立大主将DB森上「最後は笑って終わりたい」
この日の立大の相手は、初戦に明大に敗れたものの尻上がりに調子を上げてきた法政大学オレンジだ。ディフェンスは大崩れしなかったものの、今シーズンの課題であり続けてきた得点力不足はそのままで、無得点に終わった。「相手のオフェンスを抑えてくれてたのに、僕たちオフェンスがスコアできなかった。敗因はそれでしかないですね」。気迫あふれるパスキャッチでスタジアムを沸かせた副将のWR河本航太郎(4年、日大桜丘)は、力なく話した。
ディフェンス陣はしっかり我慢し続けた。試合開始早々、立大ディフェンスの最後の砦、主将のDB森上衛(4年、関西学院)が存在感を示した。法大のパスを奪い取り、21ydのリターン。得点には結びつかなかったが、隙あらばボールを奪いにいくという姿勢を、主将自身が打ち出した。「ディフェンスを評価するとしたら、わりと粘ってた感じかな」。森上は関西人らしい言い回しで表現した。第1Qの終了と同時に先制タッチダウン(TD)を奪われ、第2、第3Qにフィールドゴール(FG)を1本ずつ決められた。森上の言う通りディフェンスは粘っていたが、オフェンスが法大ディフェンスを崩せない。
「相手を過剰に意識しすぎて、パスのタイミングや精度が悪くなった」と、QBの若狭彰吾(3年、立教新座)。焦りが出始める。若狭は25回パスを投げて10回の成功にとどまり、三つのインターセプトを食らった。今シーズン2度目の完封負けを喫した。
11月25日、リーグ最終戦の相手は中大だ。なんとかオフェンスに光明を見いだして、ぶつかりたい。そして、4年生にとっては大学最後のリーグ戦。「最後は笑って終わりたい」と、主将の森上は決意を新たにした。アメフトにかけた4年間の想いを胸に、絶対に勝利をつかみとる。