやれたかなと思っています」と城山。無観客ではあったものの、タータンの感触など感覚としての収穫はあったと振り返った。