大学アメフト

日本大学がTOP8復帰戦飾る 悪質反則問題乗り越え、難敵の法大下す

第2Q10分8秒、日大のFB足立はQB林からのパスを受けタッチダウンを奪う(撮影・すべて朝日新聞社)

関東大学リーグ1部TOP8

10月11日@東京・アミノバイタルフィールド
日本大学(1勝) 44-34 法政大学(1敗)

アメフトの関東大学1部上位リーグ「TOP8」が開幕。悪質反則問題で揺れ、3季ぶりに戻ってきた日本大学は法政大学に44-34で競り勝って復帰戦を飾った。問題後に就任した橋詰功監督は「我々のやってきたことを少しでも表現できたかなということで非常にありがたく、支えてきて頂いた方、すべての方に感謝したい」と話した。

関東大学TOP8の復帰戦に臨んだ日本大学

先手許しても慌てず

試合は開始3分52秒、法大のRB星野凌太朗(2年、日大三)に61ydを走られてタッチダウンを奪われた。日大は先行されたが、慌てなかった。「今日はどんなことがあっても、何があっても淡々とやろうと話した。特に4年生には、自分たちのチームなので、4年生が顔色に出し発言に出したら、悪い方にもいい方にも響くと思ったので、そこは注意喚起し臨んだ」。主将のDL伊東慧太4年、日大豊山)が言った。

日大は5分過ぎに、QB林大希(4年、大正)からWR林裕嗣(4年、佼成学園)へのタッチダウンパスが通って追いつくと、第2QはFB足立大成(4年、知徳)のタッチダウンなどで9点リードして折り返した。この後、16点差まで広げて安全圏と思われたが、第4Qに法大の反撃が待っていた。連続タッチダウンを許して、あっという間にリードは2点になった。

第2Q5分26秒、日大のWR山下宗馬はQB林からのタッチダウンパスをとる

終盤ピンチ、「試合で耐えるぐらい大したことない」

この場面でも選手たちは冷静だった。エースQBの林が勝ち切れた要因を話した。

「僕らいろんな苦労といいますか、乗り越えなければならない壁がいっぱいあったと思うんですけど、それを乗り越えてきたという自信やと思います。やっぱり、それ、試合中、ずっとみんな言ってましたし。『俺らが壁乗り越えてきたし、一番強い』という自信があったんで。そういう気持ちでしたね。試合で耐えるぐらい、我慢するぐらい、ぜんぜん大したことないなっていう風にやってました。もっとつらいこといっぱいあったやろうと。そんな感じですかね」

日大は今の4年生が1年生だった2017年、甲子園ボウルを制して27年ぶりの大学日本一になった。QB林は1年生で史上初めて年間最優秀選手(ミルズ杯)と甲子園ボウル最優秀選手に選ばれた。そこから試練が待っていた。

翌年5月の関西学院大学との定期戦で選手が危険なタックルをしてチームは出場資格停止処分を受ける。昨秋に1部下位リーグ「BIG8」で再出発して7戦全勝で優勝、TOP8へ戻ってこれた。

法大には、日本一になった17年も関東では敗れていた。昨春の交流戦でも勝てなかった。4年生にはTOP8復帰とともに、期するところがあった。

2点差に迫られた直後の第4Qの5分過ぎ、RB川上理宇(4年、佼成学園)が73ydを走りきってタッチダウンを奪う。さらに加点して一気に勝負を決めた。

法大に競り勝ち取材に応じる日大のDL伊東主将

第2Qで相手タックルをはじき返してタッチダウンしたFB足立は1年生の時は出番がなかった。「初めてTOP8のシーズンで、速さなどは下位リーグと相当違ったが、すごくやっていて楽しかった」と喜びをかみしめた。

「試合中、僕は暇やった。ほとんどなんもしてません。それでもちゃんと試合が流れていく」。サイドライン際に立っていた橋詰監督はそこに選手の成長を感じた。名門の再建を託された元立命館大学コーチは「ここまで来れたこと。思い切ってフットボールができるということにすごい感謝という気持ちが強かった」としみじみと話した。

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