野球

慶応が107年ぶり優勝、仙台育英の連覇阻む 高校野球選手権大会

107年ぶり2度目の優勝を決め、喜ぶ慶応の選手たち(撮影・林敏行)

 第105回全国高校野球選手権記念大会(朝日新聞社・日本高校野球連盟主催、毎日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)は23日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で決勝があり、慶応(神奈川)が8―2で仙台育英(宮城)を破り、前身の慶応普通部が初出場で優勝した第2回(1916年)以来107年ぶり2度目の全国制覇を果たした。

清原正吾が入部する際、面談で本人が語った「覚悟」 慶應義塾大・堀井哲也監督(上)

 優勝の最長ブランクは第44回大会(62年)を制し、第98回大会(2016年)で2度目の頂点に立った作新学院(栃木)の54年ぶりだった。

 神奈川勢の優勝は第97回(15年)の東海大相模以来8年ぶり8度目。

 昨夏、東北勢として初優勝を遂げた仙台育英は、史上7校目の連覇を逃した。

 慶応は一回、丸田湊斗の右翼への先頭打者本塁打と渡辺千之亮の適時打で2点を先制し、二回には丸田の右前適時打で1点を追加。その後、1点差に迫られたものの、五回に福井直睦(なおとき)の適時二塁打や代打・安達英輝と八木陽の適時打などで一挙5点を奪い、突き放した。

 投手陣は、先発の2年生左腕・鈴木佳門と五回から登板した2年生エース・小宅雅己による継投でリードを守り切った。

 今大会は障害予防と暑さ対策のため、ベンチ入りの選手枠が18人から20人に拡大された。五回終了時には10分間のクーリングタイムが設けられた。

 新型コロナウイルス感染症が感染症法上の5類に移行したため、昨年まで作成されていた感染拡大予防ガイドラインが廃止され、声を出しての応援が復活し、ブラスバンドの人数制限も撤廃された。

 ▼複数の都道府県代表としての優勝は初 慶応は、前身の慶応普通部(東京)が第2回(1916年)で初優勝。49年に横浜市へ移転し、翌年からは神奈川大会に参加している。

 ▼決勝で初の先頭打者本塁打 慶応の丸田が放った先頭打者本塁打(一回表のみ)は、決勝では初めて。大会通算では第101回(2019年)の履正社(大阪)の桃谷が、1回戦の霞ケ浦(茨城)戦で放って以来20度目。

=朝日新聞デジタル2023年08月23日掲載

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