陸上・駅伝

特集:第54回全日本大学駅伝

全日本大学駅伝のメンバーエントリー・シード編 駒澤大は田澤廉7区、佐藤圭汰2区

高校時代に1500m、3000m、5000m各種目の高校記録を打ち立てた駒澤大学の佐藤圭汰(撮影・新井義顕)

11月6日に開催される第54回全日本大学駅伝。10月12日のチームエントリーで1チームあたり16人の登録を届け出て、11月3日締め切りのメンバーエントリーで改めて競技者8人、補員5人へと絞られた。この記事では4日に発表されたシード8校のメンバーを紹介する。

当日の午前6時10分から6時30分までの間に最大3人までのメンバー変更を受け付ける。すでに区間に配置された選手の区間変更は認められない。最終的な走者はこのタイミングで発表される。

全日本大学駅伝メンバーエントリー、関東7校編 創価大5区に嶋津、東洋大2区に石田
全日本大学駅伝メンバーエントリー発表・打倒関東勢編 東海・関西・地方勢・学連選抜

昨年1位 駒澤大学

3連覇を狙う駒澤大学は、エースの田澤廉を昨年と同じ7区に登録。スーパールーキー佐藤圭汰は2区。昨年は前半区間で苦しみ、4区に襷(たすき)が渡る時点でシード圏外の11位まで落ち、後半区間で追い上げた。佐藤を起用することで前半から勢いをつけたい。赤星雄斗、安原太陽は昨年も出走しており、経験を生かせる。出雲駅伝優勝の主力メンバー、花尾恭輔、山野力、鈴木芽吹は補員になっており、当日どの区間に起用するか注目だ。

1区 円健介 (4年、倉敷)  
2区 佐藤圭汰(1年、洛南)
3区 吉本真啓(2年、世羅)
4区 山川拓馬(1年、上伊那農)
5区 赤星雄斗(3年、洛南)
6区 安原太陽(3年、滋賀学園)
7区 田澤廉 (4年、青森山田)
8区 東山静也(4年、高岡向陵)

補員 山野力(4年、宇部鴻城)、青柿響(3年、聖望学園)、鈴木芽吹(3年、佐久長聖)、花尾恭輔(3年、鎮西学院)、篠原倖太朗(2年、富里)

昨年2位 青山学院大学

前回大会はアンカー勝負で駒澤大学に敗れて2位だった青山学院大学。佐藤一世は2年連続5区で区間賞を獲得しているが、今大会は3区に登録された。1区は好調の目片将大が入り、4年生にして初めて全日本大学駅伝を走ることになる。エースの近藤幸太郎と出雲駅伝アンカーの中村唯翔は補員に。成長が楽しみなルーキーの塩出翔太や黒田朝日もメンバーに入った。「4年生を中心とした分厚い戦力」と自信を持つ原晋監督。箱根駅伝を大会新記録で制したプライドをかけて4大会ぶり3度目の優勝を狙う。

1区 目片将大(4年、須磨学園)
2区 白石光星(2年、東北)
3区 佐藤一世(3年、八千代松陰)
4区 横田俊吾(4年、学法石川)
5区 岸本大紀(4年、三条)
6区 田中悠登(2年、敦賀気比)
7区 西久保遼(4年、鳥栖工)
8区 宮坂大器(4年、埼玉栄)

補員 近藤幸太郎(4年、豊川工科)、関口雄大(4年、豊川)、中村唯翔(4年、流通経大柏)、黒田朝日(1年、玉野光南)、塩出翔太(1年、世羅)

昨年3位 順天堂大学

順天堂大学は前回大会3位、今年1月の箱根駅伝2位と勢いがある。伊豫田達弥、野村優作、平駿介、四釜峻佑、西澤侑真など実力のある4年生たちが順当にメンバー入り。世界陸上3000m障害代表の三浦龍司は前回大会も2区で区間賞を獲得している。長門俊介監督がキーマンとして挙げる野村優作は3区に登録。「野村の快走が結果に影響すると言っても過言ではない」と期待を寄せる。2年の油谷航亮は9月の日本インカレに1500mで出場するなど、これまでは短い距離がメインで、出雲駅伝が学生駅伝デビュー戦だった。同級生の浅井皓貴は昨年、10000mで28分45秒31と初の28分台をマークしながらもけがで出場を逃した。今大会で学生駅伝デビュー戦を飾れるか。

1区 油谷航亮(2年、八千代松陰)
2区 三浦龍司(3年、洛南)
3区 野村優作(4年、田辺工)
4区 藤原優希(3年、水島工)
5区 浅井皓貴(2年、豊川)
6区 西澤侑真(4年、浜松日体)
7区 伊豫田達弥(4年、舟入)
8区 四釜峻佑(4年、山形中央)

補員 荒木勇人(4年、宮崎日大)、平駿介(4年、白石)、石井一希(3年、八千代松陰)、内田征冶(3年、開新)、海老澤憲伸(2年、那須拓陽)

世界陸上3000m障害に出場した三浦龍司(中央、代表撮影)

昨年4位 國學院大學

10月の出雲駅伝では2位と大健闘した國學院大學。前回大会で最終8区の区間賞を獲得した伊地知賢造は今大会も同じ区間に登録された。島﨑慎愛(よしのり)は前回大会も1区で、ラストスパート勝負でわずかに敗れたものの、先頭集団に最後までつき、トップと1秒差の区間新記録3位で襷をつないだ。出雲駅伝4区の区間賞を獲得した中西大翔は補員に入っており、当日の起用が気になるところだ。昨年はチーム史上最高となる4位。今年は3位以内を確実に狙ってくる。

1区 島﨑慎愛(4年、藤岡中央)
2区 山本歩夢(2年、自由ケ丘)
3区 中川雄太(2年、秋田工)
4区 藤本竜(4年、北海道栄)
5区 鶴元太(2年、八千代松陰)
6区 坂本健悟(4年、藤沢翔陵)
7区 平林清澄(2年、美方)
8区 伊地知賢造(3年、松山)

補員 中西大翔(4年、金沢龍谷)、木村文哉(2年、川越東)、青木瑠郁(1年、健大高崎)、上原琉翔(1年、北山)、嘉数純平(1年、北山)

昨年5位 東京国際大学

前回大会5位の東京国際大学。今年1月の箱根駅伝も過去最高タイの5位に入り、トップ争いの常連になりつつある。Wエースの1人、前回大会6区区間新で区間賞を獲得した丹所健は2区に登録された。もう1人のエース、イェゴン・ヴィンセントはけがの影響で出雲駅伝の欠場に続き、メンバー入りはなくなった。前回大会3区、箱根駅伝2区と3区で区間記録を持つ主力の穴をどれだけ埋められるか。

1区 牛誠偉 (2年、浜松商)
2区 丹所健 (4年、湘南工大付)
3区 倉掛響 (2年、小林)
4区 宗像聖 (4年、学法石川)
5区 木村海斗(2年、狭山経済)
6区 川端拳史(3年、須磨学園)
7区 村松敬哲(3年、浜松商)
8区 ルカ・ムセンビ(4年、仙台育英)

補員 生田琉海(3年、徳島科技)、白井勇佑(2年、仙台育英)、冨永昌輝(2年、小林)、岡剛史(2年、学法石川)、 大村良紀(1年、浜松商)

昨年6位 早稲田大学

早稲田大学は6月に花田勝彦監督が就任し、「常に優勝を目指すチーム」へと進んでいる。10000mで27分台の記録を持つエースの井川龍人は2区に登録され、区間賞を狙う。花田監督が将来のエース候補として期待するルーキーの山口智規は4区に。チームを引っ張る主将の鈴木創士は補員で登録されている。前回大会の6位から順位を上げ、3位以内を目標に掲げる。

1区 間瀬田純平(1年、鳥栖工)
2区 井川龍人(4年、九州学院)
3区 辻文哉 (3年、早稲田実)
4区 山口智規(1年、学法石川)
5区 小指卓也(4年、学法石川)
6区 菖蒲敦司(3年、西京)
7区 伊福陽太(2年、洛南)
8区 佐藤航希(3年、宮崎日大)

補員 鈴木創士(4年、浜松日体)、北村光(3年、樹徳)、石塚陽士(2年、早稲田実)、伊藤大志(2年、佐久長聖)、菅野雄太(2年、西武文理)

前回大会2区を走った井川龍人(前、撮影・岩下毅)

昨年7位 明治大学

前回大会は悔しい7位だった明治大学はリベンジに臨む。前回大会4区で6位から3位へ順位を上げた小澤大輝は今大会も同じ区間に登録された。1区の森下翔太と6区の吉川響は世羅高校の同級生で、昨年の全国高校駅伝優勝メンバー。前回大会で出走できなかったが力のある櫛田佳希や、10月の箱根駅伝予選会で日本選手3位に食い込んだエースの富田峻平、前回大会で2区2位と好走した児玉真輝、前回大会アンカーを務めた加藤大誠は補員に登録されている。

1区 森下翔太(1年、世羅)
2区 堀颯介 (1年、仙台育英)
3区 曳田道斗(2年、宮崎日大)
4区 小澤大輝(4年、韮山)
5区 新谷紘ノ介(2年、世羅)
6区 吉川響 (1年、世羅)
7区 室田安寿(1年、宮崎日大)
8区 尾﨑健斗(2年、浜松商)

補員 漆畑瑠人(4年、鹿児島城西)、加藤大誠(4年、鹿児島実)、櫛田佳希(4年、学法石川)、富田峻平(4年、八千代松陰)、児玉真輝(3年、鎌倉学園)

昨年8位 中央大学

中央大学は前回大会で10大会ぶりにシード権を獲得した。出雲駅伝は9年ぶりの出場で3位に入り、伝統校復活を印象づけた。9月の日本インカレ1500mで2位に入った千守倫央は1区に登録。出雲駅伝1区で区間記録を更新して区間賞を獲得した吉居大和や、7月ホクレン・ディスタンスチャレンジ網走大会10000mで28分00秒86を出した中野翔太など「大エース」は補員に。全国高校駅伝2位の経験を持ち、出雲駅伝5区2位と活躍したルーキー溜池一太はメンバーから外れている。

1区 千守倫央(4年、松山商)
2区 山平怜生(2年、仙台育英)
3区 吉居駿恭(1年、仙台育英)
4区 中澤雄大(4年、学法石川)
5区 若林陽大(4年、倉敷)
6区 東海林宏一(2年、山形南)
7区 湯浅仁(3年、宮崎日大)
8区 阿部陽樹(2年、西京)

補員 中野翔太(3年、世羅)、吉居大和(3年、仙台育英)、山口大輔(2年、藤沢翔陵)、伊東大翔(3年、国学院久我山)、白川陽大(1年、大塚)

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