フィギュアスケート

特集:フィギュアスケート×ギフティング

友野一希がSP首位「進化したプログラムを」げんさんサマーカップ

男子SPで首位発進した友野一希(すべて撮影・浅野有美)

げんさんサマーカップ2021フィギュアスケート競技会 男子SP

8月11日@滋賀・滋賀県立アイスアリーナ
1位 友野一希(セントラルスポーツ)  88.99点
2位 三宅星南(関西大学)       77.66点
3位 鍵山優真(星槎国際横浜)     72.41点
4位 本田ルーカス剛史(木下アカデミー)70.89点
5位 櫛田一樹(関西学院大学)     70.60点
6位 森口澄士(木下アカデミー)    65.74点
7位 杉山匠海(岡山大学)       53.20点
8位 石塚玲雄(早稲田大学)      52.34点

フィギュアスケートの「げんさんサマーカップ2021」が滋賀県立アイスアリーナで開かれている。12日の男子ショートプログラム(SP)は友野一希(セントラルスポーツ)が88.99点で首位発進した。2位に三宅星南(せな、関西大学2年)、3位に鍵山優真(星槎国際横浜高校3年)が続いた。今季初戦となった選手も多く、意欲的なプログラムが見られた。男子フリーは12日午後からある。

4回転成功で波に乗った友野

今春、同志社大学を卒業したばかりの友野のSPは、昨季から引き続き「ニュー・シネマ・パラダイス」を使用。冒頭の4回転トーループ-2回転トーループの連続ジャンプ、続く4回転サルコーも成功、いずれも出来栄え点(GOE)で加点を得た。

「さらに進化したニュー・シネマ・パラダイスを見せれればと思います。最初から最後まで途切れないプログラムになっているので、そういうところを見ていただければ。物語を彷彿とさせるような感じで滑りたいです。あの映画は思い出だったり、映画に刻まれた記憶だったりが出てくるので、まだまだ浅いですけど(笑)、自分のスケートの歴史だったり自分自身の物語を表現できたらなと意識してやっています」と話した。

昨季まで学業とスケートを両立していた友野。スケート一筋となった生活にはじめは戸惑い、ストレスを感じたという。「学校に通っている時のようにスケート以外の自分で過ごせる時間が少なくて、最初すごく苦労しました。練習が全てになってしまうので、調子が悪いとへこんだりしてました。最近慣れてきて、うまくスケートに向き合って過ごせてると思います」

三宅「4回転に挑戦、いい経験」

SP2位は三宅は今季からSPに4回転サルコーを組み込んだ。「やっぱり4回転を入れると6分間練習の調整の仕方だったり、跳びにに行くまでの緊張感が今までとは違ったので、すごいいい経験ができたなと思います。最後のステップのところは先生と練習を重ねてきて良くなってると実感してるので、もっともっと見せていけたらなと思います」

高橋大輔に憧れる関西大学・三宅星南 覚醒の鍵は「自信を持って演技すること」
SPで4回転ジャンプに挑んだ三宅星南

鍵山「明日に向けて練習」

今年の世界選手権銀メダリストの鍵山は、予定していた2本の4回転を成功できず3位に。「今までにないくらいボロボロの演技をしてしまった。できることしかやってないから、それができなかったのがすごく悔しいです。経験を積み重ねないといけない」と悔しさをにじませた。

新しいプログラムは「昨シーズンにに比べてつなぎが濃くなったので、そこが難しいです。ほとんどステップみたいなプログラムなので、体力ももっと必要になってくると思いますし、ジャンプの精度ももっと上げていかないといけない」と話した。

鍵山優真はSP3位、翌日のフリーで逆転優勝を狙う

本田「今日できるベスト」

4位は同志社大学1年の本田ルーカス剛史(木下アカデミー)。滑り終わった感触を「今日できるベストだった」と答えた。昨季から引き続き取り組んでいるプログラムだが、4回転トーループを入れるなど変化もある。「昨シーズンの表現も見返しながら、自分の中で足りなかったなというところとか、指先、目線の使い方など、昨シーズンとは違った捉え方をしています」と語った。

フリーではブルースの曲を使うが、本田にとって今までにない曲調となり「挑戦的」だという。「そこも楽しみながら、プラス高難度のジャンプも入れていきながら、うまくまとまってできたらいいなと思います」

全日本ジュニア王者、同志社大・本田ルーカス剛史の挑戦 4回転習得へ意欲
昨季全日本ジュニア王者の本田ルーカス剛史

森口「もっと練習をしっかり」

シングルとペアのニ刀流に挑む同志社大学2年の森口澄士(木下アカデミー)は6位につけた。「冒頭のトリプルアクセルがダブルアクセルになってしまって、とても悔しい気持ちで、もうちょっと落ち着いてやればと後悔しています。最後のステップシークエンスもしっかり氷を踏んでないような感覚がありました。練習はけっこうしてきたんですけど、まだ練習が足りないなと思ったので、試合が終わったらショートの練習をしっかりしようと思いました」とさらなる努力を誓った。

今季使用している曲はエルトン・ジョンの「アイム・スティル・スタンディング」でキャシー・リードさんの振り付け。自身も好きな曲だといい、「自分自身も試合中、楽しめてますし、この楽しさが観客の皆さんに伝わればいいなと思ってます」。フリーは「ジキルとハイド」。二重人格の様子を表しているといい、「しっかり練習して、前半と後半の違いを見せられるようにしたいです。後半でも大きいトリプルアクセルが跳べるように頑張りたいと思います」と意気込んだ。

フィギュア界の「二刀流」 同志社大学・森口澄士、シングルとペアで全日本出場狙う
シングルとペアの二刀流に挑戦している森口澄士
【写真】げんさんサマーカップ男子SP、4回転を入れた高難度のプログラム

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