ラグビー

特集:ジャパンラグビートップリーグ

サントリー中野将伍やホンダの中川真生哉ら開幕戦で新人先発、最後のトップリーグ

開幕戦にWTBで先発するサントリーの中野将伍(撮影・全て朝日新聞社)

2月20日に開幕するラグビーのトップリーグは、昨季、新型コロナウイルスの影響で途中打ち切りとなり、2020年度の新人にとっては待ちに待った公式戦となる。来季から発展的に新リーグへ移行する最後のトップリーグで、将来の日本代表を支えるような逸材は現れるだろうか。

齋藤直人、中野幹はベンチから

21日に三菱重工相模原との開幕戦に臨むサントリーは中野将伍(東筑)が右WTBで先発する。昨季、主力として早稲田大学を11季ぶりの大学日本一に導いた後、スーパーラグビーの日本チーム「サンウルブズ」に参加、5試合に出場しトライも挙げた。攻撃力は折り紙つきで、トップリーグデビューでのトライも期待できる。中野以上に評価が高いのは同じく早大からサントリーに入ったSH齋藤直人(桐蔭学園)だ。サンウルブズでも十分通用した。サントリーには日本代表のSH流大(28)がおり、開幕戦はベンチスタートだが、練習試合ではチームの攻撃テンポを上げる場面が随所にみられた。東海大学から加入したプロップ中野幹(東海大仰星)も層が厚いFW第一列の中でリザーブ入りした。

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サントリーの新人プロップ中野幹

クボタの金秀隆はFBでデビュー

クボタのFBに起用される金秀隆(大阪朝鮮)は朝鮮大学の出身。4年生の時、チームは関東大学リーグ戦2部の下位で入れ替え戦も経験してきた。学生時代は齋藤や中野将のように知られた存在ではなかったが、中野将と同じ身長186cmの大型選手が開幕先発をつかんだ。

クボタの開幕戦でFBで先発する金秀隆

リーグの幕開けを飾る20日のNTTコミュニケ-ションズ―ホンダでは日本体育大学出身の新人対決が実現する。NTTコムのFBには石田大河(九州学院)が入り、ホンダのロックには中川真生哉(玉川学園)が先発起用される。日体大で石田は主将を務め、ともに11年ぶりに慶應義塾大学を破るなど活躍した。中川は高校卒業後、ニュージーランドへ短期留学し、1年遅れて日体大へ進んだ。開幕戦では南アフリカ代表のフランコ・モスタート(30)とコンビを組む。

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リコーの新人フッカー武井日向

このほか、専修大学からNECに加入した身長198cmの山極大貴(保善)がロックで先発出場。明治大学で主将を務めたフッカーの武井日向(國學院栃木)はリコーに進み開幕戦ベンチ入り、クボタのSO岸岡智樹(東海大仰星-早大)やNTTドコモのプロップ山川力優(天理-天理大)らも控えメンバーに名を連ねた。

李承信とメイン平にも期待

異色の新人なのが、帝京大学を中退して神戸製鋼に入った李承信(大阪朝鮮)と御所実高を卒業後、NZで修行していたリコーのメイン平だ。ともに20歳のバックス選手は開幕戦でベンチ入り。大学2年生に当たる世代の若手がデビューする可能性もある。

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