駒澤大、13年ぶり7度目の箱根駅伝V 大八木弘明監督の「男だよ!」でスイッチ
第97回箱根駅伝
1月2~3日@大手町~箱根の10区間217.1km
1位 駒澤大学 10時間56分04秒(13年ぶり7度目の優勝)
2位 創価大学 10時間56分56秒
3位 東洋大学 11時間0分56秒
4位 青山学院大学 11時間1分16秒
5位 東海大学 11時間2分44秒
6位 早稲田大学 11時間3分59秒
7位 順天堂大学 11時間4分3秒
8位 帝京大学 11時間4分8秒
9位 國學院大學 11時間4分22秒
10位 東京国際大学 11時間5分49秒
11位 明治大学 11時間6分15秒
12位 中央大学 11時間7分56秒
13位 神奈川大学 11時間8分55秒
14位 日本体育大学 11時間10分24秒
15位 拓殖大学 11時間10分47秒
16位 城西大学 11時間11分20秒
17位 法政大学 11時間13分30秒
18位 国士舘大学 11時間14分7秒
19位 山梨学院大学 11時間17分36秒
20位 専修大学 11時間28分26秒
(参考記録)関東学生連合 11時間18分10秒
1月3日、第97回箱根駅伝復路が行われ、2日の往路で3位だった駒澤大学がアンカーの10区で創価大学を抜き、13年ぶり7度目の総合優勝を果たした。復路優勝は往路12位から総合4位まで追い上げてきた青山学院大学がつかんだ。
6区区間賞で流れをつくり、アンカーが決めた
出場4回目にして初の往路優勝となった創価大は、往路2位の東洋大学に2分14秒差、往路3位の駒澤大に2分21秒差をつけていた。復路のスタートとなる6区で駒澤大の花崎悠紀(3年、富山商) は区間賞の走りで2位に追い上げ、チームに流れをもたらす。しかし創価大は首位でレースを進め、7区の原富慶季(4年、福岡大大濠)は区間2位、2年連続で9区を任された石津佳晃(4年、浜松日体)は区間賞の走りを見せ、10区への襷(たすき)リレーとなる鶴見中継所でその差は3分19秒と広がっていた。
この時点で駒澤大の大八木弘明監督は2番を覚悟していたという。アンカーの石川拓慎(3年、拓大紅陵)には「区間賞を目指して思い切っていけ!」と檄(げき)を飛ばした。石川は自分のペースで快走。その一方で、初めての箱根駅伝となった創価大の小野寺勇樹(3年、埼玉栄)は体が左右に振れるような走りとなり、顔も険しくなっていく。御成門の18.1km地点で両者の差は47秒差に詰まり、残り2km付近で石川は小野寺を捉えると、スパートをかけて一気に逆転。ぐんぐん差を広げていき、石川はそのままトップでゴールした。
若いチーム、諦めない気持ちが優勝につながった
大八木弘明監督の話
「私達のチームは若いチームで、3番以内に入れればいいのかなという思いはありました。往路3位でまあ優勝するにはちょっと遠いのかなという思いもありました。復路6区でいい流れを作ってくれて、4年生が誰もいない中でどこまで戦えるかなというところで9区まで来まして、3分19秒も離されてたので2番は覚悟かなと思っていました。アンカーの石川には区間賞狙いで思い切っていけ、と言いました。選手たちはコロナ禍で大変な状況の中一生懸命練習してくれましたし、生活も制限されたりする中でよくやってくれたと思います。諦めない気持ちが優勝につながったのかなと。選手に感謝したいと思います」
10区を走った石川拓慎の話
「10区をまた走らせてもらって、去年の悔しかった思いを晴らしてやろうと思いました。15km地点の給水をもらった時点で、いつもなら体がきつくなるのに動いてきて、可能性があるのかもと思いました。20km地点でアームウォーマーをはずしたときにこれはいけると思って、監督から『男だろ!』『男だよ!』って言われたときによっしゃ! ってスイッチが入りました」