陸上・駅伝

特集:第56回全日本大学駅伝

全日本大学駅伝、エントリー選手の出身高校集計 最多は洛南の12人、仙台育英ら続く

昨年の全日本大学駅伝1区中盤で抜け出した青山学院大の若林宏樹(撮影・金居達朗)

11月3日に開催される第56回全日本大学駅伝には、8校のシード校に各地区の選考会を通過した17校、日本学連選抜、東海学連選抜の計27チームが出場する。10月11日に確定したチームエントリーから、全427選手の日本の出身高校を人数別にまとめてみた。

【区間エントリー】シード校編 鶴川正也・青木瑠郁2区、吉居駿恭7区
【区間エントリー】関東地区推薦7校編 花岡寿哉と山口智規が2区対決
【区間エントリー】関東以外編 青学からの編入生・石鍋颯一は4区

全出身校は241校。その中で最多の12人を誇るのが京都の洛南高校で、昨年もトップだった。前回の全日本大学駅伝でMVPに輝いた駒澤大学・佐藤圭汰(3年)のほか、中央大学に10000m27分台のスピードランナー溜池一太(3年)、今年の日本選手権男子3000m障害2位の柴田大地(2年)、ルーキーの岡田開成と並川颯太(ともに1年)の4人。青山学院大学の若林宏樹(4年)や神奈川大学のエース・宮本陽叶(3年)といった関東勢だけでなく、立命館大学の山﨑皓太(4年)、京都産業大学の大久保颯汰(4年)ら関西勢にも有力選手が進んでいる。

中央大の柴田大地は、今年の日本選手権男子3000m障害で2位に入った(撮影・井上翔太)

神奈川大の出場で、智辯学園奈良カレッジ増

洛南に次いで多かったのは、仙台育英高校と智辯学園奈良カレッジの8人。仙台育英からは中央大のエースの一人・吉居駿恭(3年)と山平怜生(4年)、同校の監督も務めた真名子圭監督が率いる大東文化大学にはピーター・ワンジル(4年)と期待のルーキー・大濱逞真(1年)が在籍。大濱は10月の出雲駅伝で2区を走り、区間3位の好走。早くも学生3大駅伝デビューを果たした。東京国際大学の白井勇佑(4年)も仙台育英の出身。2年時の箱根駅伝以来となる駅伝出走なるか。

智辯学園奈良カレッジは昨年の6人から増えた。立命館大学のエース・大森駿斗(4年)に中田千太郎(4年)、倉橋慶(3年)は昨年もエントリー。ここへ榎本隆之介(4年)と柏木優希(1年)が加わり、2大会ぶりに出場する神奈川大学から中原優人(4年)と滝本朗史(2年)が名を連ねた。

大東文化大のルーキー・大濱逞真は仙台育英出身(撮影・井上翔太)

佐久長聖・関大北陽が7人で続く

続いて7人を輩出したのが、長野・佐久長聖高校と大阪・関大北陽高校の2校。佐久長聖出身者は、早稲田大学が主将の伊藤大志(4年)とロードに強い長屋匡起(2年)、ルーキーながら出雲駅伝のエース区間3区を任された山口竣平(1年)の3人で最多を占める。山口と同じく昨年の全国高校駅伝優勝メンバーで、青山学院大に進んだ遠藤大成(1年)は初めてエントリーされた。6月の学生個人選手権5000m優勝の創価大学・小池莉希(2年)や昨年は3年生ながらチームの主将を務めた東海大学の越陽汰(4年)といった実力者が並ぶ。

佐久長聖出身の早稲田大主将・伊藤大志(撮影・井上翔太)

関大北陽は系列の関西大学で芝秀介(3年)、大槻涼人(2年)、糟谷源太(1年)の3人がエントリーされているほか、関東勢でも中央大学のルーキー・七枝直(1年)、青山学院大の皆渡星七(3年)、神奈川大の中西良介(4年)が登録され、昨年の4人から増えた。

兵庫・報徳学園高校、兵庫・西脇工業高校、福岡・大牟田高校、福島・学法石川高校からは6人。中でも大牟田は年始の第100回箱根駅伝3区で日本人初の1時間切りを果たした青山学院大の太田蒼生(4年)や全日本大学駅伝初出場となる立教大学の主力・林虎大朗(4年)と馬場賢人(3年)の母校。同じ区間での直接対決や襷(たすき)リレーが見られるかもしれない。

箱根駅伝予選会で日本人3位の立教大・馬場賢人は大牟田出身(撮影・藤井みさ)

世代屈指の中距離ランナーと青学主将は敦賀気比の同級生

5人がエントリーされているのは、愛知・豊川高校、広島・世羅高校、滋賀学園高校、熊本・九州学院高校、岩手・一関学院高校、埼玉栄高校の6校。豊川は立教大主将の安藤圭佑(4年)や東洋大学の小林亮太(4年)、世羅には第100回箱根駅伝8区区間賞の塩出翔太(3年)、滋賀学園には東海大主将の梶谷優斗(4年)や日本インカレ男子10000m日本人トップの小嶋郁依斗(4年)、九州学院には出雲駅伝1区区間賞の鶴川正也(4年)、一関学院には第100回箱根駅伝6区区間賞で今回は日本学連選抜の一因として出場する法政大学の武田和馬(4年)と各チームの中心選手がいる。埼玉栄から大東文化大に進んだ中澤真大(1年)は真名子監督が「1年生で(持ち)タイム以上に一番強い」と太鼓判を押す期待のルーキーだ。

東京・國學院久我山高校、愛知・名経大高蔵高校、福井・敦賀気比高校、群馬・東農大二高、大阪・東海大大阪仰星高校、東京・拓大一高、大阪高校、岡山・倉敷高校、兵庫・須磨学園高校、宮崎・小林高校、三重・高田高校の11校が4人で続く。日本インカレ男子1500mを制した世代屈指の中距離ランナーで、このたびエントリーされた日本体育大学の高村比呂飛(4年)は敦賀気比の出身。同級生には青山学院大の主将・田中悠登(4年)がいる。

日体大の中距離ランナー・高村比呂飛は、青学大の主将・田中悠登と高校時代の同級生(撮影・藤井みさ)

その他、複数人がエントリーされている高校は以下の通り。

3人……北海道・北海道栄、群馬・樹徳、千葉・市船橋、東京・早稲田実業、岡山・玉野光南、三重・伊賀白鳳、愛知・愛知、長崎・鎮西学院、鹿児島・出水中央

2人……青森・八戸学院光星、秋田・秋田工業、岩手・久慈東、山形・山形南、宮城・利府、東北、仙台二、石川・遊学館、茨城・水城、埼玉・西武文理、千葉・流通経済大柏、八千代松陰、東京・城西大城西、神奈川・東海大相模、相洋、鎌倉学園、静岡・韮山、東海大静岡翔洋、島田、長野・上伊那農業、愛知・豊川工科、中部大一、旭野、岐阜・大垣日大、益田清風、三重・木本、四日市工業、大阪・履正社、興國、和歌山・和歌山北、智辯和歌山、兵庫・兵庫、尼崎稲園、神港学園、香川・小豆島中央、広島・広島国際学院、山口・西京、高川学園、福岡・筑前、東海大福岡、自由ケ丘、佐賀・白石、長崎・松浦、大分・大分東明、熊本・慶誠、鹿児島・鹿児島南、鹿児島中央、沖縄・北山

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