野球

阪神・佐藤輝、オールスターでも祖父母孝行のホームラン

二回表全セ1死、佐藤輝は先制の左越え本塁打を放つ=小玉重隆撮影
二回表全セ1死、佐藤輝は先制の左越え本塁打を放つ=小玉重隆撮影

 (17日、プロ野球マイナビオールスター 全パ4―3全セ)

無名だった高2のころからプロを意識、大学屈指の強打者に 近畿大・佐藤輝明

 2日間、ソフトバンク・柳田ら両リーグのスラッガーたちに聞き回った。どうやって本塁打を打っているのか、のヒント探しだ。阪神の佐藤輝、狙うは本塁打ただ一つだった。

 二回、ももいろクローバーZの「吼(ほ)えろ」が流れる。ふだんは本拠でしか流れない登場曲が流れるのは、球宴ならでは。12球団のファンが大きな手拍子を送る。豪快なスイングを期待して。

 「まっすぐで来てくれ」と願った。オリックス・宮城の2球目、高めの直球だった。カコン。快音を残して、白球は左翼席に飛び込んだ。

 2リーグ制後の新人左打者として単独最多の20号をすでに打った。5月にはセ・リーグの新人で2人目となる1試合3本塁打も。高まる期待にオールスターでも見事に応えた。

 宮城県に住む祖父母もこの日は球場に。「祖父母も来ていて、がんばれた。ホームランを狙ってスイングするのは気持ちいい。野球は面白い」とさわやかな笑顔。やはり並ではない。

(内田快)

=朝日新聞デジタル2021年07月18日掲載

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