バスケ

連載:バスケ応援団長・カルロスコラム

“超”超人軍団に脱ダークホース……カルロス流・2020シーズンの注目どころ(上)

筑波大学にはポイントガード含め、各ポジションに大学生とは思えないビッグサイズの選手がいます!(すべて撮影・CSPark)

みなさんこんにちは! 宇宙人イチ大学バスケを愛する(自称)宇宙人、カルロスです。コラムも第4回ですね! このコラムは基本月1回掲載なので、もう4カ月が経ちました……。人生早いものです、F1です。

大学バスケの開幕が10月3日に決まりました! めちゃくちゃうれしいのですが、カルロスは最近こんな声を聞く気がします。「大学バスケ、今シーズンどこが注目ポイントなのよ!?」とか「最近知ったけど、どんなチームがあるか分からないわ!」などなど。みなさま、ご安心下さい。そんな時のカルロスです。今回は、“カルロス流”関東1部大学12チームを2回に分けて紹介させていただきます! 独断と偏見なので、その辺はご愛嬌で。

クセが強い! あの人がこんなところに? 観戦が楽しくなる「大学バスケあるある」

大学バスケに君臨する“超”超人軍団

筑波大学
※昨シーズンの成績
スプリングトーナメント 準優勝
ルーキーズトーナメント 3位
オータムリーグ 5位
インカレ 優勝

最初に紹介させていただくのは筑波大学です! まずはこの“超”超人軍団の話をしなければなりません……。2014~16年のインカレでは3連覇を達成し、現在、アメリカ挑戦中の馬場雄大選手をはじめ、Bリーグや日本代表で活躍する選手を多く輩出するチームです。

なぜ“超”超人かと言うと、「おっきくてウマい」選手が多い、というかほぼ全員です(すごくフワッとした表現ですが)。漫画『ONE PIECE』で言うと「白ひげ海賊団」って感じです。みんなサイズが大きくて、運動能力が高くて、頭がいいです。その辺が“超”です。

そんな筑波大学の強さの秘密は、“超”超人軍団とIQの高いシステムバスケが融合しているところだとカルロスは思います。白ひげこと、智将・吉田健司監督はバスケのセットプレーや戦術など、引き出しがとんでもなく多いとOBの選手も言っていました。プロのような緻密なバスケを超人たちが遂行します。嗚呼!! 恐ろしい!

超人選手たちを率いるのはCSPark SNSでも大人気の吉田監督(中央)

今シーズンの新入生も強力です! ウインターカップ2019でも活躍した福大大濠高校(福岡)から2選手。そして高校バスケ屈指のオールラウンダー・三谷桂司朗選手(広島皆実)。ちなみに、新入生の横地聖真選手(福大大濠)は新キャプテン・菅原暉選手(4年、土浦日大)のことをオフコートでは“てる”と呼ぶらしいです。もう大胆不敵! それくらいチームの仲がいい! カルロス的に、1年生が伸び伸びとプレーできる雰囲気はめちゃくちゃいいと思います。

バスケ界のトップ選手たちが集まる筑波大学で、最強の新入生たちがどんな活躍をするか楽しみです!

強力なシューターを要する古豪

日本大学
※昨シーズンの成績
スプリングトーナメント 8位
ルーキーズトーナメント 6位
オータムリーグ 8位
インカレ ベスト8

2つ目のチームは日本大学です! 過去のインカレ優勝回数は12回。大学バスケ創成期より強豪と知られ、現在、日本代表キャプテンを務める篠山竜青選手(現・川崎ブレイブサンダース)や昨シーズン引退を発表された日本バスケ界のレジェンド・折茂武彦さんの母校でもあります!

近年は土浦日大高校(茨城)から全国トップクラスのシューターが毎年進学しており、4年生には杉本天昇選手、3年生には高原晟也(せいや)選手がいます。選手個人個人の能力の高さを生かしたバスケで勢いにノッてきます。チームがハマった時はめちゃくちゃ強いです!

杉本選手(10番)もいよいよ4年生となり、コート内外でチームを引っ張る

大黒柱には209cmの長身を誇るシェイク ケイタ選手(4年、北陸)。下級生にも点を取れる選手がたくさんいるので、ポイントガードがどうコントロールするかがポイントだとカルロスは思います。個人的には“鹿児島のウエストブルック”と呼ばれる新入生、野口侑真選手(川内)がどんなプレーをするのか楽しみです! ちなみに彼はチームでもギャグ枠でめちゃくちゃ面白いらしいです。いろんな意味で楽しみすぎる……。

インカレ2018では3位。今シーズンの日本大学はノるのか? みなさん要チェックやで!

大エースの抜けた雑草軍団

神奈川大学
※昨シーズンの成績
スプリングトーナメント ベスト16
ルーキーズトーナメント 1回戦敗退
オータムリーグ 10位
インカレ ベスト16

3つ目のチームは神奈川大学です。昨シーズン、関東1部オータムリーグ2019 得点ランキングにて2位のモッチ・ラミン選手に154点差をつけ、1位に輝いた小酒部泰暉(おさかべ・たいき)選手を擁していたチームです。しかし小酒部選手が4年生となるタイミングで、Bリーグ・アルバルク東京への加入を発表し、今シーズンは大エース不在で戦うシーズンとなります。

雑草という表現をしましたが、神奈川大学は高校時代、全国で活躍したトッププレーヤーが集まるのではなく、各都道府県の強豪校や無名高校から進学する選手が多いです。小酒部選手も、高校時代は神奈川県県大会2回戦までしか進んでいません。例年、大学1~2年生が戦うルーキーズトーナメントでは好成績を残していませんが、4年生になる時には神奈川大学の泥臭いディフェンスから始まるバスケを体現し、1部リーグで戦います!

小針選手は下級生より神奈川大学のPGとして出場! キレッキレのドライブに注目です

18年より1部リーグに昇格し、2シーズン残留を決めました。センターが身長190cm弱しかないシーズンもあり、サイズでは他チームに少し劣ります。いい意味で高校生のような激しいバスケが、大エース不在でどのような戦い方をするのか? 必見です! 個人的には、毎年エグめの刈り上げをキメてくる正PG・小針幸也選手(3年、桐光学園)が、実家であるバーバー小針でどんな刈り上げを仕上げてくるか気になってます!

歴史あるチームが1部で再起を狙う!

中央大学
※昨シーズンの成績
スプリングトーナメント ベスト32
ルーキーズトーナメント ベスト16
オータムリーグ 2部2位
インカレ ベスト16

4つ目のチームは中央大学! 1924年に創部した、大学バスケでも歴史あるチームです。昨シーズンまでは現在、NBAプレイヤーである八村塁選手とともに明成高校(宮城)でプレーした、三上侑希選手と足立翔選手がいました!

カルロスの個人的な中央大学のイメージは、サイズが小さい中で5人全員がよく走り、豊富な運動量で勝負してくるチームです! バスケIQが高く、インテリジェンスに富んだ選手も多いです。昨シーズンは2部リーグ2位。1~2年生もゲームに絡み活躍していたので、今シーズンはチームの形を大きく変えずに試合に臨めるのではないかと思います。

沖縄仕込みの泥臭いプレーで中央大学を支える青木亮選手! 通称:あおりょー

18年は1年で2部リーグに降格してしましましたが、下級生が力をつけ、新入生には福岡第一高校(福岡)の裏番長(とカルロスが勝手に呼んでいます) 内尾聡理選手も加入し、面白いことになるんじゃないかと思います。今シーズンは1部リーグで爆発する中央大学にチェケラ! です。

ちなみに、なぜ内尾選手が裏番長かというと、筑波大学1年生の横地聖真選手がインタビューで、福岡第一高は河村勇輝選手(現・東海大1年)やクベマ ジョセフ スティーブ選手(現・専修大1年)に注目しがちだけど、ディフェンスや縁の下の力持ちという点では内尾選手と言っていたからです。THE・余談です。

もうダークホースじゃない、大東文化大学

大東文化大学
※昨シーズンの成績
スプリングトーナメント 3位
ルーキーズトーナメント 2回戦敗退
オータムリーグ 優勝
インカレ 3位

5つ目のチームは大東文化大学! 過去、2部リーグから昇格したばかりのころ、スプリングトーナメント2017では大学No.1PGと呼び声が高かった熊谷航選手(現・シーホース三河)を中心に、当時最強の筑波大学を苦しめるなど、ダークホースと呼ばれていた時期もありました。しかしそこから着実に力を付け、インカレ2018優勝・オータムリーグ2019優勝・インカレ2019 3位と、しっかりと大学バスケ界の強豪校として成長してきたチームです!

カルロス的には、応援席の勢いがすごく、選手たちもお調子者な選手が多いのでまだまだヤンチャ軍団なイメージも少しあります。そんな大東文化大学はチームバスケがす~んごい! 昨シーズンまでは最強の留学生・モッチ選手を中心に周りのプレイヤーが息の合った動きをするのが印象的でした。あとディフェンス! めちゃくちゃ激しくボールマンにプレッシャーをかけてきます。カルロスがボールを運んだらフリースローラインを越えられません、きっと。

好成績を残したチームの中心だったのは昨シーズンの4年生。今シーズンはその4年生の背中を見てきた新チームがどんなバスケをするのか? そしてチームの中心・モッチ選手が抜けた穴は控えめに言ってもデカイ!

大学屈指のオールラウンダー・飴谷由毅選手。4年生が抜けたチームの中心となります!(ピアノもうまい)

19年に李相佰盃大学日本代表にも選ばれた飴ちゃんこと、飴谷由毅選手(4年、富山工業)がチームの軸となり、どんな成長を見せてくるのか……。バスケ的な成長、そしてピアノの腕前の上達にも、緊張が走る!

能力者の能力者による能力者のためのチーム

専修大学
※昨シーズンの成績
スプリングトーナメント 4位
ルーキーズトーナメント 準優勝
オータムリーグ 3位
インカレ 準優勝

今回のコラム最後のチームは専修大学。分かりやすいと思い、「能力者の能力者による能力者のためのチーム」と言いましたが、専修大学はそれだけではありません! 能力者(身体能力が高い選手)がめちゃくちゃ多いということです。厄介なのは、その能力者たちが強固なディフェンスをし、それにフィットしたバスケをチームで仕掛けてきます。

00年代はインカレでも好成績を残していた専修大学ですが、大学バスケで上位に復帰してきたのはここ数年です。自由で攻撃的なバスケを展開するスタイル。み~んなダンクするし! やんなっちゃいますよねもう! とくに新3年生の代は、昨年からプレータイムを獲得し、猛者が集まる関東1部リーグで活躍しています。

PGにも挑戦中のキング開選手(右)。魅せるプレーと派手なヘアスタイルに注目!

ブレイク(速攻)とか超速くて止められないです。想像してみて下さい。身長190cmの大学生たちがすんごい勢いで走ってくるシーンを。もう止められない! どうしよう!!

新入生にはウインターカップ2019優勝経験を持つスティーブ選手の他にも、新たな能力者たちが加わりました! 1度、CSParkでも新入生の米山ジャバ偉生選手(東海大諏訪)を取材しましたが、身長190cm弱の巨体でドライブからダンクとかバンバンしていました。彼、かなりジャバついています。能力者軍団・専修大学の黄金時代がまたくるかもしれません。

今回は前編ということで、この6チームを紹介させていただきました。明日(7月21日)掲載予定の後編では残りの大学を紹介します。このコラムを読んで、今シーズンの大学バスケのチーム雰囲気が少しでも伝わっていたらうれしいです。そしてみなさん、一緒に大学バスケを応援しましょう! 次回もぜってぇ~読んでくれよな!!

バスケ応援団長・カルロスコラム

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