1週間前は不在の彼に光明 ラグビー日本代表が逃した「歴史的勝利」
(9日、ラグビー・リポビタンDチャレンジカップ 日本代表15-20フランス代表)
決して“善戦”ではない。主力級が来日していないフランス相手に、日本は勝てる試合を落とした。
後半31分、スクラムからの防御が乱れて逆転トライを奪われた。同34分には敵陣インゴールに到達したが、ノックオンで同点機を逃した。
残り10分までリードしながら1トライ差での敗北。ただそこには、「歴史的勝利」を逃したもったいなさとともに、19点差で敗れた1週間前からの改善もみてとれる。
「ゲームコントロールについては割とできた。チームのプランを遂行すれば、絶対に世界と戦えると思った」と手応えを口にしたのは斎藤だ。新型コロナウイルスの影響で1週間前は不在だった先発SH。持ち味の素早い配球で、日本本来の小気味良いテンポを攻撃にもたらした。彼が交代した後半25分以降にチームは失速しただけに、その存在の大きさは際立つ。
ウルグアイ戦も含めた計4試合で、日本は新戦力を積極的に試した。来年のW杯へ、個々の力量の見極めも進んだはずだ。秋も深まる11月、フランスとは敵地で再戦する。より脇を締めてくる相手に、今度は結果がほしい。
(松本龍三郎)=朝日新聞デジタル2022年07月09日掲載