大学陸上・駅伝

國學院大學・中西大翔 今年3回目の自己ベスト更新「チームを引っ張っていきたい」

レース中盤、積極的に集団を引っ張る中西(すべて撮影・藤井みさ)

八王子ロングディスタンス2020

11月21日@東京・八王子市柚木陸上競技場
9組4位 中西大翔(國學院大學)28分17秒84

11月21日の八王子ロングディスタンスで、國學院大學の中西大翔(たいが、2年、金沢龍谷)が28分17秒84で走り、今年3回目となる自己ベストを更新。藤木宏太(3年、北海道栄)が7月のホクレンディスタンスチャレンジでマークした28分24秒79も上回り、10000mの國學院大學記録も更新した。

28分20秒切りを目標に臨み、見事に達成

晴天だが強風が吹きつけ、厳しいコンディションとなっていたレース。日が落ちるにつれて風もおさまり、好記録が期待される中で最終9組はスタートした。ターゲットタイムは28分20秒。前田康弘監督は「大翔には(28分)20秒切りをしてほしい」といい、中西自身もそのつもりで臨んだ。

ゴールすると思わずガッツポーズが出た

ジョナサン・ディク(日立物流)がペースメイクし、大きな集団ができた。中西は1周68秒のペースを意識しながら、集団の前方の位置をキープ。中盤以降、ディクには岡本雄大(サンベルクス)のみがつき、その後ろの第2集団は先頭を入れ替えながら進んだ。少しペースが落ちた際には中西が集団を引っ張る様子も見せた。ラスト1周の鐘が鳴るとスパート。岡本、菊地賢人(コニカミノルタ)、小野田勇次(トヨタ紡織)に次ぐ4位で、ガッツポーズをしながらフィニッシュした。「20秒切りを目標にしていたのと、國學院記録を更新できたのも嬉しかったです」とはにかんだ笑顔を見せた。

全日本大学駅伝の悔しい思いをこのレースに

今年の春はコロナ禍でチーム全体での練習ができず、國學院大學は選手たちが小グループにわかれ、自主的に練習に取り組んだ。中西は藤木、臼井健太(4年、鳥取城北)、伊地知賢造(1年、埼玉県立松山)と4人のグループで練習。チーム練習よりも速い設定でのポイント練習など質の高い練習が結果に結びつき、7月のホクレンディスタンスチャレンジでは5000m(13分42秒24)、10000m(28分58秒39)で自己ベストを更新。10月の五大学対校戦でも10000mの自己ベストを更新(28分35秒70)し、いい流れで駅伝シーズンを迎えていた。

しかし11月1日の全日本大学駅伝では、チームは9位でシード権を落とした。中西は3区を走り、2秒前でスタートした早稲田大の中谷雄飛(3年、佐久長聖)に置いていかれ、区間8位。個人的にも悔しいレースとなったが、「チームがシード権を落としたのが一番悔しかった」と振り返る。レース後、全員で集まり「下を向いている暇はないから、もう1回チーム一丸となって戦おう」と結束。中西も悔しい思いを練習から意識してやってきて、それをこのレースにぶつけられた。

全日本大学駅伝でのシード落ちの悔しさをこのレースにぶつけた

「箱根に向けてもう1回勢いをつけたいと思ってました。自分がその勢いをつけられればなと思っていました」との言葉通り、力を示した。15日の日体大記録会でキャプテンの木付琳(3年、大分東明)、副キャプテンの河東寛大(4年、樟南)が10000mで自己ベストを出したことも刺激になったといい、チーム全体がふたたびいい流れをつかもうとしている。

スタミナを強化し、箱根では往路の重要区間を

今までスピードを持ち味としてきた中西だが、「スピードだけでは勝てない」とスタミナ面を強化するために、距離を意識して練習に取り組むようになった。その成果が10000mの自己ベスト更新という結果でもあらわれてきている。ここから箱根駅伝に向けて長めのジョグを取り入れるなど、20km超の距離でも戦えるように仕上げていくつもりだ。走ってみたい区間を問われると「1区から4区ならどこでも頑張りたい」。2区もある? と重ねて聞かれると「2区も想定して練習はしようかなと思っています」と答えた。

チームを引っ張る戦力としての自覚が、中西をさらに成長させる

前田監督は「チームの中心は藤木と大翔」と明言している。そのことについては「プレッシャーは少し感じますが、藤木さんに負けたくないというのが一番あります。藤木さんを意識しながらチームを引っ張っていきたいです」と2年生ながら自覚充分だ。チームの目標である箱根駅伝総合3位以内に向けて残りの40日、チーム内でさらに切磋琢磨しあいながら高みを目指していく。

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