陸上・駅伝

特集:第53回全日本大学駅伝

全日本大学駅伝チームエントリー発表・シード8校編 駒澤大の連覇か、実力校の復活か

ラスト2kmで逆転した田澤は、勢いそのままにゴールテープを切った(撮影・林敏行)

11月7日に開催される第53回全日本大学駅伝のチームエントリーが発表された。8区間106.8kmで競われるこの大会は、例年は13人までが登録されるが、今回は新型コロナウイルスの影響も考慮して昨年と同様、16人までの登録となった。この記事では昨年シード権を獲得した8校の登録選手を紹介する。

※資格記録は10月13日提出時時点、各大学の申告による。10000mの資格記録を持たない選手は5000mのタイムを記す。

全日本大学駅伝チームエントリー発表・関東地区推薦7校編 9大会ぶりに中央大も出場
全日本大学駅伝チームエントリー発表・打倒関東勢編 2校の国立大も出場

昨年1位 駒澤大学

前回大会で6年ぶり13回目の優勝を達成した駒澤大学。主将・田澤廉ら主力が順当にエントリーした。4年生は佃康平の1人のみ、2年生以下が10人と、昨年に引き続き「若いチーム」となっている。右足大腿骨骨折により出雲駅伝を回避した鈴木芽吹が走れるかどうかも、連覇には大きな鍵となる。

佃康平 (4年、市船橋) 29分15秒94
田澤廉 (3年、青森山田)27分39秒21
円健介 (3年 、倉敷)   29分30秒30
中島隆太(3年、藤沢翔陵)29分4秒94
東山静也(3年、高岡向陵)13分47秒10
山野力 (3年、宇部鴻城)28分32秒71
青柿響 (2年、聖望学園)28分20秒42
赤津勇進(2年、日立工) 28分30秒64
赤星雄斗(2年、洛南)  30分10秒29
唐澤拓海(2年、花咲徳栄)28分2秒52
白鳥哲汰(2年、埼玉栄) 28分14秒86
鈴木芽吹(2年、佐久長聖)27分41秒68
花尾恭輔(2年、鎮西学院)28分29秒82
安原太陽(2年、滋賀学園)29分27秒18
佐藤条二(1年、市船橋) 29分50秒04
篠原倖太朗(1年、富里) 32分36秒65

昨年2位 東海大学

前回大会は最終8区で駒澤大に逆転され、2位となった東海大学。今年は「育成元年」としてスタミナを強化、長い距離での勝負に備えている。昨年6区区間賞の長田駿佑、主将の本間敬大、今年実力を大きく伸ばしている市村朋樹の4年生がどこまでチームを導けるか。昨年4区区間賞の石原翔太郎はエントリーから外れた。

市村朋樹(4年、埼玉栄)      28分3秒37
長田駿佑(4年、東海大札幌)    31分55秒62
本間敬大(4年、佐久長聖)       29分14秒44
吉冨裕太(4年、大牟田)        29分21秒26
宇留田竜希(3年、伊賀白鳳)        28分47秒57
川上勇士(3年、市船橋)          28分59秒60
佐藤俊輔(3年、鶴崎工)      29分51秒17
竹村拓真(3年、秋田工)      29分1秒93
松崎咲人(3年、佐久長聖)     29分29秒56
入田優希(2年、九州学院)     29分2秒30
神薗竜馬(2年、鹿児島実)     28分42秒61
喜早駿介(2年、仙台育英)     28分52秒13
佐伯陽生(2年、伊賀白鳳)     30分24秒98
溝口仁 (2年、創成館)      30分50秒98
五十嵐喬信(1年、水戸工)     30分17秒04
水野龍志(1年、小林)       30分25秒70

昨年3位 明治大学

前回大会では8人全員が堅実な走りでつなぎ、3位と躍進した明治大。箱根駅伝では11位と予選会にまわり、そこから2週間での伊勢路となる。主力の鈴木聖人、手嶋杏丞ら実力者が順当にエントリー。今年もあっと驚くレースを見せてくれるだろうか。

「3」を掲げて笑顔でゴールする鈴木聖人(撮影・河合真人)

鈴木聖人(4年、水城)   28分9秒24
手嶋杏丞(4年、宮崎日大) 28分13秒70
橋本大輝(4年、須磨学園) 29分40秒32
丸山幸輝(4年、佐久長聖) 28分58秒13
漆畑瑠人(3年、鹿児島城西)28分53秒09
小澤大輝(3年、韮山)   28分38秒63
加藤大誠(3年、鹿児島実) 29分8秒05
櫛田佳希(3年、学法石川) 28分19秒77
杉本龍陽(3年、札幌日大) 29分34秒80
富田峻平(3年、八千代松陰)28分35秒41
三上晋弥(3年、立命館)  29分33秒81
児玉真輝(2年、鎌倉学園) 28分22秒27
杉彩文海(2年、鳥栖工)  28分59秒16
尾﨑健斗(1年、浜松商)  29分40秒89
甲斐涼介(1年、宮崎日大) 31分5秒30
新谷紘ノ介(1年、世羅)  30分25秒66

昨年4位 青山学院大学

前回、前々回大会ともに最終8区で襷(たすき)を受け取ったときにはトップだった青山学院大。3年ぶりの頂点に向けてチーム力は充実している。16人のエントリー中、8人が3年生と勢いがある学年の中でも、特に近藤幸太郎は日本インカレ5000m優勝、出雲駅伝1区区間賞といい流れに乗っている。

飯田貴之(4年、八千代松陰)     28分49秒45
髙橋勇輝(4年、長野日大)      28分58秒28
岸本大紀(3年、三条)        28分32秒33
近藤幸太郎(3年、豊川工(現豊川工科)28分10秒50
関口雄大(3年、豊川)        28分56秒09
中倉啓敦(3年、愛知)        28分56秒13
中村唯翔(3年、流通経大柏)     28分45秒92
西久保遼(3年、鳥栖工)       28分21秒39
目片将大(3年、須磨学園)      28分57秒61
横田俊吾(3年、学法石川)      29分3秒99
佐藤一世(2年、八千代松陰)     28分50秒56
志貴勇斗(2年、山形南)       29分1秒62
鈴木竜太朗(2年、豊川)       29分47秒15
太田蒼生(1年、大牟田)       29分12秒09
田中悠登(1年、敦賀気比)      13分56秒25
若林宏樹(1年、京都・洛南)        13分41秒32

昨年5位 早稲田大学

前回大会では3区・中谷雄飛のところでトップに立ち、6区途中まで首位を走った早稲田大学。中谷、太田直希、井川龍人の3人が10000mで27分台のタイムを持ち、優勝候補の一角にも挙げられる。出雲駅伝4区で区間賞を獲得した石塚陽士など、ルーキーの活躍も楽しみだ。

中谷は力強い走りで、エース区間の3区でトップに立った(撮影・金居達朗)

千明龍之佑(4年、東農大二)29分0秒57
太田直希(4年、浜松日体) 27分55秒59
中谷雄飛(4年、佐久長聖) 27分54秒06
山口賢助(4年、鶴丸)   28分20秒40
河合陽平(4年、時習館)  29分33秒10
室伏祐吾(4年、早稲田実) 29分4秒18
安田博登(3年、市船橋)  30分24秒40
井川龍人(3年、九州学院) 27分59秒74
鈴木創士(3年、浜松日体) 28分40秒24
佐藤航希(2年、宮崎日大) 29分42秒98
菖蒲敦司(2年、西京)   28分58秒10
辻文哉 (2年、早稲田実) 29分8秒11
栁本匡哉(2年、豊川)   29分17秒37
諸冨湧 (1年、洛南)   14分7秒20
石塚陽士(1年、早稲田実) 13分55秒39
伊藤大志(1年、佐久長聖) 29分42秒24

昨年6位 東洋大学

トラックシーズンでは関東インカレで長距離種目入賞なしと、例年よりも出遅れ感があった東洋大学だったが、出雲駅伝では3位と表彰台に。3年生以下のメンバーで確実に合わせ、ロードに強いところを見せた。けがの影響から出雲ではメンバーを外れた主将の宮下隼人が今回はエントリー。出雲駅伝5区で区間賞を獲得した石田洸介がどの区間に入るのかも注目だ。

宮下隼人(4年、富士河口湖) 28分37秒36
及川瑠音(3年、一関学院)  29分3秒21
大沼翼 (3年、東海大山形) 29分32秒48
柏優吾 (3年、豊川)    28分49秒72
児玉悠輔(3年、東北)    29分56秒20
前田義弘(3年、東洋大牛久) 28分57秒80
奥山輝 (2年、浦和実)   29分51秒95
兼原尚也(2年、広島国際学院)14分8秒56
九嶋恵舜(2年、小林)    29分5秒71
佐藤真優(2年、東洋大牛久) 29分24秒06
松山和希(2年、学法石川)  30分25秒48
菅野大輝(2年、姫路商)   29分35秒81
村上太一(2年、北見緑陵)  29分26秒32
石田洸介(1年、東農大二)  28分37秒50
梅崎蓮 (1年、宇和島東)  14分14秒95
小林亮太(1年、豊川)    29分37秒90

昨年7位 帝京大学

前回大会では全員が大崩れすることなく、堅実な走りでシード権を獲得した帝京大学。エースの遠藤大地、箱根駅伝5区区間賞の細谷翔馬をはじめとして、4年生が6人エントリーした。出雲駅伝では8位に入賞、チームの状態をさらに上向きにしていけるか。

遠藤大地(4年、古川工)  28分34秒88
寺嶌渓一(4年、前橋育英) 28分59秒66
中村風馬(4年、草津東)  28分52秒37
橋本尚斗(4年、鳴門)   28分52秒73
細谷翔馬(4年、東北)   28分53秒90
森田瑛介(4年、前橋育英) 30分32秒59
大花将太(3年、中越)   30分9秒42
藤尾壮紀(3年、伊賀白鳳) 30分6秒76
大類駿 (2年、報徳学園) 29分54秒87
小野隆一朗(2年、北海道栄)28分50秒22
近田達矢(2年、豊川)   30分39秒97
末次海斗(2年、鳥栖工)  29分31秒83
西脇翔太(2年、名経大高蔵)29分57秒02
日高拓夢(2年、鶴崎工)  29分46秒18
小林大晟(1年、鎮西学院) 29分13秒22
福島渉太(1年、小林)   14分9秒52

昨年8位 順天堂大学

前回大会で14年ぶりにシード権を獲得した順天堂大学。とりわけ1区では、ラストスパートで抜け出し、大学駅伝デビューを区間賞で飾った三浦龍司が鮮烈な印象を残した。出雲駅伝では伊豫田達弥、野村優作、平駿介、四釜峻佑の4人の3年生が走り、チームの中心的存在となっている学年だが、4年生、そして下級生の三浦、石井一希などの力も合わさればさらに上位をうかがえるチーム力を秘めている。

トップで第1中継所に飛び込み、伊豫田に襷を渡した三浦(撮影・福留庸友)

牧瀬圭斗(4年、白石)   28分45秒10
近藤亮太(4年、島原)   28分54秒47
吉岡智輝(4年、白石)   28分36秒90
津田将希(4年、福岡大大濠)29分12秒33
伊豫田達弥(3年、舟入)  28分6秒26
野村優作(3年、田辺工)  28分19秒01
平駿介 (3年、白石)   28分48秒40
四釜峻佑(3年、山形中央) 28分55秒56
堀内郁哉(3年、花巻北)  29分21秒91
石井一希(2年、八千代松陰)28分58秒54
内田征冶(2年、開新)   29分12秒79
藤原優希(2年、水島工)  30分47秒83
三浦龍司(2年、洛南)   13分26秒78
浅井皓貴(1年、豊川)   29分7秒35
油谷航亮(1年、八千代松陰)30分58秒78
海老澤憲伸(1年、那須拓陽)29分55秒82

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