陸上・駅伝

特集:第89回日本学生陸上競技対校選手権大会

順天堂大・三浦龍司 3000mSC大会新で優勝、インカレ「4連覇」への第一歩

大会新記録を更新しての優勝で、笑顔を見せる三浦(すべて撮影・藤井みさ)

第89回日本学生陸上競技対校選手権大会

9月11日@新潟・デンカビッグスワンスタジアム 
男子3000m障害決勝
1位 三浦龍司(順天堂大)8分28秒51
2位 北村光(早稲田大)8分49秒92
3位 諸冨湧(早稲田大)8分50秒70

9月11日(金)の日本インカレ1日目、3000m障害(SC)決勝があり、順天堂大のルーキー・三浦龍司(洛南)が8分28秒51の大会新記録で優勝した。

7月のホクレンディスタンス千歳大会で日本歴代2位の8分19秒37をマークし、この種目の学生記録も塗り替えた三浦。スタートから「積極的に行こうと思っていた」という言葉通り先頭に立つと、3周目からは独走体制となり後続を引き離す。2位には20秒以上の大差をつける完勝だった。

積極的に先頭に立つ三浦。自分のレースプラン通りに走った

今回の大会には順天堂大の先輩である塩尻和也(現・富士通)の持つ大会記録(8分31秒98)の更新を狙って臨んだ。「(自身のベストである8分)19秒に近いタイムということを考えてたんですが、20秒後半になってしまったもののしっかりと20秒台にのせることができたので、そこは良かったかなと思います」。目標を達成し、レースプラン通りの展開ができたことで「8割がた満足」と充実感をにじませた。

1000mの入りは2分52秒だったが、後半になるにつれてペースを上げてきた。最初の1000mは自分でも「遅いな」と思ったというが、1000mから2000mにかけては「予想以上に上がっていた」と口にする。「そこで上げられたのは自分の中での成長、走りの力がついたのかなと思います」。最後の1000mはハードリング(ハードルを超える時に足をかけない)をした。これは長門俊介監督からの指示だったという。「自分でも意識してハードリングをしたんですが、あまり満足できていないのでこれから修正していこうと思っています」

積極的に先頭に立つ三浦。自分のレースプラン通りに走った

8月は菅平での全体合宿で走り込んだ。練習のペースを落としてここに向けて調整してきたが、完全に疲労感が抜けきれず、少し不安もあったという。「レース全体で見ると、走力でカバーできたところはあったので、走りの中で成長できたのかなと思っています」

塩尻にあこがれて順天堂大への進学を決めた三浦。塩尻は1年から4年まで、日本インカレ3000mSCで4連覇を成し遂げている。「ここから4連覇のスタートと考えていいですか?」と問われると、「はい、自分もその気持ちでやってました」と笑顔で答えた。

表彰台に乗ったのは全員が1年生だった。これからの戦いにも期待だ

短いインタビューの中でも「成長」をたびたび口にした三浦。これからさらに伸びていくだろうと予感させるレースでもあった。

三浦の快進撃は始まったばかりだ。

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